百式の大型ビーム兵器「メガバズーカランチャー」を紹介したいと思います。
「メガバズーカランチャー」は「機動戦士Zガンダム」に登場するMS兵器の中でも最強の攻撃力を持つ試験兵装として登場、百式のパイロット「クワトロ・バジーナ」が長距離狙撃用として使用していました。
今回は宇宙世紀最強クラスの大型ビーム兵器「メガバズーカランチャー」の性能や活躍、装備機種などをまとめてみました。
メガバズーカランチャーとは
メガバズーカランチャー特徴と性能
「メガ・バズーカ・ランチャー」は機動戦士Zガンダムで初登場、エゥーゴの「クワトロ・バジーナ」大尉が搭乗する「百式」のオプション装備として劇中で活躍した。
かつて一年戦争時に地球連邦軍が開発した移動砲台「バストライナー」と同じく自走機能を備えた大型メガ粒子砲である。
バストライナーは出力の問題など当時の技術水準の問題もあり開発が中止されたが、本兵装に関しては出力の問題も解決され、実戦においても本格的に運用されている。
高出力
ガンダムシリーズに登場するMSの携帯兵器の中でも最強クラスの破壊力を持つ。
登場当初は際立って出力が大きい訳では無かったが、アーガマでの強化回収を受けた後は一撃で多くのモビルスーツを撃墜させるほどの威力を見せつけている。
自走機能を持つ
本兵装の後部にはスラスターが搭載されているため宇宙空間での単独航行が可能。
運用時にはアーガマのカタパルトから射出し、百式がステップアームに手を掛け戦闘中域まで移動する事ができる。
膨大なエネルギーが必要
発射時にはMS本体からのエネルギー供給が可能であるが、発射エネルギーのチャージに時間がかかる上、随伴したMSで再チャージをしても連射は不可能であった。
劇中では1回の作戦での最大発射回数は4発が限界となっている。
砲身の大きさ
本兵装の大きさはモビルスーツの全長よりも大きく、Zガンダムの「ハイパーメガランチャー」の様に発進時の携帯が不可能である。
メガバズーカランチャーの類似兵器
ロングメガバスター
登場作品:M-MSV、機動戦士ガンダムUC、その他
主に「百式」の後継・関連機種が装備している携行可能な大型ビーム兵器。「フルアーマ百式改」「デルタプラス」「ガンダムデルタカイ」などが装備する。
ビームライフルよりも遥かに高い出力を持っており、メガバズーカランチャーよりもサイズがコンパクトになっているため取り回しが良い。
ゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズではマップ兵器としてメガバズーカランチャー並みの扱いを受けている作品もある。
メガライダー
登場作品:機動戦士ガンダムZZ
「第一次ネオジオン抗争」において戦力が整わないアーガマに配備されたメガ粒子砲を搭載する大型サポートメカ。
第17話ではエゥーゴの技術士官である「メッチャー・ムチャ」が”シャクルズとメガライダーの特性を持ち合わせたもの”と評している。
コクピットが存在するため単独での運用も可能だが、MSを2機搭載する事も可能なためサブフライトシステム(SFS)としても利用できる。
第27話では「エルピー・プル」がネオジオンと連邦軍高官がセレモニーを行なっている施設に向けメガ粒子砲を発射し、敵を混乱させた。
その後、妹と一緒にネオジオンの追撃から逃げる「ジュドー・アーシタ」をメガ粒子砲で援護するシーンが存在する。
ネオジオンが占拠したダカールのセレモニー会場に先制攻撃するシーン。
「エルピー・プル」は同乗していた「モンド・アカゲ」の制止を無視してメガ粒子砲を発射。
結果的にジュドーが妹を助ける手助けとなった。
メガバズーカランチャーの装備機種
百式
登場作品:機動戦士Zガンダム、機動戦士ガンダムZZ
「Z計画」で開発されたガンダムの1機。
開発中に可変MS「デルタガンダム」として設計を検討された事もあったが、「ムーバブルフレーム」の強度不足により廃案となっている。
MSとしてのポテンシャルは高く脚部のデュアルフロントアーマーや背部のフレキシブルバインダーを搭載する事により姿勢制御や運動性の向上を実現させている。
「機動戦士Zガンダム」の劇中では「クワトロ・バジーナ」の専用機として活躍し最終話まで登場。
メガバズーカランチャー装備時には遠距離から戦艦を狙撃、終盤にはアクシズのMSを多数撃墜するなどの活躍を見せた。
百式改
登場作品:Ζ-MSV、機動戦士ガンダム シャアの帰還
時代に合わせてエゥーゴによって強化された百式。
機動性を強化するため腕部の装甲を省き軽量化、Zガンダムのスタビライザーを発展させた高機動デバイスをバックパックに搭載する。
また火力を増強するため頭部バルカン砲に代わって「パルス・レーザー」を実装、前腕部の多目的ランチャーユニットは「グレネード・ランチャー」として使用する事も可能である。
「機動戦士ガンダム シャアの帰還」では編成直後の「ロンド・ベル」隊の旗艦である「ネェル・アーガマ」や、UC0090年の連邦軍の地上部隊に配備されている。
メガバズーカランチャーの活躍
機動戦士Zガンダム 第10話
メガバズーカランチャーの初登場シーン。
前話では「クワトロ・バジーナ」の新たな乗機として「百式」を受領。第10話では百式が発進後、アーガマのカタパルトから発進している。
アーガマから発進したランチャーをキャッチ、自走機能を利用して戦闘宙域まで移動する百式。
