「【第21話~32話】ダイの大冒険|バラン編まとめ・レビューと感想」
リメイク版のドラゴンクエスト ダイの大冒険「バラン編」をまとめてみました。
前回のフレイザード戦でアバン流刀殺法を極めアバンストラッシュを完成させたダイ。今回から同じ竜騎士(ドラゴンの騎士)の力を持つ超竜軍団長バランが登場。物語も序盤から中盤に差し掛かり今までで最大の見せ場となっています。
バラン編 各話リスト
第21話 マァムの決意
第22話 デパートへ行こう
第23話 竜の騎士
第24話 竜騎将バラン
第25話 戦慄の竜闘気
第26話 竜騎衆大接近
第27話 陸戦騎ラーハルト
第28話 ダイの秘密
第29話 バランの怒り
第30話 ポップの覚悟
第31話 父と子の戦い
第32話 父との決別
バラン編 (バラン登場とダイの力の根源)
ダイが自分の息子である事に気付いていたバラン
ハドラーの度重なる失態にバーンは死神「キルバーン」を送り込んだ。彼は軍団長の監視役で、場合によっては処罰する権限を持つ。
そこへカール王国を滅ぼして戻ってきたバランが登場。一刻も早くダイを取り戻したいバランだが、ハドラーが猛反対。
この頃のハドラーは自分の地位を守ろうと必死でしたね。後半は人が変わったみたいに生まれ変わります。
マァムはパーティーから離れ武道家を目指す
今の自分の力ではみんなの足手纏いになる・・・そう考えたマァムはみんなと離れて武闘家になる事を決意。
レオナにそそのかされてマァムを追うポップ。ルーラで武術の神様がいるというロモスの山奥に行くはずが、魔の森に着地。
だがここはポップとマァムが初めてあった場所だった。ルーラーは行き先のイメージが大切なのだが、彼にとってはこの場所が印象深かったよう。
ライオンヘッドに襲われて逃げていた頃のポップがが懐かしい。
初めて会った時の事を思い出す二人。
マァムに告白しようとポップが絞り出した言葉は・・・
ポップ「俺は・・・お前の事を・・・す・・・素晴らしい仲間と思ってんだからさ」
マァムと別れて走り去るポップ。
ポップ「今はまだ言えねえよ、あいつが思っているほど俺は強くもなければ勇気もねえんだ!!」
ベンガーナへ向かうダイ達
マトリフの元でポップは新しい装備を新調。一方レオナはダイを連れてパプニカの気球船でベンガーナを目指す。
レオナはダイと二人きりで冒険をしたかったみたいだが、すかさずポップが後を追う。
ベンガーナのデパートの大きさに驚くダイとポップ。
一方デパート内では竜の鋼鉄のような皮膚を切り裂くといわれる「ドラゴンキラー」のオークションが開かれていた。
ここで登場するドラゴンキラーは最近の剣ではなく腕にはめる初期のタイプになっています。(原作や旧アニメと同じ)
「子供のお小遣いでは買えない」と馬鹿にされ、何としてでも買うと意地になるレオナ。
だがそこへ老婆と若い娘がやってきた。
老婆の名前は占い師のナバラ、そしてその孫娘メルル。
ナバラ「自分の身の丈に合わない武器を身につけて強くなった気になる馬鹿の仲間入りになるなどおよし」
そう言って去っていくナバラ。
だがその直後、メルルはこの街に恐ろしい力持った敵が来る事を予知していた。
メルルはこの物語でポップと重要な役割を担っている人物です。
ドラゴン軍団の襲撃とダイの力に怯える人々
ベンガーナを襲う竜の群れ。人が逃げ惑う中、瓦礫の下敷きになった人を助けようとするメルル。
ヒドラの火炎がメルル達を襲ったが間一髪でダイに助けられた。
一方ポップは得意の逃げ足でドラゴン5匹を郊外に誘き出し「べタン」で攻撃。だが生き残った2匹が再びベンガーナの街中を襲撃。
レオナ達がドラゴンに襲われそうになった時、ダイの竜の紋章が輝いた。
圧倒的な力でヒドラとドラゴンを叩きのめすダイ。
だがこの戦いを間近でみた街の人間達はダイの力を恐れた。
竜騎将バラン現る
ダイが「竜の騎士」ではないか、そう思ったナバラとメルルは3人を母国であるテラン王国に案内する。そして湖の底にはダイの額の紋章を知るための手がかりがあるという。
