〜 前回までの流れ 〜
・地の恩恵を被るといわれる儀式を行うため、洗礼の地である地底の大穴を目指すダイたち。呪文を使えないと知ったレオナがダイに「パプニカのナイフ」を与える。・しかしその道中で島にいるはずのない魔のサソリが現れ戦闘になる。
戦いの最中、レオナ姫がダイをかばった際、魔のサソリの毒を喰らい瀕死状態に。
レオナにもらった「パプニカのナイフ」を使い魔のサソリを倒す。・レオナの治療のため、ブラスを呼んでくるようゴメちゃんに頼むが、そこに現れたのがこの事件の黒幕である賢者バロムだった。
新作 ドラゴンクエストダイの大冒険(2020)について
1991年に放送された「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」を2020年10月にリメイク版として再構築し放送されたアニメ。
このブログでは旧作や原作との比較や個人的に感じた事、言いたい事をレビューしていきます。
― 第2話 「ダイとレオナ姫」 新旧比較と感想 (後編) ―
レオナ抹殺を企むテムジン
レオナが危険な状態である事をゴメちゃんから聞いたブラス。
急いで現場に向かおうとするがテムジンの側近に邪魔をされてしまう。
レオナを亡き者にし、パプニカ王国を我が物にするという。
1991年
2020年
これを聞いたブラスは攻撃呪文でテムジン一行を攻撃。
旧作では攻撃呪文「イオラ」を使うが、新作では「メラ」を何発も放つ描写に変更されている。
ブラス「ゴメよ全員集合じゃ!こいつらを島から叩き出すぞ!!」
ゴメちゃん「ピィ~~~!!」
ゴメちゃんは空高く飛んでいき、全身からまばゆい光を放つ。
集合の合図を察知した島のモンスター達は皆ブラスの元へ駆け寄る。
島のモンスターに囲まれたテムジン達。
旧作ではテムジンがしくじった事に懸念を抱いたバロムがルーラーで船に移動している。
一方ダイとレオナは地底につながる大穴で気絶している。
浜辺に現れたキラーマシン
1991年
2020年
突如浜辺に現れたキラーマシンに怯える島のモンスター達。
旧作では船が大爆発をおこして姿を現すが、新作では魔法の筒から召喚し上空から登場する。
魔王ハドラーが倒れた後、抜け殻の様に動かなくなったキラーマシンをテムジンが改造。
中にはバロムが搭乗しており自らの魔法力で操縦している。
とにかくデカイ。
ここからは先は旧作の第3話「怒れダイ!輝け竜の紋章!!」のストーリー。
旧作では開始早々流れるドラクエ4のラスボス戦BGM「邪悪なるもの」
非常事態なこの状況でのこの演出で緊張感がさらに高まる!
キラーマシンには全く歯が立たない島のモンスター達。
ブラスも応戦して「メラミ」で攻撃するが、鋼の鎧で覆われたボディには効かない。
レオナを庇いながら脱出を試みるダイ
1991年
2020年
ダイ「オレに強い力があれば、魔法が使えれば君の傷を治せるのに。ここから脱出する事もできるのに。」
レオナ「ダイ君はいつかきっと魔法使える様になるから。めそめそしてばっかりいると嫌いになっちゃうぞ・・・」
ダイ「レオナ!死んじゃだめだ!レオナ!!死なせない・・・絶対に死なせない!死なせてたまるか!!!!」
この後、額にドラゴンの紋章が現れ超人的なエネルギーで塞がった出口を破壊し大穴から脱出。
レオナを絶対に死なせたくない強い念いがダイの眠っていた力を呼び覚ました!!