ランチャーのステップに足を掛けて射撃準備に入った百式。「ブライト・ノア」や「ファ・ユイリィ」を乗せた「テンプテーション」を襲うティターンズの新型MA「メッサーラ」に照準を合わせた。
メガバズーカランチャーの初射撃シーン。しかし「パプティマス・シロッコ」のプレッシャーの影響か命中せず。メッサーラは撤退しテンプテーションの撃墜は免れた。
機動戦士Zガンダム 第32話
出撃前のシーン。ランチャーの評価試験と題してエネルギーチャージに必要な随伴機のパイロットに「レコア・ロンド」を選ぶクワトロ。これにレコアも快く承諾する。
メガバズーカランチャーの推力のみで改修したゲルググと共に射撃宙域まで移動する百式。この後、Zガンダムが敵を陽動する。
エネルギーチャージ用のプラグをゲルググのMS本体に差し込むシーン。
“なまじ大きいと1発で致命傷という訳にはいかない”と呟きながら、シロッコがいる「ドゴス・ギア」に狙いを定めようとするも、シロッコのプレッシャーに動揺を隠しきれないクワトロ。
1発目を発射するも命中せず。の時点でエネルギー充填率15パーセント、2発目の発射まで1分のチャージが必要だった。
なお劇場版ではゲルググではなく「メタス」になっており連射も可能になっていた。
2発目がドゴス・ギアのカタパルトに命中したシーン。発進時に攻撃に巻き込まれたハイザックは爆散してしまう。
3発目はドゴス・ギアのブリッジを僅かにかすめた。びっくりしてシロッコの側に寄り付く「サラ・ザビアロフ」。
「ヤザン・ゲーブル」が搭乗したハンブラビの発進直後に4発目が命中。だが大した破壊には至らなかった。
機動戦士Zガンダム 第38話
キリマンジャロ攻防戦、ダカールの演説を終えて宇宙に上がったカミーユとシャア。
そしてティターンズと交戦中のアーガマを援護するべく、Zガンダムと共に打ち上げ用のシャトルから発進する百式。
これを察知したアーガマは百式に向けてランチャーを発進させた。
ティターンズの宇宙巡洋艦「アレキサンドリア」に狙いを定めるシャア。
ティターンズに寝返ったレコアはニュータイプ能力でシャアがブリッジを狙っている事を察知、艦長の「ガディ・キンゼー」に後退させるよう告げる。
レコアをスパイだと思っていたガディも最初は信用していなかったが、レコアの懸命の説得に後退指示を出す。
ハンブラビに乗った「ラムサス・ハサ」が狙撃を阻止しようと攻撃する中、メガバズーカランチャーを発射する百式。
火線上にいたハンブラビが中破。
その他火線上にいたティターンズのモビルスーツも数機爆散。
直前に回避行動を取られた事でアレキサンドリアには命中せず。
次の発射まで時間がある事を知っているレコアの計らいもあってアレキサンドリアはMS部隊を引き上げて撤退。
その後、“なぜ外れた?なぜ?・・・邪魔をする気配があったのか・・・”と嘆くシャア。
その存在がレコアだとはっきりとは分からなかったが何かを感じていた様子。
機動戦士Zガンダム 第49話
アクシズの「ハマーン・カーン」はジュピトリスへ向けて全モビルスーツを発進、直後にメガバズーカランチャーの火線が「ガザC」部隊を襲い大半が撃墜される。
この場面はメガバズーカランチャーの運用史上で最も戦果を挙げたシーンである。
百式に画面が切り替わった場面。再度、百式が射撃姿勢に入ろうとするもキュベレイがそれを阻止しようとする。
ファンネルでメガバズーカランチャーが破壊されるシーン。
ちなみに百式が引き続き登場する「機動戦士ガンダムZZ」ではメガバズーカランチャーが登場する事は無かった。
機動戦士ガンダムUC 第18話
その後も少数生産されていたらしく、テレビアニメ版の第18話「宿命の戦い」では連邦軍特殊部隊「エコーズ」が「ネェル・アーガマ」に固定されていたメガバズーカランチャーで狙撃しようとするシーンがある。
画像はメガバズーカランチャーを発射した直後のシーン。「
機動戦士Zガンダム」では黄色のビームだったが、本作では青色に変更されている。
ネェル・アーガマの主砲が破壊されたため、砲台跡にメガバズーカランチャーを固定している。
エコーズの隊員「コンロイ・ハーケンゼン」が搭乗する「ジェガンD型(エコーズ仕様機)」が狙いを定めるシーン。
ネェル・アーガマの主砲動力系統からエネルギーを供給しているためか、複数回の発射が可能だった。
ネオジオン残党軍(袖付き)のリゲルグを狙撃したシーン。
「機動戦士ガンダムZZ」では「イリア・バゾム」の乗機としてZZガンダムと互角に戦ったリゲルグだったが、本作では意気揚々と登場しながらもあっけなく撃墜されてしまう。
メガバズーカランチャーの感想
メガバズーカランチャーの活躍と装備機種を紹介しました。
命中率は低いものの最高クラスの攻撃力を持っているというロマンがある兵器ですが、登場回数はハイパーメガランチャーと同じ回数でした。
ハイパーメガランチャーは劇中何度も破壊されていますが、メガバズーカランチャーに至っては機動戦士Zガンダムの第49話のみとなります。
機動戦士Zガンダムの第38話でアレキサンドリアを狙撃したシーンでは、レコアが「シャア」「メガバズーカランチャー」と明確に察知して回避したいますが、シャアがレコアの存在を察知できなかったのは意外でした。
シロッコの時と比べた場合、レコアのNT能力だと相手に与えるプレッシャーが弱いという事なのかも知れません。
ちなみに機動戦士Zガンダムの第49話でシャアが最後の一発として放ったメガバズーカランチャーはどのくらい撃墜したのだろうと思っていたのですが、ネットで調べてみるとガザCを92機撃墜したとの事です。