ダイ「人間は俺が人間じゃないと仲良くしてくれないんだよね?」「俺・・・ポップはレオナに嫌われたく無いもん」
そう言って湖に飛び込んだダイ。
ポップ「ばっかやろー!!! くだらない事気にしやがって・・・俺とお前は友達じゃないか!!!仲間じゃないか!!!」
メルル「ポップさん・・・」
竜の魂が眠るといわれる神殿に入るダイ。ダイに対し、汝は紛れもなく「竜の騎士」であると説く竜水晶。この神殿には「竜の騎士」以外には立ち入る事ができないのだ。
だがこ直後、あの男がダイの前に現れるのであった・・・。
「私と共に人間を滅ぼそう」ダイにそう言ったバランだが、ダイはこれを拒否。
唐突にアバンストラッシュを炸裂させたがバランには全く通じない。
ダイを連れて力づくで神殿をだ脱出するバラン。
「人間を滅ぼすだと・・・ダイが死んでもそんな事をするかよ!!」
そう言ってポップは「ベタン」で攻撃するが呪文が破られてしまう。
バラン曰く、ダイは生き別れの息子。
だがデルムリン島でブラスじいちゃんの元で育ったダイには全く信じられるはずもなかった。
その後、自らの意思で初めて竜の紋章を出し「ライデインストラッシュ」を放つダイ。
それを剣で受け止めるバラン。
バラン「その闘気と勇気に免じて見せてやろう。真の竜の騎士が剣を操った時の力がどれほど凄まじいかをな!!」
「ギガデイン!!!!」
「ギガブレイク!!!!!」
身につけていた鋼の鎧が粉々に砕かれ、湖に吹き飛ばされるダイ。
助っ人として現れたクロコダインもバランの圧倒的な竜闘気(ドラゴニックオーラ)の前に敵わず負傷。
レオナのベホマで体力が全開したダイ。
ギガブレイクを再度使おうとするバランだったが、ダイのアバンストラッシュ、クロコダインの獣王会心撃の合わせ技でバランを攻撃。
竜闘気を全開にして防御したバランだったが、手傷を負った模様。
額からは人間と同じ赤い血が流れていた。
バラン「仲間の絆があの子の力を数倍にまで高めている、その絆を断ち切ってしまわない限りダイの力は果てしなく大きくなる」
ダイの力の根源を奪うべく、バランは額の紋章に全てのエネルギーを集中。
過去の記憶がフラッシュバックするダイ。
この世に一人しかいない事を前提にしている竜の騎士バランがなぜこんな技を使えるのかは不思議であるが。
※ 旧作アニメではダイが振り切ってバランに一太刀浴びせるが、リメイク版では原作通り記憶を奪われる。
記憶の全てを失ってしまうダイ
力を全て使い切ったバランは退散。
ダイ「君たち誰?」
バランにとってダイの過去の記憶は全て不要な物。
紋章を利用したバランの仕掛けによりダイの記憶から仲間達の記憶は全て失われた。
ポップ「てめえ、俺の事まで忘れちまったのかよ!!!俺たちのために死んだアバン先生の事まで!!!!」
ポップ「さあ、この剣を取れ!!そして思い出すんだ!!お前の必殺技を!!!」
ポップ「絶望だ・・・肝心のダイがこれじゃ・・・今度バランが攻めてきたら・・・どうしようもねえ・・・」
メルル「ポップさん・・・」
ちなみに最初のセリフは後のバランとの再戦の中で起きた悲劇への伏線になります。
バラン編 (竜騎衆とバランの過去)
迫るバランと竜騎衆、迎え撃つポップ
「空戦騎ガルダンディー」
「海戦騎ボラホーン」
「陸戦騎ラーハルト」
次の戦いに備えてバランは3人の竜騎衆を呼び出した。
先の戦いで仲間の結束による力に驚異を感じたバランは追い詰められた時の人間が出す計り知れない力を危惧していた。
本来人間の心を持つとされる竜騎士ならではの着眼点である。(キルバーンも分かっていたみたいだが)
バランから守るためテラン城の地下にダイを閉じ込めるレオナ達。
その後、ナバラの水晶で竜騎衆の存在を知ったポップは自らが盾になる事を決意する。
ポップ「とっとと逃げるって言ってんだよ。馬鹿らしくてやってられるかよ。」
仲間の恨みを買ってまで演技に徹する。
ポップ「どうせコイツは人間じゃねえ。奴らの仲間なんだ。」
この言葉にポップを引っ叩くレオナ。
テランの城を後にするポップ、後を追ってきたメルル。
