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歴代ガンダムの超絶シリアスな作品4選 (宇宙世紀ガンダムシリーズ)

歴代ガンダムの超絶シリアスな作品4選

宇宙世紀ガンダムシリーズの中でもシリアスを極めた作品を紹介したいと思います。

ガンダムシリーズといえば戦争の現実を感じさせるシリアスで重いストーリーな作品が多いです。ハッピーエンドだけがアニメではありません。

現実として実感のない戦争の悲劇や残酷さをガンダムというアニメから考えさせられた人も多いのではないでしょうか?

今回はそんなガンダムシリーズで最高にシリアスな名作を4つ厳選して紹介したいと思います。

機動戦士Vガンダム

TVアニメとしては機動戦士ガンダムZZ以来となる第4作。主人公はヨーロッパのカサレリアに住む13歳の少年「ウッソ・エヴィン」。

この作品では序盤から早々に鬱展開が全開で仲間達が戦死、敵軍の宗教的な重い話やウッソが頭のおかしい人達に異常なほど執着されるなど殺伐さと残酷さと悲劇、主人公の様々な苦悩が描かれている。

登場キャラの死者数はシリーズ史上最多であり、また最もガンダムが撃墜される作品でもある。

シリアス度 ★★★★★★★★★★

物語のあらすじ

あらすじ(Vガンダム) / 超絶シリアスな作品4選
宇宙世紀0153年にサイド2を本拠地に構える「ザンスカール帝国」は地球侵攻部隊「ベスパ」を地球に派遣。

これに対し、レジスタンス組織「リガ・ミリティア」が抵抗を続けていた。

ウーイッグの近くにあるカサレリアでパラグライダーを操縦していたウッソはリガ・ミリティアのパイロット「マーベット・フィンガーハット」とベスパのパイロット「クロノクル・アシャー」との戦闘に巻き込まれた挙句、クロノクルのシャッコーを奪う。

この活躍を目にしたリガ・ミリティアの面々はウッソを自分たちの反抗のシンボルである「ヴィクトリーガンダム」のパイロットとして迎い入れた。

ウッソも幼馴染である「シャクティ・カリン」らを守るためにザンスカールと戦う事を決意した。

序盤から鬱展開、シュラク隊の死

序盤の鬱展開とシュラク隊の死
序盤早々に一戦交えた敵パイロットが「子供が戦争していると、みんながおかしくなってしまう」といい、ウッソの目の前で自決。

その他にもリガ・ミリティアの戦闘部隊「シュラク隊」のメンバーが次々とウッソの目の前で戦死。

序盤だけで「ヘレン」「マヘリア」「ケイト」がベスパとの戦いで戦死、中盤には「ジュンコ」「ペギー」、隊長の「オリファー」が戦死する。

主人公の仲間が目の前でこれほどまでに死んでいくのはVガンダムが史上最多となる。

物語終盤にはシュラク隊の主力機がガンイージー、ガンブラスターからヴィクトリーガンダムに変わる。

だがそれらの戦力もカテジナの狂気によって次々と破壊されてしまうのある。

ガンダムのパイロット不死身説は逆襲のシャアで既に崩壊しているが、これほどまでにガンダムが破壊される作品は他にない。

カテジナとザンスカールの女性達

カテジナとザンスカールの女性達
ウッソにとって憧れのお姉さん的な存在であったウーイッグ出身の「カテジナ・ルース」がザンスカール帝国の思想に共感し入隊。

呼び止めるウッソであったがクロノクルの元へ行ってしまうカテジナ。後にカテジナはウッソに強烈な敵意を抱き極悪非道のライバルへ変貌していく事に。

カテジナとザンスカールの女性達2
カテジナはザンスカール入隊後に強化人間として洗脳された説もあり、特に後半のストーリーではウッソに対する風当たりと人格がまるで別人の様に感じられた。

この一連の流れがシュラク隊の全滅とオデロの死につながってしまう。

また敵であるファラ・グリフォンやルぺ・シノに狂気じみた愛情や敵意を向けられる事があった。

この異常な人間模様をウッソは戦いの中で消化していくのである。

母との別れ

母との別れ / 超絶シリアスな作品4選
物語後半にはベスパが地球クリーン作戦、正確にはローラー付きのモトラッド艦隊で地上にある建造物を踏み潰して綺麗にするという極悪非道の作戦を実行。