1991年
ちなみに旧作ではドラクエ3のBGM「戦闘のテーマ」が流れ、勇者のみが使える電撃呪文「ライデイン」で出口を破壊する最高の胸熱の展開に。
ダイ vs キラーマシン
ダイ「待てー!!じいちゃ~ん!!」
ブラスがキラーマシンに踏み潰されそうになる瞬間、大穴を脱出することに成功したダイがレオナを背負って駆けつける。
レオナがまだ生きている事にテムジンがバロムにぶちギレる。
巨大な戦闘マシンを見て驚くダイ。
1991年
2020年
ダイはレオナの体に毒が回っている事をブラス伝えるが、
テムジン「バロム!さっさとあのじじいを殺すのだ!! そうすれば姫を助けるものはいなくなる!!」
命を狙われるブラス。
ブラスじいちゃんの命を狙われている事を知ったダイに再度額に紋章が光る。
旧作ではこのタイミングでドラクエ3の「戦闘のテーマ」が再度流れる。
ダイ「バギ~クロスッ!!!」
バギクロスが直撃したキラーマシン。
しかし全くの無傷。
1991年
旧作ではこの後、ダイが高度な呪文を使った事にブラスが驚きを見せる場面も。
そしてテムジンがキラーマシンにつまみ出されてしまい岩に投げつけられるシーンもある。
ダイ「これ以上この島で暴れさせない!!」
ダイはパプニカのナイフでキラーマシンに斬りかかるが全く通じない !
キラーマシンの能力に心を奪われ始めたバロン。
鋼鉄の戦闘マシンに苦戦するダイだが、密かにキラーマシンの同じ箇所を狙っていた。
再びダイの額の紋章が光る。
そして迫り来るキラーマシンに放った一撃
ダイ「ベギラマ!!!!」
1991年
2020年
旧作ではダイがキラーマシンに握りつぶされようとしている中レオナの事を脳裏によぎるシーンがあった直後に額の紋章光る。
1991年
旧作のベギラマを使うシーン
キラーマシンの亀裂にベギラマの炎が中に入ってバロンにダメージを与えた。
旧作ではブラスのキアリーで回復したレオナが「あ~よく寝た」と言ったレオナに対しダイとブラスがズッコけるシーンも。(この頃のアニメに多いシーン)
この後、みんなが見守る中儀式を行うレオナ。
パプニカ一行がデルムリン島を去るシーン。
テムジンとバロムは捕捉され一件落着。
1991年
2020年
ダイ「さよなら~姫!!」
レオナ「姫じゃなくてレオナって呼んでちょうだい!今度から他人行儀な呼び方をしたら口効かないわよ!」
1991年
旧作では最後にダイがゴメちゃんや島のモンスター達と一緒に去りゆくレオナに対して「さよなら~」と手を振りレオナもそれに応えるシーンがある。
新作では最後にアバンとポップが登場するシーンも。
どうやらデルムリン島に向かっているよう。
旧作と比べるとポップの声は微妙に近いがアバンの声でこれじゃない感が・・・。
第2話の感想と批評
レオナについて
昔とは絵のタッチや時代背景の違いもあるが、新作レオナの行動が子供っぽい感じがした。
旧作では気品のあるお姫様という雰囲気と時折見せるお姉さん的な行動が良かったのに今回はその様な描写がカットされてしまっている。
旧作のレオナはお姫様として、ダイのお姉ちゃん的な器があったかのだが新作では年下のダイと同じ目線でいる同級生的な印象だったのが残念。
ポップとアバンについて
旧作の第4話の冒頭に相当する部分だが、ポップの声はあまり違和感は感じなかったが、アバンの声が旧作と違いすぎてこれじゃない感がある。
新作ではセリフも変更をされている。
旧作に比べ盛り上がる展開が少ない
旧作はドラクエの曲を随所に使い盛り上がるシーンがあった。音楽って大切だよね。
後、新作はイマイチかっこいいと思うシーンがなかった。
攻撃呪文を使うシーンにしても旧作の方がカッコよく見せるこだわりがあった。
レオナがギラを使うシーン、ダイがバギクロスを使うシーンは旧作の方が絶対盛り上がると思う。
全体を通して
尺稼ぎでカットされる部分があるのは仕方ないにしても、余分なセリフやシーンをオリジナルで追加したり、変更したりする部分が見受けられた。
個人的にはリメイクするのであれば忠実に再現してほしいと思っていたので残念。
旧作にどうしても批判ばかりになるが、今見返しても1991年当時のダイの大冒険が作品として素晴らしかったということです。
新作を最終話まで見た頃には評価が良い方向に変わっていればと思う。
第2話のCMアイキャッチ