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【新旧比較】ダイの大冒険 3話「勇者の家庭教師」/ 感想・レビュー

〜 前回までの流れ 〜
・地の恩恵を被る儀式を行うためパプニカのレオナ姫と共に洗礼の地に向かうが、道中で島には生息しないはずの魔のサソリと戦うことになった。

・魔のサソリを倒したもののレオナ姫は戦闘で毒に侵されてしまう。目の前にあらわれたのは側近である賢者バロムだったが、テムジンと共にレオナ抹殺を共謀していたのだった。

・バロムの攻撃呪文で大穴の底に落ちたダイとレオナ姫。ダイ達を助けるためブラスじいちゃんは大穴に向かおうとするもテムジンが立ち塞がる。

・レオナを助けたいという一心で大穴を抜け出したダイ達。しかし突如現れたキラーマシンによってブラスや島のモンスター達は危機にさらされていた。

・キラーマシンを倒しレオナと別れを惜しむダイ。そんなある日、世界中で魔王復活の気配が漂っていた。

新作 ドラゴンクエストダイの大冒険(2020)について

1991年に放送された「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」を2020年10月にリメイク版として再構築し放送されたアニメ。
このブログでは旧作や原作との比較や個人的に感じた事、言いたい事をレビューしていきます。

【新旧比較】ダイの大冒険 2話「ダイとレオナ姫(後編)」/ 感想・レビュー地の恩恵を被るといわれる儀式を行うため、洗礼の地である地底の大穴を目指すダイたち。 呪文を使えないと知ったレオナがダイに「パプニカのナイフ」を与える。 しかしその道中で島にいるはずのない魔のサソリが現れ戦闘になる。 戦いの最中、レオナ姫がダイをかばった際、魔のサソリの毒を喰らい瀕死状態に。 レオナにもらった「パプニカのナイフ」を使い魔のサソリを倒す。 レオナの治療のため、ブラスを呼んでくるようゴメちゃんに頼むが、そこに現れたのがこの事件の黒幕である賢者バロムだった。...

― 第3話 「勇者の家庭教師」 新旧比較と感想 ―

魔王が復活!!島のモンスター達が暴れだす!

1991年

2020年


ここからのストーリーは旧作の第4話「勇者の家庭教師アバン登場」に相当する。
突如島のモンスター達が凶暴になった。
ブラスじいちゃんも例外ではなかった、どうやら魔王が復活した様だ。
パプニカの街では魔王軍のモンスター達が大暴れしパニック状態になっている。
レオナ姫は大丈夫だろうか。

ダイ「じいちゃん・・・大丈夫?」
ブラス「何かドス黒い血が全身を駆け回っておる・・・気を抜くと大暴れしてしまいそうじゃ・・・」
ブラス「考えられることはただ一つ、魔王が復活したのじゃ!」

ダイを島から脱出させようとするブラス

1991年

2020年

ダイを自らの手で命を奪ってしまう事がない様にブラスじいちゃんはダイを島から脱出させようと必死に説得をする。

旧作の会話シーン
ブラス「さあ早く島をでるんじゃダイ」
ダイ「でも・・・」
ブラス「今はこれしか方法はないんじゃ!」
ダイ「じゃあじいちゃんも一緒に行こう!」
ブラス「ダメじゃ、それはできん!」
ダイ「なぜ?じいちゃんも一緒に行こうよ・・・!」
ブラス「ダイよ・・・」

1991年


ブラス
「わしが島へ流れ着いた赤ん坊のお前を拾って育ててきたのは正しい心を持てばこそ」
「このままではせっかくここまで育てたお前をわし自身の手で傷つけてしまう・・・」

旧作ではここで赤ん坊の時のうるっときそうな回想シーンが流れる。
ちなみにこの時のBGMはドラクエ2の「遥かなる旅路」である。


凶暴化したモンスター達がダイ達へ向かってくる!!
ダイ「嫌だ!一人だけ逃げるなんてできない!そんなの勇者のする事じゃないよ!!」
ブラス「ダイ・・・」

旧作では以下の会話が存在する
ダイ
「じいちゃんが育ててくれたからオレはここまで大きくなれたんだ」
「みんなが一緒にいたから、オレは生きてこられたんだ」
この言葉にブラスじいちゃんはウルウル。

旧作の方が人間的な面で細かく描かれている。

アバン&ポップの登場


アバン「その通り!いい事言いますねぇ君は、ダイ君。」
現れたのは後に師匠となるアバン先生と兄弟子のポップ。
アバンはデルムリン島を走り回り地面に魔法陣を書きはじめた。