ベスパは捕虜として捉えていたリガミリティアの工作員でウッソの母でもある「ミューラ・ミゲル」を盾にした事によりリガ・ミリティアと地球連邦軍は後手に回る事が多かったが、戦闘の末にベスパの別の戦艦がミューラを盾にしているモトラッド艦に激突、ウッソの目の前で母が死んでしまう。

母との別れ / 超絶シリアスな作品4選

ミューラがのヘルメットが飛んでいく瞬間はトラウマものであった。

次々に散っていった仲間とカテジナとの戦い

次々に散っていった仲間とカテジナとの戦い / 超絶シリアスな作品4選
リガ・ミリティアとザンスカール帝国の最終決戦となった「エンジェル・ハイロゥ攻防戦」では残りのシュラク隊のメンバーである「ユカ」「フラニー」「ミリエラ」「コニー」がカテジナとの戦闘で次々戦死。これによりシュラク隊は全滅となった。

また母と同じくリガ・ミリティアで活動していたウッソの父「ハンゲルグ・エヴィン」もザンスカールとの戦いの中で行方不明となった。この情報を知ったウッソとV2ガンダムの横顔がどこか寂しげである。

最終話では物語初期からずっとウッソと一緒だった親友の「オデロ・ヘンリーク」がカテジナとの戦いで戦死。オデロの恋人であるエリシャ・クランスキーは泣き崩れ、ウッソとシャクティも衝撃を受けるのであった。

戦いも終わりが近付きウッソはシャクティをエンジェル・ハイロゥから連れ戻そうとしたその時だった、死んでいった仲間達の声がウッソを誘導。

そこにはカテジナのゴトラタンがキャノンを持って待ち構えていたのだった。

だが堂々と立ち尽くすV2ガンダムの前に散っていった人達の幻影がカテジナを混乱させ、ついに彼女はビームを放ってしまう。直後、V2の光の翼がガンダムを包み込みビームを弾いた瞬間 カテジナ機は消滅、エンジェル・ハイロゥは崩壊した。

戦後、冬のカサレリアにかつての活気が戻っていた。

ある日、道に迷った女性がシャクティに訪ねてくる。

彼女は視力を失っていたがシャクティの助力を得るとお礼を言ってウーイッグの方へ去っていくのであった。

その様子を見届けたシャクティは一人涙を流した。

機動戦士Zガンダム

機動戦士ガンダムの続編として放送されたTVアニメの第2作。連邦内部のジオン狩りを目的とする地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」と、その独裁性と動きに反攻すべく結成された反地球連邦組織「エゥーゴ」との戦いを描いた作品。

地球連邦軍から独立した二つの組織によるガンダムシリーズ史上最大の内部戦争となった。また一年戦争ではアムロ・レイのライバルであったシャア・アズナブルも「クワトロ・バジーナ」を名乗ってエゥーゴに参加。

後半には後にネオジオンを名乗るアクシズも摂政の「ハマーン・カーン」を主軸として戦争に参加、三つ巴の戦いとなる。

シリアス度 ★★★★★★★★★★

物語のあらすじ

あらすじ(Zガンダム) / 超絶シリアスな作品4選
宇宙世紀0087年、サイド7グリーン・ノアに住んでいた主人公「カミーユ・ビダン」「ブライト・ノア」に会うため幼馴染の「ファ・ユイリィ」共に宇宙港を訪れる。

そこでティターンズの新米士官「ジェリド・メサ」に遭遇、名前をバカにされた事がきっかけでジェリドへの暴行容疑で逮捕されるも、飛行訓練中だったガンダムMk-llの事故に乗じて基地を抜け出す。

