ガンダムシリーズで登場する大型ビーム兵器「ハイパーメガランチャー」を紹介したいと思います。
ハイパーメガランチャーといえば「機動戦士Zガンダム」に登場するZガンダムのビーム兵器で有名ですが、Zガンダム以外のモビルスーツでも装備している機種は多く存在しています。
今回はハイパーメガランチャーの性能や装備機種、機動戦士Zガンダムのアニメ本編での活躍を全てまとめてみました。
ハイパーメガランチャーとは
「ハイパーメガランチャー」が初登場したのは1985年に放送されたアニメ「機動戦士Zガンダム」。
本作の主人公である「カミーユ・ビダン」が搭乗するモビルスーツ「Zガンダム」の大型ビーム兵器である。
開発には百式の「メガバズーカランチャー」やネモの「ビームカノン」のデータがフィードバックされており、Zガンダムの運用に合わせて仕様がカスタマイズされている。
ちなみにアニメの続編である「機動戦士ガンダムZZ」では「メガビームランチャー」という名称が用いられている。
狙撃用・大型ビーム兵器
「機動戦士Zガンダム」第47話より
長大なサイズなため射撃武器として使用する時には両手で構える必要がある。
ジェネレータ内蔵型の出力8.3メガワットの対艦攻撃用兵装で、外部からのエネルギー供給を必要とせず強力なビームを発射する事が可能。
また、機体と接続する事で連射間隔を短縮する事が可能になっている。百式の「メガバズーカランチャー」やZZガンダムの「ハイメガキャノン」と比較すると一発あたりの威力は落ちるものの、連射・速射性に優れているのが特徴である。
ロングビームサーベル
「機動戦士Zガンダム」第41話より
発射口からはビーム刃を形成する事で「ロングビームサーベル」として使用可能。
ただし本兵装は機体の全高並みに大きいと言う事もあり、実際の近接格闘戦においては不向きである。
劇中ではガブスレイに捕縛された際にビーム刃を展開、「ジェリド・メサ」を驚かせたシーンが存在する。
ウェイブライダーに装着可能
「機動戦士Zガンダム」第29話より
本兵装には推進機構が装備されており移動時の推力アシストができる。またウェイブライダー形態の時には機体下部に接続する事で装備可能。
劇中においてもウェイブライダーに接続しながら戦闘空域まで移動するシーンが存在している。
ハイパーメガランチャーの活躍シーン
「機動戦士Zガンダム」で登場するハイパーメガランチャーの活躍シーンを全てまとめてみました。
機動戦士Zガンダム 第28話「ジュピトリス潜入」
第28話のハイパーメガランチャー初登場シーン。ランチャーを装備したままウェイブライダーに変形。
旧式のゲルググでジュピトリスの潜入を試みるレコアを支援しようとするも「サラ・ザビアロフ」が搭乗したメッサーラのビームサーベルで破壊されてしまう。ちなみにこの回は一度も発射出来ずに終わっている。
ハイパーメガランチャーの初登場シーン。後にウェイブライダーに変形する。
ハイパーメガランチャーで初めて狙いを定めるシーン。
サラのメッサーラと戦闘中にビームサーベルで破壊されてしまう。
機動戦士Zガンダム 第29話「サイド2の危機」
前回とは違いMS形態で登場。その後ウェイブライダー形態へ。ティターンズの毒ガス作戦からサイド2の25バンチコロニーを救うために出撃。
ダミー隕石に隠れたティターンズの巡洋艦を長距離から狙撃して敵モビルスーツを誘き寄せる事に成功する。
この回で初めてロングビームサーベルとして活用するシーンがあるが、後にエネルギー切れを起こして投げ捨てている。
ウェイブライダー形態からMS形態に変形するシーン。シールドにランチャーを装着しているのが分かる。
ダミー隕石に隠れるティターンズの巡洋艦を狙撃するシーン。ターゲットからあまりにも離れ過ぎていてレコアも驚きだった。
ハイパーメガランチャーを装備した状態のウェイブライダー。アニメ本編では数少ない貴重なアングルである。
ジェリドのガブスレイに捕縛されロングビームサーベルを展開するZガンダム。
機動戦士Zガンダム 第34話「宇宙が呼ぶ声」