アバン「邪なる威力を退け!マホカトール!!!」
黄色い光が島全体を包み込み凶暴化したモンスター達の意識が正常の戻っていった。


アバン「申し遅れました。私、勇者育成業・・・平たく言えば勇者の家庭教師をやっている者です」
勇者の家庭教師に魔法使い見習いのポップ。
魔王が復活し各国の街が危機にさらされている中、アバンはパプニカの王家に頼まれてダイを勇者にすべくデルムリン島にやって来たのだ。


だがレオナ姫を助けるため、ブラスじいちゃん達が平和に暮らせるためダイは勇者になり魔王を倒す事を誓った。

1991年

旧作ではアバンがシリアスな表情からゆるい感じで契約書にサインを求め、皆んながズッコケるギャグシーンがある。(昔のアニメに多い)

突如現れた魔王軍の偵察隊


現れたのはガーゴイル2匹。
だが島全体がマホカトールの結界を張られているので中に入れない。
アバン「ポップ、やっつけちゃってください」
ポップ「えっ!オレ一人でですか!?」
アバン「私は破邪の呪文マホカトールを使ってベリーベリー疲れているのです」
ポップ「ずりぃな先生・・・」
ポップはアバンに頼まれ嫌々ながらもガーゴイルと対峙することに。


ガーゴイルB「このガキが!!笑わせるな~!!」

ポップ「メラゾーマ!!!」

戦闘開始早々 攻撃呪文「メラゾーマ」が炸裂!!
激しい炎がガーゴイルBを飲み込み一撃で焼き鳥になった。
ブラスは高度な攻撃呪文を使ったポップに驚きを隠せない。
ちなみに原作でもポップの得意呪文はメラゾーマとされていた。
ダイを魔法使いにさせたかったブラスだったがアバンの元で修行を積めば何れ魔法も使える様になるとこの時は思ったのだろう。

ポップ「へんっ!今度はお前を焼き鳥にしてやるぜ~!」
ガーゴイルA「マホトーン!!」
マホトーンをかけられたポップは呪文が使えなくなった。


魔法が使えなくなったポップに攻撃の術はない。
ガーゴイルはポップに襲いかかる、がその時ダイが攻撃を受け止めポップを救う。
ダイ「魔王の手下め・・・この島から出て行け!!」


アバンから由緒正しき伝説の剣(古道具屋で買った安物)を借りたダイ。
お額に紋章が光り、ガーゴイルを真っ二つに。
後にアバンから教わる「海波斬」を思わせる一撃だった。
これを見てアバンはダイに剣術の素質を感じていた。

1991年

こちらは旧作のアバンがダイに剣を貸してあげるシーン。
アバン「貸してあげます。由緒正しき伝説の名剣を!(キリッ)」

アバンの元で猛特訓開始


ここから先のストーリーは旧作の第5話「アバン流・勇者の超特訓!!」
アバンの弟子として猛特訓を開始したダイ。
アバン「これ、剣で割ってください」
これが初日の課題だという。
岩匹の引きで走りこんだ後、剣で岩割りをするがアバンから借りた剣を折ってしまった。
自身のパプニカのナイフで挑戦するも一向に割れない。
後から考えてみると岩引き程度ではダイは全く体力を消耗していない事がわかる。
ダイのポテンシャルの高さを示すシーンの一つである。


通常の特訓コース。ポップも参加。
アバン流基礎訓練、アバン流格闘術、魔法力を高めるための瞑想など。
画像は魔法の実技のシーン。
ポップがヒャダルコで波を凍らす。
ダイの前で一年以上アバン先生の元で修行していると豪語しているが波の表面しか凍っていない場面。
アバン「いつもながら詰めが甘いですねぇ」
アバン「魔法は集中力ですよ集中力」

旧作では
アバン「魔法はコンセントレーションですよ、コンセントレーション」
アバン「コンセントレーション。精神を集中する力のことです」


ちなみにダイもヒャドに挑戦するが失敗に終わる
アバン「魔法は望みが薄いですね・・・」

1991年

ちなみに旧作ではこんなシーンも。
座学のシーンでダイは必死にアバンの話を聞いているのにも関わらず、ポップが居眠りするシーン。
このチョークがポップの頭に直撃する。
最近はこういう何気ない描写が少ない様に思う。
現代でもこの様な場面があっても問題にならないシーンだと思うがどうなんだろう。


一週間で勇者を目指すダイはアバンと共に日が暮れるまで特訓を続ける。
ダイは剣術の方が向いているとアバンは再確認する。
真剣に修行するダイの姿を初めて目の当たりにするブラスじいちゃんも一安心。

