ドラゴンクエスト ダイの大冒険「最後の挑戦・決戦ハドラー編」をまとめてみました。
前回はダイが大魔王バーンに立ち向かう自信を失ってしまい、ポップは「アバンのしるし」が光らない・・・など心に纏わるエピソードが多くあり大きく成長を遂げたアバンの使徒。
今回はラストチャンスとしてバーンパレスに再度潜入。そこではアバンの使徒打倒に命を賭ける敵が待ち受けていました。
決戦ハドラー・アバン復活編 各話リスト
第68話「最後の挑戦」
第69話「愛の超激突」
第70話「勝利か消滅か」
第71話「真竜の闘い」
第72話「最後の一太刀」
最後の挑戦
いざ、バーンパレスへ
「毒牙の鎖」からポップを庇って力尽きたメルル。
だがポップの「ザオリク」級の回復エネルギーによりメルルの体を蝕んでいた猛毒は消え、心臓が動き出した。
「その子を絶対に死なせないでくれ!!」
ポップはエイミにそう言い残し、魔法円の中へ入って行った。
ポップ「この勇気の光はメルルのものだ。俺なんかより彼女の方が何倍も勇敢だった」
ポップ「絶対に・・・絶対に無駄にしねえ!!!!」
その様子を複雑そうな表情で見つめるマァム。
ポップからの突然の告白に心が追いつかない様子。
レオナ「ミナカトール!!!!!」
魔法円から発せられた聖なる光にそこにいる全ての者が見入った。
白い光の柱がバーンプレスに届き結界を破る。
最後の挑戦のためミナカトールを使った5人はバーンプレスへ消えていく。
再度バーンパレスに潜入したダイ達だがレオナは今回が初めて。
ポップ「皆んな、グダグダ下らない言い訳はしねえ!!迷惑の償いは戦いで返す!!!!」
そう言って一足先に走り出すポップ。
だがマァムの心は未だに落ち着かない様子。
ダイ「分かってあげて、ポップはね出会った頃からずっとマァムの事が好きだったんだ」
レオナ「今まで一生懸命背伸びして強く成長してこられたのは半分はあなたのためであったのよ、きっと」
マァム「そんな事・・・今ここで急に言われても・・・困るわ!!」
そう言ってマァムはポップとヒュンケルの後を追っていった。
ハドラー最後の戦い
バーンパレスの中心部にはハドラーと親衛騎団が待ち構えていた。
ポップ、マァム、ヒュンケルはハドラー親衛騎団によってそれぞれの戦いの場へと連れ去られてしまう。
ダイとの一騎打ちを望むハドラー。ダイをここで消耗させる訳にはいかないとレオナはこの戦いを望まなかった。
だがハドラーには時間がない・・・最後の命賭けて自分自身の誇りのために戦う彼をを見て、ダイはこの戦いを受けることにした。
ダイ「この挑戦を受けなきゃ・・・なんだか男でいられない様な気がするんだ」
ダイ「ごめんね、後でいっぱい俺を怒ってもいいよ」
レオナ「もう、いつの間にこんな大人っぽい顔をする様になったのよ・・・こいつったら・・・」
ダイの素直な気持ちを理解したレオナは足早にその場から離れて行った。
ダイ「ハドラー!!俺の全ての力を燃やして受けて立つぞ!!!!」
ハドラー「ありがたい・・・!!」
ハドラー「大魔王バーンもとくと見よ!!!!このハドラー最期の戦いを!!!!」
ハドラー「ただし!!!何人たりとも手出し無用!!!!寄らば命が無いものと思って頂きたい!!!!」
ハドラーにミナカトールの影響はないか心配するダイ。だが、ハドラークラスには全く問題なし。
もし呪文の力でハドラーが全力を出せなかったら申し訳ないとダイは心配していた。
気と本気のぶつかり合いを望む両者の戦いが今始まろうとしている。
ハドラーの回想シーン。
今更、大魔王の味方もダイ達の味方も出来ない。大魔王との戦いの後、ハドラーは部下達に言った。
「もっとも俺の心を沸かせてくれる者と戦って、自らの生きた証を見せる事だ」
ハドラーと親衛騎団は今まで以上に結束力を増して行った。
それぞれの戦い
マァムvsアルビナス
ハドラーとダイの戦いのために捨て石なろうとしている・・・そんな親衛騎団を見てマァムはアルビナスとの戦いを拒んだ。
この戦いは無益・・・例え敵でも倒せないと説得するマァム。
だがこの言葉はアルビナスには届かなかった。
アルビナス「マァムあなたがそういう人で良かった・・・私の嫌いな虫唾の走る良い子ちゃんで良かった!!!!」