メルル「嘘だったのですか?ダイさんの事、モンスターでも俺の仲間だって言った事・・・!!」
メルル「嫌いです・・・あなたのこと嫌いになりました・・・!!!!」
そう言って走り去るメルル。
ロモスでのクロコダイン戦で戦う事から逃げてマァムに嫌われた事を思い出すポップ。
だが、今のポップはあの頃と違っていた。
メルルがポップの事を好きという事をポップはこの時点ではまだ気づいていません。
ちなみにルルの好意に気付くのはもっと後の話になります。
竜騎衆の前に立ちはだかるポップ。べタンで先制攻撃を仕掛けるも倒せず。
ラーハルトの進言によってバランは単独でダイがいるテラン城に向かう。
その後ポップの必死のベギラマによってスカイドラゴンのルードは頭を吹き飛ばすも、この攻撃がガルダンディーの怒り買ってしまう。
ガルダンディーの白い羽と赤い羽根で徐々に魔法力と体力が消耗するポップ。ガルダンディがトドメを刺そうとした時、あの男が目の前に現れた。
ポップ「一番助けられたくねえ野郎に助けられてしまったぜ」
ヒュンケル「そいつは悪い事をしたな」
ヒュンケルのブラッディースクライドでダメージを負ったガルダンディー。
ヒュンケル「貴様は絶対にコイツに勝てない」
この言葉に逆上するガルダンディーだったが、ポップの全魔法力を込めたイオの直撃により散る。
こういう相手をナメている敵キャラは大体真っ先にやられるのがセオリー。
仲間が殺され、ただでは済まさんぞと吠えるボラホーンだったが、海波斬で牙を折られた後、ブラッディースクライドであっさり撃沈。残るはラーハルト一人となった。
ヒュンケル vs ラーハルト
「鎧化(アムド)」で変身したラーハルト。
ヒュンケルの魔剣の鎧を作った魔界最高の刀匠「ロン・ベルク」作の「魔槍の鎧」を彼は持っていた。
ラーハルトの圧倒的なスピードの前に手も足も出ないヒュンケル。海波斬で繰り出すもあっさりラーハルトに回避されてしまう。
ヒュンケルはカウンターに掛けようとするも、逆に見透かされてしまう。
ラーハルト「ハーケンディストール!!!」
ラーハルトの最強の技によりヒュンケルは倒れてしまう。
バランの過去
ヒュンケルが倒れた時、ラーハルトはバランの過去を打ち明けた。
かつてハドラーが世界を席巻している頃、バランは冥竜王ヴェルザーとの死闘を繰り広げていた。ヴェルザーを倒したバランだが瀕死の重傷を負った。
バランは戦いの傷を癒そうと奇跡の泉の目の前まで辿り着いたが、体力が限界に達していた。
そこへ一人の娘が現れた、名前は「ソアラ」アルキード王国の王女。
アルキード王国の王宮に入ったバランはソアラとますます親密になっていた。だが人間では無いバランが王宮にいる状況を快く思わなかった家臣達がバランを城から追放した。
アルキード城を後にするバランだったが、そこにソアラの姿があった。
ソアラ「バラン!私たちを置いて行かないで!!」
バラン「私たち!?まさかソアラ、子供が!?」
人間と竜騎士の間に生まれたその子供こそディーノ。ダイの事である。
バラン達3人はテランの森で暮らしていたが、安息の日々も束の間。ソアラを連れて帰ろうとアルキード王が二人の居場所を突き止め大軍で取り囲んだ。
バランは自らの意思でアルキードの兵士に捕らえられた。
ディーノはソアラと引き離され、異国の地に。
バラン「ソアラ、ディーノ。幸せに暮らせよ・・・」
バランは極刑にかけられそうになったその時、ソアラが自分の身を呈して執行人が放った呪文からバランを庇った。
ソアラ「ディーノを探して・・・・生きて・・・・・・」
と最期の言葉を残してソアラは息絶えた。
バラン「ソアラー!!!!!!!!」
アルキード王「愚か者めが!魔物を庇って死ぬとは恥を晒しおって!!」
バラン「恥さらしだと・・・貴様ら一体・・・何様のつもりだ!!!!!」
こうしてアルキード王国は滅んだ。
バラン「なんという自分勝手な生き物なんだ・・・私はこんなクズ共のために冥竜王と命をかけて戦っていたのか!!」
バラン「人間がこんなクズどもだと知っていれば・・・守ってやっったりはしなかった!!!」