一方、偵察任務中だったシャアはガンダムMk-llの存在を知りグリーン・ノアに潜入。

その後、混乱に乗じてガンダムMk-llに乗り込んだカミーユはシャアの説得に応じて共にグリーン・ノアを脱出。

この一連の事件が引き金となり両親を人質にされたカミーユはティターンズと戦う事自らの意思で決める。

だがその後、カミーユは混沌とした戦争の中で数奇な運命にさらされていく事になる。

非道なティターンズと両親の死

非道なティターンズと両親の死 / 超絶シリアスな作品4選
ガンダムMk-llを奪われたティターンズはカミーユの母である「ヒルダ・ビダン」を人質に取る。

ヒルダはカプセルに閉じ込められ宇宙に放流されるも、爆弾と勘違いしたジェリドによってカミーユの目の前で散っていった。

地球連邦軍の技術士官である「フランクリン・ビダン」「エマ・シーン」と共にティターンズから奪ったガンダムMk-llでエゥーゴへ亡命。

アーガマでリックディアスを見たフランクリンはティターンズには無い技術に興味を覚え、地球連邦軍に戻る事を決意。

フランクリンはリックディアスでアーガマを脱出するも、シャアがガンダムMk-llで後を追う。

その後乱戦に巻き込まれて被弾したリックディアスは爆発、脱出するも間に合わずフランクリンはカミーユの目の前で絶命するのであった。

フランクリンの話は、あのシャアが「RX-178 ガンダムMk-ll」に乗っている珍しいシーンであるが、何も出来ずに父を目の前で失うというカミーユのやりきれなさが印象的である。

強化人間の悲劇

強化人間の悲劇 / 超絶シリアスな作品4選
この作品には人工ニュータイプである強化人間の悲劇が色濃く描かれている。戦いの中でカミーユは完全にコントロールされきれない強化人間の苦悩と悲劇に直面していくのであった。

フォウ・ムラサメ
フォウ・ムラサメ / 超絶シリアスな作品4選
初めて地球に降りたカミーユはホンコンシティで一人の女性と出会う。

その女性「フォウ・ムラサメ」は地球連邦軍の傘下であるムラサメ研究所によって洗脳された強化人間である。

ティターンズに功績を挙げれば記憶を戻してくれると言い包められたフォウはサイコガンダムでカミーユのガンダムMk-llと戦闘。何度か出会う中でお互い心を通わせる中までになるも、宇宙へ帰還するカミーユの援助をした際に離反したとして「ベン・ウッダー」によって銃撃されてしまう。

その後のエゥーゴとカラバによるキリマンジャロでの作戦でカミーユは地球に降りるもサイコガンダムに意識を奪われたフォウと戦闘。説得の末に意識を取り戻したフォウだったが、ジェリドの不意打ちからカミーユを庇って死亡した。

ロザミア・バダム
ロザミア・バダム / 超絶シリアスな作品4選
地球連邦軍のオーガスタ研究所によって洗脳された強化人間。

地上ではカミーユとMS戦を展開していたロザミア。

だがそれ以降アーガマへ潜入任務を行なった際、カミーユの事をお兄ちゃんと呼び偽りの兄に甘えた。サイド2の21番地コロニーの毒ガス作戦を巡る戦いでは無断でネモに搭乗しアーガマを離れた。

物語終盤でカミーユの前にサイコガンダムMk-llで現れたが、「ゲーツ・キャパ」によって脳波をコントロールされていた。

ロザミアはサイコガンダムMk-llのメガ粒子砲を乱射して暴走、苦悩の末にカミーユが撃ったビームライフルがコクピットに直撃し死亡した。

最終決戦と次々に消えていく仲間達

最終決戦と次々に消えていく仲間達 / 超絶シリアスな作品4選
ティターンズとの最終決戦では敵味方問わず数多く命が散っていった。

ヤザン・ゲーブルの異常なまで強さの前にエマが苦戦、援護のために間に入ったラーディッシュは撃沈、ヘンケン艦長も命を落とす。

かつての仲間であったエマ・シーンとレコア・ロンドは戦闘の末にレコアが戦死。また因縁の敵であったジェリドもカミーユとの戦いでラーディッシュと共に戦火に消えていった。