旧作ではこのシーンでドラクエ4 第5章のフィールドBGM「馬車のマーチ」が流れる。


アバン「もう一度チャレンジしましょう」
ダイ「先生、オレもうヘトヘトだよ・・・」
アバン「まあ、騙されたと思ってやってみなさい」

岩割りに再挑戦するダイ、すると岩は真っ二つに割れた。

ダイ「割れた・・・」
アバン
「人間むちゃくちゃ疲れると一番楽な動作をしようとするものなんですよ」
「つまり一番自然な動きですね」
「元々君にはこのぐらいの岩を割る力があったのです」

これにはポップも驚くしかなかった。
ポップ「先生、ほんとにこのままスペシャルハードコースを続けるんですか?」
アバン「もちろんですよ。彼には友達を救うという大きな目標がありますから、大丈夫ですよ」
ちなみに旧作では「大丈夫ですよ」ではなく「上達も早いですよ」になっている。

ダイの著しい成長に内心焦りを感じているポップ。

短期間で著しい成長を遂げるダイ


アバンストラッシュ!!!
とてつもない速度で剣術の成長をするダイ。
本気で1週間で勇者に育てるつもりのアバンは得意の必殺を披露する。
大地斬、海波斬、空裂斬、全てを斬るのがアバンストラッシュ。


大地斬をほぼマスターしたダイ。



この様子を隠れて見るポップ。
どうやらダイが気になる様子。

ポップ「そんなにパプニカのお姫様とやらが好きなのか?」
ダイ「まあね」
無茶するダイに対して体を気づかっているのか、後輩に追い抜かれるのが嫌なのか、複雑な気持ちのポップ。


アバンもブラスじいちゃんもダイの目覚ましい成長に嬉しい様子。
ポップの意識の変化にも成長を感じているみたい。

ドラゴンに変身したアバン


2日で大地斬を覚えたダイに次の課題を与えるアバン。
どうやら島の安全な場所で派手に暴れるらしい。
アバンはある呪文を使いダイと戦う。
下手したら死ぬと聞いて恐怖を覚えるダイ達。



アバン「ド・ラ・ゴ・ラ・ム~!!!」

ダイ「先生がドラゴンにっ!!」
火竜変化呪文「ドラゴラム」を使い巨大な竜に変身したアバン。
新作のドラゴンのツノが白色に変更されている。

1991年


ちなみに旧作では空の見える場所ではなく洞窟内でドラゴラムを使うシーンがある。
ブラスじちゃんとゴメちゃんを洞窟の前で待機させるシーンがある。

この違いはなんだろうか?
原作や旧作アニメでは洞窟でドラゴラムを使い、ダイが海波斬を覚えるシーンがある。
そしてその後、洞窟内で突然魔王が現れるのだが、この舞台設定の変更が今後どう影響するんだろう?

第3話の感想と批評

ドラクエのBGMを使わない事に対する指摘への批判について

ネット上でドラクエのBGMを使わない事への指摘に対してたまに批判的な意見を見かける事がある。
しかし実際問題、旧作ではドラクエのBGMが使われていて、今作は使われていない。

新作を高評価している事実を盾にして、旧作ファンを「懐古厨」だと軽蔑的な表現を用いる人がいる。
その様な人達に対して個人的に言わせてもらうと、そもそも新作のアニメとしてのクオリティを見て見ぬ振りしているだけなのではと思ってしまう。
大好きな新作に対して批判的に指摘をしている連中(旧作ファン)に対して怒っているだけかも知れないけど。
新作だって年月が経てば作品自体が古くなる。

新作を黙って見て褒めるだけじゃただの思考停止なんだよね。
それよりも「もっとこうしたら良いのに」とか意見を出し合う方が生産的じゃないかな?(といっても何もできないけど)
良い作品は作られた時代に関係なく良いのです。

第3話のCMアイキャッチ


【新旧比較】ダイの大冒険 4話「魔王ハドラーの復活」/ 感想・レビュー突如島に現れた勇者の家庭教師アバンとその弟子のポップ。 魔王の復活により世界各国の危機を救うべくダイとアバンは一週間で勇者になるためのスペシャルな特訓を開始する。 ハードな特訓に励むダイはすぐにその素質を開花させ、わずか数日でアバン流刀殺法大地斬を修得する。 ダイの素質を見抜いたアバンは実戦での特訓を行うため火竜変化呪文=ドラゴラムを使うのだった。 ...