バラン編は本当に悲しい、切ないシーンが多いです。竜騎士は本質的に悪い生き物ではない事が良くわかります。人間の良さ、素晴らしさと愚かさ、汚さを同時に見れるバランの悲しい過去。原作でもこの話は凄く印象的でした。
ヒュンケル反撃
バランの過去を知った今、かつて人間を憎み仲間によって改心させられた自分であればバランを説得出来る・・・とラーハルトとの戦いで深いダメージを負ったヒュンケルが立ち上がった。
バランとの戦いに備えて余力を残す事ばかり考えていたヒュンケルだが、今は攻撃を食らっても構わないという覚悟からラーハルトの攻撃を紙一重で回避出来る様になっていた。
ラーハルト「どこにこんな力が!!!」
ヒュンケル「これが命をかけた時の人間の力だ!!!」
ヒュンケルあるあるですね。やられたと思いきや最後にひっくり返す所が。ハドラー戦でも同じ事がありました。
接近戦に持ち込んだヒュンケルだが、ラーハルトが突き放しトドメを刺そうとする。
ラーハルト「ハーケンディストール!!!!」
ヒュンケル「かかったな!!命を囮にした最後の罠に!!」
ヒュンケル「グランドクロス!!!!!」
別れ際、ラーハルトはヒュンケルに「魔槍の鎧」をヒュンケルに託した。
丁度その頃、テラン城で見張りをするレオナとクロコダインの前にバランが現れる。
バラン編 (ポップの覚悟と親子の戦い)
竜騎将バラン再来
ポップは逃げたのではなく竜騎衆達を足止めするために盾になった、この事実を知ったレオナとクロコダイン。
迷いが吹っ切れたクロコダインは「ギガブレイクで来い」とバランを挑発。
バラン「ギガブレイク!!!!」
クロコダインもまたバランの余力を削るために盾になろうとしていた。
クロコダイン「俺の命とお前のパワーどちらが先に尽きるかの勝負だ!!!!」
バラン「勝負だと・・・この私を・・・竜騎士の力をなめるな!!!!!」
ヒュンケルとポップが加勢。
レオナもバランのライデインで死にかけるが、ヒュンケルによって間一髪で助けられた。
「人間を滅ぼしても愛する人を失った悲しみは消えない」「ダイの親であれば人の心で接してやるべきではないのか」とヒュンケルは説く。だがこの説得はバランの感情を逆撫でする事になった。
バラン「ならば捨てようこの人の心と体を!!お前らがいくら綺麗事を並べてもソアラは生き返りはしない!!!」
バラン「私は力尽くでもディーノを手に入れる・・・たとえこの身を魔獣と化しても!!」
バランの赤い血が青い魔族の血に変わっていく・・・。
竜魔人バラン
竜魔人へと姿を変えたバランは格闘だけでヒュンケルとクロコダインを滅多打ち。さらにポップやレオナも紋章閃と呪文で負傷。
さらにバランを全員にトドメを刺そうと竜魔人しか使えない最強呪文「ドルオーラ」を使おうとしたその時だった。
突如、ダイが目の前に現れた。バランは紋章を光らせ自分が親だと説く。
ポップ「ダイ!!逃げろ!!城の中へ逃げるんだ!!!」
ダイ「分かる!分かるよ!!おじさんは嘘をついていない!!」
バラン「私はお前の父さんなんだよ。」
ダイ「父さん・・・」
ポップ、メガンテで散る
バラン「どけ!いまさらお前の様なゴミに何が出来るか!!」
ポップ「何もできねえ、そんな事分かってらあ!!でもよ、戦うしかねえんだ!!まともに立っていられるのは俺だけなんだからな!!!」
ダイ「じゃましないでよお兄ちゃん・・・せっかく父さんに会えたんだから・・・」
ポップ「ダイ・・・渡さんねえ!!親だろうとなんだろうとてめえなんかに俺たちのダイを渡してたまるもんか!!!」
ポップ「ダイの出逢えて俺たち運命は変わった!!ダイのおかげで俺たちはここまで頑張ってこれた!!!ダイは俺たちの心の支えなんだ!!!!」
ポップ「そのダイが人間の敵になるなっちまうなんて、俺たちの目の前から消えちまうなんて死んでも我慢がならねえ!!!!」
バラン「では死ぬがよかろう」
ヒュンケル「だめだ!!もう奴には人の心が残っていない・・・!!」
クロコダイン「クソー!!」
レオナ「ポップ君!!」
バランがポップに迫ってくる・・・。