多くの人間の死を間近で見たカミーユの心身は既に壊れかけていたが、カミーユの逆鱗に触れたヤザンもついに撃墜される。

コロニーレーザーとして改造されたグリプス2の中では、レコアとの戦闘直後に致命傷を受けたエマがカミーユに見守られながら息を引き取った。

戦いが激しさを増す中、エゥーゴは敵艦隊目掛けてコロニーレーザーを発射、ティターンズの戦力は壊滅状態となり勝利がほぼ消えかけていた。

直後、エゥーゴの代表シャア・アズナブルは因縁の仲であるハマーン・カーンとの戦いの末に行方不明、消息を絶った。

シロッコとの決戦と精神崩壊

シロッコとの決戦と精神崩壊 / 超絶シリアスな作品4選
ついにカミーユとティターンズの代表パプティマス・シロッコとの決戦に火蓋が切られた。

ジ・Oの圧倒的なパワーの前に苦戦するカミーユだったが、死んでいったかつての仲間達が霊体となって現れカミーユに語りかけていく。

シロッコがカミーユの様子に違和感を感じた時、かつてない程のエネルギーがZガンダムに集中していた。

戦いの中で死んでいった皆んなの意思がカミーユに超常的な力を与えたのだった。

その力を非現実的だと否定するシロッコであったが、ついにカミーユの前に敗れ去ってしまう。

だがその代償はあまりに大きく、崩れかけていたカミーユの精神は崩壊、アーガマまで自力で戻る事が出来なくなっていた。

カミーユを連れて帰る途中、大破したガンダムMk-llを見たファが悲しげな表情で最後に放った言葉「そう、お前もアーガマに帰りたいのね」は何とも言えない哀愁が感じられるシーンである。

機動戦士ガンダムZZ

機動戦士Zガンダムの続編となるTVアニメ第3作。

グリプス戦争終結直後から物語がスタートするも、本作品の序盤のストーリーは前作から一転してギャグ路線全開。過去のガンダムシリーズではあまり見られなかったおちゃらけぶりに戸惑った視聴者も多いかもしれない。

だがおちゃらけムードも序盤まで、中盤に差し掛かる頃から徐々に重い展開へストーリーが変わっていき、やがてシリーズでも指折りのシリアスな作品となっている。

シリアス度 ★★★★★★★★☆☆

物語のあらすじ

あらすじ (ガンダムZZ) / 超絶シリアスな作品4選
グリプス戦争の最終決戦でティターンズは事実上壊滅状態になった。

エゥーゴも戦力的にかなり疲弊しており大半のパイロットが戦死、代表のクワトロ・バジーナも行方不明、カミーユも心身共に喪失していた。

そんな最中、アーガマは修理と補給のためにサイド1のシャングリラコロニーに寄港した。

シャングリラに住む主人公「ジュドー・アーシタ」は妹の「リィナ・アーシタ」と二人で暮らしていた。だが生活は苦しく仲間と共にコロニー内のジャンク部品を集めてはお金に変えていたのだった。

ある日、ジュドーと仲間達は前大戦でカミーユとの戦闘の末、命からがら脱出したティターンズのパイロットの「ヤザン・ゲーブル」と出会う。

Zガンダムを奪って一儲けしようとヤザンと共にアーガマが停泊している港を占拠しようとするが、そこで「カミーユ・ビダン」と出会いニュータイプの能力が開花。

裏切ったヤザンに抵抗すべくジュドーはZガンダムに搭乗しこれを撃破。

その後もアーガマを標的とするネオジオンがシャグリラコロニーを襲撃。パイロットに乏しいアーガマのクルーに変わってジュドーがZガンダムで戦った。これを機にジュドーは仲間と共にアーガマのパイロットとして第一次ネオジオン抗争に巻き込まれていく。

序盤のおちゃらけムードから一転

序盤のおちゃらけムードから一転 / 超絶シリアスな作品4選
序盤は前作との雰囲気ががらりと変わってギャグ路線であった。

特にティターンズのエリートパイロットであったヤザンはこの作品ではギャグキャラとして扱われている。「マシュマー・セロ」や「ゴットン・ゴー」「キャラ・スーン」の掛け合いなどはこのアニメの序盤を象徴する内容となっている。

序盤のおちゃらけムード / 超絶シリアスな作品4選
ある日、グレミー・トトによって連れ去られてしまった妹のリィナを助けるべくジュドーはアクシズに潜入、だがそこでネオジオンのニュータイプである「エルピー・プル」と出会う。妹のリィナの事ばかり気にするジュドーに嫉妬したプルはキュベレイMk-llでアクシズの街を破壊した。

この辺りはギャグ路線から一転してシリアス路線に切り替わっていった転換点である。またトーレスの幼馴染であるセシリアは家族を守るべく、モビルスーツと共に自爆する話や、地球降下後は妹のリィナが戦闘の際に行方不明になる話など重いストーリーが次々に展開、シリアス路線が加速していった。