第34話「宇宙が呼ぶ声」ではハイパーメガランチャーを携行しながらアーガマから出撃するシーンが初めて登場。
スタビライザーで発生させた推力で反動を抑えながらビームを大出力で発射。マラサイを1機を狙撃して撃墜している。
ランチャーを装備した状態でのアーガマからの出撃シーンは初めて。ちなみにこの回でレコア少尉はエゥーゴから離れてしまう。
遠方からヤザン隊のモビルスーツ部隊に狙撃するシーン。
大出力で発射されたビームに飲み込まれるマラサイ。
機動戦士Zガンダム 第41話「目覚め」
ハイパーメガランチャーを装備した状態での出撃。
「バスク・オム」のG3毒ガス作戦を遂行するティターンズ部隊を阻止するべく現場となったサイド2の21バンチコロニーへ向かう。
この回はビームによる射撃よりもロングビームサーベルによる攻撃シーンが目立った。
アーガマから出撃直後のシーン。
21バンチに到着したカミーユはコロニー内に猛毒ガスを注入するティターンズ部隊を発見、ランチャーでG3ガスを狙撃する。
この作戦に参加したレコアを許せなかったカミーユはロングビームサーベルでメッサーラに斬りかかる。
コロニー内に侵入したハイザックをロングビームサーベルで串刺しにした後に狙撃してトドメを刺すカミーユ。
ランチャーから展開したサーベルでハイザックを突き刺そうとするZガンダム。(2機目)
サーベルでハイザックを突き刺した後。
機動戦士Zガンダム 第47話「宇宙の渦」
ゼダンの門が落ち、ジャミトフはシロッコにより暗殺された。これまで共同作戦を行ってきたエゥーゴとアクシズの関係も終焉。
エゥーゴはアクシズの手中にあるグリプス2・コロニーレーザーを奪取するため「メールシュトローム作戦」を展開。
ハマーンを陽動するためZガンダムもハイパーメガランチャーを主兵装に出撃する。
出撃時にランチャーを手にするZガンダム。
ハマーンの陽動はZガンダム1機だけのはずだったが、サラの弔い合戦をしようとカツも出撃。ブライトの命令を無視して私情で行動するカツにカミーユもランチャーを向けて怒りを露わにする。
アクシズの旗艦グワンバンを見張りハマーンを待つカミーユ。だが、ハマーンやミネバもを何か感じ取っていた。
ハマーンのキュベレイに向けてランチャーを撃つZガンダム、直後にランチャーを投げ捨てビームライフルに持ち替える。
カミーユ「ハマーン・カーン!!お前は戦いの意思を生む源だ、生かしてはおけない!!」
ハマーン「ニュータイプか!!」
ハイパーメガランチャーを装備した機種
「ハイパーメガランチャー」という名称の武器、本兵装と同系統の武器を装備したモビルスーツを紹介。
ハイパーメガランチャーはZガンダムの専用兵器という訳ではなく、「グリプス戦役」「第一次ネオジオン抗争」以後においても量産化されている。
ジム・インターセプトカスタム (RGM-79KC)
出典元:gunpla-beginning.com/
登場作品:「MSD」「MSV-R」「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」「機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ」
「ジム・スナイパーカスタム」の後期生産型。
装備する長距離用の狙撃ビームライフルは「ハイパーメガランチャー」「R-4 ビーム・ライフル」など呼び名が異なり、Zガンダムと同型の武器ではない。
リゼル (RGZ-95)
出典元:gunpla-beginning.com/
登場作品:「機動戦士ガンダムUC」
Zガンダムの量産化を目指した「リ・ガズィ」と同じくRGZ系列のモビルスーツで飛行形態へ変形可能。
装備する「メガビームランチャー」はハイパーメガランチャーをコンセプトに開発されており高出力のジェネレータを内蔵する。
機体後部と連結されているためグリップを握らずとも発射出来るのが特徴である。
ガイア・ギアα (型式番号不明)
出典元:gunpla-beginning.com/
登場作品:「ガイアギア(小説)」
メタトロンが「アフランシ・シャア」の専用機として開発した高性能機。