ポップ「どうする・・・魔法力もゼロ、強力な武器も道具も無い・・・何か出来る事はねえのか・・・考えろ・・・考えるんだ、ここでやらなきゃダイが連れていかれるんだぞ」
ポップ「先生、アバン先生ならどうしますか?こんな時、先生ならどう戦うんですか?先生!!!」
ポップ「はっ・・・あった・・・・・・・たった一つだけ打てる手が・・・!!」
ポップ「心配するなよ、すぐ終わらせてやるからよ」
ポップ「そのバンダナ、ずっと持っていてくれよ。5つの頃から愛用している俺のトレードマークなんだからさ」
ダイ「ぼくが・・・なんで・・・?」
ポップ「いいから、無くすなよ!!」
そう言ってバランに向かっていくポップ。
バランがポップに殴りかかった直後、ポップの指先がバランの頭を突き刺す。
ポップ「この指先にはな俺の全生命エネルギーを込めているんだ!!」
バラン「まさか貴様!!」
ポップ「アバン先生は尊敬しているけど、コイツだけは真似したくなかったぜ」
ダイ「前にも・・・前にもこんな事があった・・・確かこんな・・・何か凄く悲しい事が!!!」
ポップ「レオナ、ヒュンケル、クロコダインのおっさん、みんな・・・後は頼むな・・・」
ポップ「ダイ・・・ダイ・・・俺が死ぬ所を見てもまだとぼけたツラしてやがったら恨むぜ・・・」
ポップ「あばよ、ダイ。色々あったけど・・・楽しかったぜ・・・でも・・・」
ポップ「俺の冒険はここでまでだぜ」
ポップ「メガンテ!!!!!!!!」
弟子を守るために散ったアバンと同じく、ポップも仲間を守るため自らを犠牲に散っていった。
ダイ「ポップーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
ダイ「思い出した、全部思い出した。俺が不甲斐ないばかりに!!!お前を・・・お前を・・・ポップごめん!!!ごめんよおおおおお!!!!!!!!ポップ!!!!!!!」
記憶が戻ったダイ
味方を守るために自らを犠牲にしたポップだったが・・・バランは生きていた。
呪文の瞬間に僅かな隙が生じ上空に飛び難を逃れていた。
ゴメちゃんは羽でバランに必死の抵抗をするが、弾かれてしまう。
バランがゴメちゃんに紋章閃を放つもダイが庇う。
ダイ「やめろ・・・これ以上・・・俺の仲間に手を出すな!!!!」
再びダイの記憶を消そうとするバランだが、ダイはこれを振り切りバランに一撃をお見舞いした。
ダイ「お前なんか・・・お前なんか父さんじゃない!!!!」
竜の紋章が額ではなく拳に輝いていた。
竜騎士親子の戦い
お互いがフルパワーで戦う史上初の竜騎士同士の戦いが始まった。
仲間を失い怒り狂うダイの猛攻撃がバランにダメージを与える。
ダイの激しい攻撃に、竜魔人となったバランはたとえ息子であるダイであろうと目の前の敵を蹴散ら事以外になかった。
戦いは親子の関係を超えた境地に達していた。
バラン「逃すか!!ドルオーラ!!!!!」
バランは竜騎士最強呪文「ドルオーラ」をダイに放った。
命中の寸前、ダイはルーラで地上に逃げ回避。
だが2発目を撃とうとするバランを見て地上にいる仲間達に被害が及ばないために再度、空中に移動する。
ダイ「俺は耐える。あれだけの呪文だ、いくらあんたでも二発が限界のはず」
ダイ「次の1発に耐えれば俺が勝つ!!!!」
竜闘気(ドラゴニックオーラ)を全開にしたダイとフルパワーのドルオーラが激突する。
ドルオーラに耐えたダイはアバンストラッシュで攻撃するもパプニカのナイフが砕け散った。
特殊金属で出来ているパプニカのナイフも竜騎士のフルパワーには耐えられなかったのだ。
レオナは蘇生呪文「ザオラル」でポップを生き返らせようとしていた。
だが熟練した僧侶でも成功率が低いとされるこの呪文、果たしてポップは生き返るのだろうか。
メルルのホイミで動けるぐらいには体力が回復したヒュンケルは捨て身でダイに魔剣を渡す。
真魔剛竜剣ほどの強度が無い魔剣だがバランに一撃を与えるにはこの武器しかない。
ギガブレイクでダイにトドメを刺そうとするバランだが、使った呪文はライデイン。