コロニー落とし、プルとハヤトの死

コロニー落とし、プルとハヤトの死 / 超絶シリアスな作品4選
地球にすむ人々に力を誇示したいネオジオンはダブリンへコロニー落としを決行。

ネオジオンの「ラカン・ダカラン」率いる部隊が逃げ惑うダブリン市民を虐殺。エゥーゴのアーガマとカラバのアウドムラはこれに対抗、ハヤトのドダイで出撃。だがZZガンダムに合体しようとしたジュドーをザクlllのビームから庇うためハヤトは戦死した。

その後コロニーがダブリンに落下、多くの犠牲者を出しカミーユも涙した。

コロニー落とし、プルとハヤトの死 / 超絶シリアスな作品4選
さらにグレミーのニュータイプ部隊の一人でありプルのクローンとされる「プルツー」がサイコガンダムMk-llでアーガマを襲撃。プルも負傷した体でキュベレイMk-llに搭乗し応戦。
最後の力を振り絞りキュベレイで特攻、サイコガンダムMk-llは大破したものの戦う余力は残したまま。

直後に怒り狂ったジュドーが超常的な力を発揮、プルツーは直前に脱出するも巨大化したハイパービームサーベルがサイコガンダムMk-llを切り裂いた。

これらの描写はこの作品だけでなくガンダムシリーズでも指折りに重たいストーリーとなっている。

地球での戦いが終わった後にアーガマのクルー全員で黙祷を捧げたシーンは暗く悲しく印象的である。

だがこの頃、グレミーはハマーンに反旗を翻すための準備を秘密裏に行っていたのであった・・・。

グレミーの反乱

グレミーの反乱 / 超絶シリアスな作品4選
地球での悲劇も束の間、舞台を宇宙に戻した頃、グレミーはついにハマーン率いるネオジオン本隊に反乱を起こした。

グレミー軍は秘密裏に育成していたニュータイプ部隊に加え、ラカンも味方に付けた。
だが結果的にこの反乱がエゥーゴに付け入る隙を与えてしまう。

この戦乱の最中でエゥーゴの補給ドック艦ラビアンローズの艦長代理「エマリー・オンス」がプルツーのクィンマンサとの戦いで戦死。

ハマーンに絶対的な忠誠を誓っていたマシュマーもラカン率いる「ドーベンウルフ隊」との戦いで戦死する。そんなラカンも強化されたZZガンダムを操るジュドーの前にあっさりと倒されてしまう。

グレミーは最後の砦となったニュータイプ専用MS「クィンマンサ」でプルツーと共に戦いガンダムMk-llとZガンダムを圧倒。救援に入ったジュドーの「フルアーマZZガンダム」との戦闘の最中、以前好意を持っていたルー・ルカの不意打ちにより戦死した。

この戦闘でプルツーも爆発に巻き込まれて致命傷を負ってしまう。

圧倒的なパワーを持つクィンマンサのメガ粒子砲をFAZZがビームコーティングで弾きながら特攻。ミサイルランチャーの煙幕を利用してクィンマンサの懐に飛び込むシーンは印象的。

ハマーンとの一騎打ち、妹との再会

ハマーンとの一騎打ち、妹との再会 / 超絶シリアスな作品4選
最終話、グレミーが散り、ジュドーにとっての敵はハマーンのみとなった。

序盤早々、ハマーンを護衛するために出撃したキャラ・スーンはグレミー軍の生き残りであるニュータイプ部隊と戦うも相打ちで戦死。

有力な部下を次々と失い足場が無くなったハマーンだったがキュベレイでジュドーと最後の勝負に出る。

ZZガンダムの後ろを取ったハマーンだったが、ジュドーの機転によりコアファイターで脱出し難を逃れた。だが直後にキュベレイに弾かれて機体の外に放り出されたジュドー。

ハマーンとの一騎打ち、妹との再会 / 超絶シリアスな作品4選
トドメを刺そうとするハマーンの前にカミーユと、かつての戦争で死んでいった者の幻影がジュドーとZZガンダムに超常的な力を与えた。ジュドーはフルパワーの「ハイメガキャノン」を放つも、ハマーンも超常的な力を発揮、キュベレイでビームを受け止める。