大気圏突入時はフライングフォームへ変形し「ミノフスキーバリア」で大気干渉を打ち消す。
装備する「ハイパーメガランチャー」にはジェネレーターは内蔵されておらず、カートリッジ式の長砲身のビーム砲となっている。
MSA-0120
出典元:gunpla-beginning.com/
登場作品:「機動戦士ガンダムF90」「機動戦士ガンダムF90FF」
「アナハイム・エレクトロニクス」が「サナリィ」のFシリーズに対抗するために開発したモビルスーツ。
「アナハイム・ガンダム」の技術をフィードバックしており、ガンダムF90とのコンペティションに挑むも採用されなかった機体である。
大型ビーム兵器を装備しており資料によっては「ハイパーメガランチャー」と記載されている。
メッサーラ・グラシュティン (PMX-000G)
出典元:gunpla-beginning.com/
登場作品:「機動戦士ガンダム ヴァルプルギス(漫画)」
「パプティマス・シロッコ」によりオーヴェロンの支援兵器として開発された機体で「メッサーラ」のMA形態を彷彿とさせる形状を持つ。
機種に搭載された「ハイパーメガランチャー」は連射が可能。バレルを兼ねたカウルを排除する事で「第二形態」となりメガライダーの様にオーヴェロンが跨って乗る事ができる。
リック・ディジェ (MSK-008R)
出典元:gunpla-beginning.com/
登場作品:「機動戦士ムーンガンダム(漫画)」
「アムロ・レイ」が地球連邦軍外郭部隊「ロンド・ベル」に編入した当初の機体。
彼がカラバ時代に搭乗していた「ディジェ」をベースに宇宙戦仕様に改修されている。装備する「ハイパーメガランチャー」はZガンダムと同型のものである。
ガンダムMk-III2号機”ヴィクセリオス” (MSF-007)
出典元:https://gumpla.jp/other/83896
登場作品:「ホビージャパン」(2006年9月号)の模型作例
新型兵装試験用として「アナハイム・エレクトロニクス」が開発した「ガンダムMk-III」の試作2号機。「グリプス2」攻防戦において投入された。
2種類のビームライフルとフォールディングナイフ、ビームウィップなど中長距離、近接格闘戦に対応した多彩な武器が魅力。
「ハイパーメガランチャー」も装備しているが、資料によっては「メガバズーカランチャー」と記載されている事もある。
ゲルググ・ウェルテクス・クサントス (型式番号不明)
出典元:https://gumpla.jp/hg/757050
登場作品:「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」
キマイラ隊主力MS計画「ウェルテクス・プロジェクト」で「シャア専用ディジェ」に対抗できる様にリゲルグの基礎設計をベースに開発された「「ゲルググ・ウェルテクス」の発展型。
プロペラントタンクに追加されたスラスターが特徴でZガンダムと同型の「ハイパーメガランチャー」を携行する。
ハイパーメガランチャーの感想
機動戦士Zガンダムを中心にハイパーメガランチャーに関する情報をまとめてみました。
「ギレンの野望シリーズ」「スーパーロボット大戦シリーズ」などのゲームでは必殺の武器に位置付けられている「ハイパーメガランチャー」ですが、初登場した「機動戦士Zガンダム」の本編の活躍はあまり印象に残っていない人も多いかと思います。
アニメ本編ではZガンダムは第21話から登場、最終話までの間でランチャーが登場したのは第28話、第29話、第34話、第41話、第47話になります。
圧倒的にビームライフルでの活躍が多いので、ランチャーの活躍自体は全体的に少なめです。
劇中では中・長距離の狙撃用として運用される事の多い兵器ですが、ロングビームサーベルで白兵戦を繰り広げるシーンが多かったのが意外でした。
発射時のパワー感もビームライフルとあまり変わらない描写が多いですが、第34話でマラサイを撃墜した場面は大出力で発射しており、ゲームで知っているハイパーメガランチャーを彷彿とさせる数少ないシーンだと思います。