アルビナス「ニードルサウンザンド!!!!!」
アルビナス「サウザンドボール!!!!」
両手、両足を解放したアルビナスはニードルサウザンドを圧縮した必殺技を連射する事が可能なのだ。
アバンの使徒を倒し、バーン様に懇願してでもハドラーを救いたいと言うアルビナス。
ハドラーを救う事で頭がいっぱいのアルビナスにはマァム説得がまるで通じない。
「正義無き力が無力であると同時に、力無き正義もまた無力」
アバン先生の言葉を思い出すマァム。
マァム「そうだわ!!ここでやられてしまう訳には行かない!!!!私にだって!!!!」
マァム「鎧化(アムド)!!!!」
ロン・ベルク作の「魔甲拳」を初めて使ったマァム。
マァム「アルビナス、あなたを倒すわ!!!!」
マァム「守らなければいけない大切な人がいるのは・・・あなただけじゃない!!!!」
アルビナスの速すぎる攻撃に苦戦するマァム。だがこの速さが後に仇となる。
マァムが砕いた防具の無数の破片を全身に受けるアルビナス。
例えオリハルコンで出来ている体でも超高速で金属物と衝突すればダメージを受けてしまうのだ。
ダメージを受けて動揺するアルビナス。マァムの予想外の一撃で形勢逆転である。
スピードの落ちたアルビナスに最後の一撃をお見舞いするマァム。
マァム「武神流奥義!!!猛虎破砕拳!!!!!」
猛虎破砕拳で核(コア)を貫かれたアルビナス。
アルビナス「あなたの方が強かった・・・力だけでなく誰かのためにという気持ちも・・・」
アルビナス「作られた駒でも想いの強さは人間には叶わなかったのでしょうかね・・・ハドラー様を生かしたかった・・・一瞬でも、一秒でも長く・・・」
マァム「アルビナス・・・あなたはやっぱりただの駒なんかじゃなかった・・・」
マァム「あなたのハドラーに対する想い・・・それは・・・きっと・・・」
マァム「人が愛と呼ぶものだから・・・!!」
ヒュンケルvsヒム
ヒュンケル「ブラッディースクライド!!!!」
核(コア)をあっさり貫かれるヒム。
ヒム「ちくちょう・・・負けねえ、まだ負けねえぞ・・・」
バーンパレスから落下するヒム。
ヒムが倒れヒュンケルの見せ場はあっさりと終わってしまう・・・かの様に思えますが、ヒムを巡る物語にはまだ続きがあります。
マァムの不安
マァムとヒュンケルが合流。
ポップの事が心配になるマァム・・・どうやら近くでシグマと戦闘が繰り広げられている様子。
過剰に心配するマァムにヒュンケルは言う。
「どうしてポップそんなに心配する。ダイや俺が同じ立場ならお前はそんなに悩んだりしないはずだ」
ダイやヒュンケルは強い。戦いを任せても必ずなんとかしてくれる。でもポップは強いけど、そばにいてあげないと危なっかしいと感じているマァム。
そばにいてあげないと危なっかしい・・・だからポップは強くなろうとして・・・。
今までポップの事をそういう風に見ていたんだとマァムは気付く。
他人に与える愛と自分のための愛がある・・・この戦いが終わればお前は自分自身の意思で人を愛する様になる・・・とヒュンケル。
ヒュンケル「マァム・・・もしお前が僅かにでも言葉に出来ない想いをポップに抱いているのなら、それを確かめにいけ」
ヒュンケル「ポップも答えを待っているはずだ」
そう背中を押されたマァムはポップの元へ走って行った。
ポップvsシグマ
シグマ「ひとつ質問させてもらいたい」
ポップ「なんだい?」
シグマ「君は本当に人間なのか?魔族か何かでないとその不死身、説明がつかん」
ポップ「よしてくれよ、俺は単なる人間だぜ。臆病で弱っちい・・・ただの人間さ」
シグマ「そういう事を言う奴が最も危険・・・私は決して手を緩めない!!!」
シグマはポップに初めて出会った時から警戒していたという。
これまでの敵はポップを雑魚と侮っていた、そのおかげで隙を突く事もできた。
だがシグマは違った、ポップにとって最もやり辛い相手だった。
お互いがリスペクトしているのがわかります。竜騎衆ガルダンディーはこれと正反対の性格をしていましたから。
呪文を跳ね返すというシャハルの鏡を弾いたポップ。さらにブラックロッドでシグマの動きを封じた。
トドメにメドローアを放とうとするがシグマの様子がおかしい・・・。