ドルオーラを2発撃ったバランにはギガデインを撃てるほどの魔法力が残っていなかった。
ダイ「同じ条件なら俺達が勝つ!!!!」
ダイのパワー、アバン先生の技、ヒュンケルの剣、ポップが取り戻してくれた思い出を全てを一つにアバンストラッシュを繰り出そうとしていた。
天国を彷徨っていたポップだが、そこへゴメちゃんがポップを現世に連れ戻しに来た。
死の世界へ足が勝手に動く、しかしポップにはどうしようもなかった。
ゴメちゃん「ポップの弱虫!!!!」
バランと戦っているダイ達をこのまま見捨てるのか?と言うゴメちゃん。
この言葉にポップの足が止まる。
ポップ「たとえ死んだって俺は・・・俺は・・・俺は!!俺はダイを見捨てたりしねえぞーーーーー!!!!!!!」
ダイにトドメを刺そうとしたその時だった、バランの背中に攻撃呪文が命中する。
死してもなおポップの想いがダイを救ったのだ。
バランに一瞬の隙が生じた瞬間をダイは見逃さなかった。
ダイ「アバンストラッシュ!!!!!!!」
戦いは終わった。魔剣はダイの力に耐えきれずず消滅。
バランに攻撃出来たのだからポップは生き返ったに違いない・・・そう思っていたダイ達。
だがポップは生き返らなかった。レオナの懸命のザオラルも虚しく息を吹き返す事がなかった。
そこへ元の姿に戻ったバランが現れた。
バラン「虚勢を張るな・・・もはや戦う力など一握りも残っていない事は分かっている、お互いにな。」
そう言いながらバランは重傷を負った体でポップの所に向かう。
バラン「(まさか・・・友を想う心が死してもなおこの少年の体を突き動かしたとでもいうのか)」
バラン「(最もくだらぬと思って捨てた人の心にこれほど強く打ちのめされようとはな・・・)」
バランの拳から出た赤い血を浴びたポップは蘇生した。
人間を滅ぼす事を諦めないと依然主張するバランだったが、その後ろ姿は人の心を取り戻したかのように見えた。
ダイの大冒険 バラン編の感想
約1年2ヶ月ぶりにダイの大冒険の記事を書いてみました。以前までは旧アニメとの比較を行なっていましたが、今回からリメイク版のみの取り上げになります。
バラン編は見せ場が多過ぎてまとめるつもりが長くなってしまいました。
クロコダイン、ヒュンケル、フレイザード戦で着実にレベルアップを重ねて来たダイ達。特にダイはアバン流 陸・海・空の技を極め「アバンストラッシュ」が完成したばかりです。
そのアバンストラッシュが序盤のバラン戦で全く通じなかったのは衝撃的と同時にバランの底知れぬ強さを感じました。
中盤に差し掛かる所であり、竜騎士同士の戦いという今までで最大の見せ場になっていますが、バランの余りの強さに、絶望感すら覚えます。これほどの緊張感と絶望感がある戦いは今後はそうありません。バーン戦ぐらいでしょうか?
バラン編の最大の見どころはやはりポップがメガンテを使うシーンだと思います。まさにアバンvsハドラーの悲劇の再来ですね。
バランも最後はポップの事を”しぶとい小僧だった”と言っているので驚異に感じていたのは間違いないと思います。
ダイとの戦いで結果は相討ちの様な感じですが、ヒュンケルの最後のセリフ ”人間の心を取り戻したからこそ、自らの罪を償うため最後は息子に討たれる事を望んでいた” と言っているのが気になります。
なお、旧アニメ版ではダイが記憶を消されずに耐えて、最後はバランが退散する形で放送を終えました。もちろんポップも死にません。リメイク版では原作に沿った形となりました。
最近はダイの大冒険を見ていなかったのですが、1年3ヶ月ぶりにTwitterでアバンが再登場した回の情報を見てまだ続いていた事に少し驚きました。もう最終回は終わったのかなと思っていました。
そういえば原作もかなり長かったのを思い出します。
フレイザード編が終わった第20話以降ずっとアニメも見ていなかったし、ダイの大冒険の記事の更新も止まっていたのですが、最近はダイの大冒険が気になっていました。観るのを再開したいという気持ちが芽生え、ここ最近はハマり過ぎて6日ほどでバーンとの初対戦の所まで観てしまいました。