ボロボロになりながらもキュベレイは立ち去りファンネルで攻撃、ZZガンダムはハイパービームサーベルでそれら一掃。

ハマーンを追うジュドー。
プルの幻影がジュドーに語りかける。「ジュドー、上!」

直後、瓦礫の上からビームサーベルを両手に襲いかかるキュベレイ。互いの機体を切り裂いたZZガンダムとキュベレイは大破。だが敗北を認めるハマーン。

ジュドーら子供によって地球にしがみ付く人間どもを抹殺出来なかった事を嘆いたハマーンは終わり悟り自ら命を絶つのであった。

一方、ネェルアーガマではこの戦いを見届けたプルツーが息を引き取っていた。

摂政でありながら事実上のリーダーであったハマーン・カーンの死によりネオジオンはもはや抵抗する力が無くなっていた。

戦後、妹のリィナと再会したジュドーはルーと共に木星へ旅立って行った。

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争

ガンダムシリーズのOVA第1作目になり全6話。

TVアニメの「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」、映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」によってガンダムシリーズの基礎が固められた。

本作品では一年戦争の裏舞台が描かれるという新しい試みがされている。

特にジオン側の人間模様が強く描かれた物語であり、潜入部隊であるサイクロプス隊、それに関わる新米兵士のバーニィと少年アルに焦点が当てられたショートストーリーである。

シリアス度 ★★★★★★★☆☆☆

物語のあらすじ

あらすじ(ポケットの中の戦争) / 超絶シリアスな作品4選
一年戦争末期、地球連邦軍が新型ガンダムを開発しているという情報を手にしたジオン公国軍は特殊部隊「サイクロプス隊」を北極基地に送る。

だがこの作戦は失敗に終わり、新型ガンダムを搭載したシャトルは宇宙に上がってしまう。

舞台が宇宙に変わり、中立であるサイド6の「リボー」コロニーでは「アルフレッド・イズルハ」という少年が、父との面会の為にコロニーの宇宙港にいた。

11歳の少年アルは同級生との約束でモビルスーツを探索していたが、偶然にも北極基地から運ばれたコンテナを見つけるも約束を果たす事は出来なかった。

落胆していたアルだったがそんな中、隣人で幼馴染のお姉さんである「クリスチーナ・マッケンジー」と再会。

ある日、リボーコロニーに侵入したザクll改が被弾、学校から少し離れた森林へ落下してしまう。アルはザクll改が不時着した場所へ駆け寄ると、そこにはジオンの新米兵士「バーナード・ワイズマン」がいた。

その後、アルは夜中に家を抜け出した朝帰りの途中に偶然バーニィを発見、サイクロプス隊の潜伏先に付いていくのであった。

アルとバーニィとクリス

アルとバーニィとクリス / 超絶シリアスな作品4選
サイクロプス隊の基地に付いていったアルであったが、隊長のシュタイナーは面倒を避けるためアルを受け入れた。

盗聴器付きとは知らずに軍章をもらったアルではあったが、新型ガンダムの場所を調査するためにその後もバーニィーと行動を共にする。

そんなある日、アルの自宅付近で監視していたバーニィは隣のクリスに泥棒と勘違いされバットで殴打される。

クリスはテストパイロットとして新型ガンダムと共に里帰りをしていたのだ。

アルとバーニィとクリス / 超絶シリアスな作品4選
アルと腹違いの兄弟と嘘をつき泥棒の疑いが晴れたバーニィであったが、これを機に二人は知り合いになり、またお互いに微かな恋心を抱くのであった。

この時バーニィとクリスはお互いが軍のパイロットである事は知らなかった。

ルビコン作戦

ルビコン作戦 / 超絶シリアスな作品4選
新型ガンダム「NT-1アレックス」のコンテナの場所を掴んだサイクロプス隊は奪取・破壊のため基地潜入に乗り出す。

先発としてミーシャは強襲用モビルスーツ「ケンプファー」で連邦の基地を襲撃。連邦軍も「スカーレット隊」で迎え撃つが、ケンプファーの前に歯が立たずあっという間に全滅。

一方、サイクロプス隊の残りのメンバーであるシュタイナー、ガルシア、バーニィーは連邦兵士を装って基地内に潜入。だが、バーニィの嘘がバレてしまい連邦兵士と銃撃戦になる。

この銃撃戦で隊長のシュタイナーは被弾、バーニィはシュタイナーを介抱するのに必死だった。ルシアは破壊のためにアレックスに近づくが銃弾を被弾、その後手榴弾で自爆したが新型ガンダムは無傷。

基地内に漂う煙幕の中、テストパイロットのクリスはその隙にアレックスに搭乗。

ルビコン作戦 / 超絶シリアスな作品4選
ケンプファーは「チェーンマイン」で新型ガンダムに攻撃を仕掛けるが「チョバムアーマー」のおかげでアレックスを破壊するに至らなかった。

ビームサーベルで接近戦に持ち込むミーシャ。

直後にアレックスの「ガトリング砲」がケンプファーのボディを貫きパイロットのミーシャは戦死。

戦いが一息付いた頃、偶然通りかかったアルはシュタイナーの亡骸を抱き抱えるバーニィを目撃する。

核攻撃とクリスとバーニィの戦い

核攻撃とクリスとバーニィの戦い2 / 超絶シリアスな作品4選
作戦に失敗し仲間を失ったバーニィだったが、その後ジオンによるリボーコロニーへの「核攻撃の計画」を知る。

コロニー脱出を考えるバーニィだったが、ガンダムを破壊すれば核攻撃が逃れられるとアルが説得するも仲違いに。だが、宇宙港で踏みとどまったバーニィはアルと仲直りし、共にガンダムを倒すため、以前不時着したザクll改の修理に日々励んだ。

作戦実行の日、バーニィのザクll改は連邦基地付近に姿を現す。これを迎え撃つべくクリスもアレックスで出撃。

直後にアルは核攻撃を計画していたジオンの艦隊が降伏した事を知る。
急いでバーニィの元に駆け寄るアルであったが、バーニィとクリスは知る由もない。

核攻撃とクリスとバーニィの戦い / 超絶シリアスな作品4選
バーニィはアレックスを森の奥に誘き寄せると「ヒートホーク」で斬りかかる。ザクll改の攻撃がコクピット付近に直撃、クリスは右腕を負傷。しかしアレックスの「ガトリング砲」から放たれた弾丸がザクll改のコクピットを貫きバーニィも頭部付近を負傷する。

連邦基地周辺まで降りてきた2機。

クリスとバーニィ、お互い機体に誰が搭乗しているか知らないまま、戦いを止めさせようとするアルの声も虚しく二人は刺し違える事に。この戦いでバーニィは死亡。

核攻撃とクリスとバーニィの戦い3 / 超絶シリアスな作品4選アレックスのコクピットから連邦兵士に救助される負傷したパイロットを見た時、アルは初めてクリスが新型ガンダムのパイロットだったという事を知るのであった。

少年は人間として成長する

少年は戦争の残酷さを知る / 超絶シリアスな作品4選後日、アルはバーニィが置いていったメッセージを見た。

ガンダムと戦う決意を固めた事、自分が死んでも相手の連邦パイロットを恨んで欲しくない事、クリスに宜しくという内容がメッセージとして残されていた。

新学期の最初の登校日、アルは転任で再びリボーコロニーを離れるクリスと出会い、お互いに別れを惜しんだ。そしてクリスはバーニィに宜しく伝えてとアルに言った。

戦争終結を知らせる新学期の学校集会で、アルはバーニィと出会って以降、これまでに起こった出来事や戦いを思い出し涙した。

少年は戦争を通じて一人の人間として大きく成長するのだった。

歴代ガンダムの超絶シリアスな作品4選の感想

個人的にシリアスな作風のアニメが好きなので、今回取り上げたものはどれも思い入れのある作品ばかりです。

富野由悠季の作品はガンダムに限らず重い展開のストーリーが多いですが、特にガンダムシリーズは全体を通して見てもシリアスな作品が多いイメージがあります。

このシリアスな作風が、かつてのロボットアニメにはないリアルさを演出し、多くの人に受け入れられた要因ではないかなと一人のガンダムファンとして実感しています。

特に今回取り上げ作品はガンダムシリーズの中でもかなりシリアス指向な作品であり、特に「機動戦士Vガンダム」と「機動戦士Zガンダム」に関してシリーズの中でもシリアスなアニメの代名詞と言っていいほどではないでしょうか。

基本的にアニメでは都合の良くストーリーが進んだりする事が多いですが、ガンダムシリーズは実際の戦争はもっと残酷で非情であるという事を視聴者に教えてくれている様な気がします。

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