「まったく・・・思った以上だった。惜しかった・・・捉えたのが私の右腕でなかったら勝てていたのに」
右手を外したシグマは切り札をポップに繰り出した。
シグマ「ライトニングバスター!!!!」
イオナズン級の威力を持つこの技によてポップの体の骨がバラバラに砕けていく・・・。
決着あり・・・そう思ったシグマだが、ポップからは回復エネルギーの光が。
シグマ「それは・・・ベホマ!!!君はまさか・・・賢者!!!?」
ポップ「いいや違うね、俺は賢者じゃねえ。大魔道士・・・」
ポップ「俺を呼ぶなら、大魔道士とでも呼んでくれ」
メルルが力尽きた時に突如目覚めた回復呪文で彼は密かに治癒していたのだ。
このシーンは超有名ですね。原作でもこの決まった表情は同じです。
メドローアをシャハルの鏡で反射させてシグマに当てる作戦だったが、シグマの機転により逆に自分でくらう事になったポップ。
だがこれはメドローアはではなかった。
マァム「ポップーーー!!!!」
シグマ「一足遅かったな・・・今、彼は消滅する・・・」
・・・と思ったのも束の間。
シグマ「バカな!?なんで消滅してない!!!?」
ポップ「化かし合いは・・・俺の勝ちだ!!」
ポップ「メドローア!!!!!」
メドローアの直撃を受けて体ごと吹き飛んだシグマ。
以前戦った時に彼が言っていた「一度見せたからにはハドラー親衛騎団には二度と通用しない」のフラグがここで回収されようとは・・・皮肉なものです。
1発目は魔法力を調節してメドローアに似せたもの。シグマに隙を作らせるため、最初から1発目は自分でくらうつもりでいたというポップ。
シグマ「満足のいく勝負だった・・・ハドラー様も決して私を責めまい・・・」
シグマ「君の名は忘れないぞ・・・大魔道士ポップ・・・」
ポップ「俺もさ・・・騎士シグマ」
シグマ「横っ面を叩くという君の勝利の女神にもよろ・・・しく・・・」
原作でも印象的な戦いでした。初めてメドローアが綺麗に決まったこの戦いはポップの方が一枚上手でした。相手の次の一手を読むのはアバンの使徒の中でも随一だと思います。
告白
ポップの事が気になり駆けつけるマァム。
ポップ「ちゃんとお前に言っておかなければいけない事がある」
ポップ「俺は・・・お前が好きだ」
ポップ「はははは、やっと正面切ってお前の目を見て言えたぜ」
ポップ「あの告白はもう最低だったもんな・・・ほんと最低だったぜ」
最後の戦いの前にどうしてもちゃんと告白をしたかったポップ。
そう言って、ダイ達の元へ駆けつけようとする・・・。
マァム「待って・・・待ちなさいよ!!ポップ!!」
マァム「私の・・・私の気持ちを聞いてくれないの?」
マァム「自分の気持ちだけ言って・・・それだけなんて・・・ずるいじゃない。そんなの勝手すぎるわよ!!」
ポップ「まったく厳しいとこ突いてくる女だよな、お前って。なんでこんなのに惚れちまったんだろう」
ポップ「そうさ・・・ズルいんだ・・・やっぱ俺って生まれつきの腰抜けなんだよ」
マァムの気持ちを聞くのが怖かったポップ。ヒュンケルの事が好きだったり、自分の事に興味が無い事を恐れていたのだ。
いつもズルい方へ行こうとするといつも正しい方向へ目を覚まさせてくれる・・・。
ポップ「だから・・・お前のそういうところが好きなんだわ」
マァム「私・・・ポップの事好きよ、大好き」
ポップ「ホントに!?でもお前ヒュンケルが好きだったんだろ・・・?」
マァム「勿論、ヒュンケルも好きよ・・・強くて、でも孤独でもの凄く気になる人・・・」
マァム「でもそれを言うならポップも同じだわ。ポップってなんだか放って置けない様な手のかかる弟みたいな感じでやっぱり気になるのよ」
ポップ「(手のかかる弟・・・)」
マァム「ポップが私のことを好きだって知って最初は戸惑ったけど、今は嬉しいと思っているわ」
マァム「でも今の私には答えが返せない」
メルルやエイミが抱いている命を投げ出してまで愛する人のために尽くそうとした感情とは違う。
本当に人を愛する気持ちとは激しく強いもの・・・自分にそれが出来るのかとマァムは言う。
マァム「もしかしたら私のためにポップが傷ついたり、悲しんだりしていたかもしれないのに・・・」
今まで自分がどう見られているかすら知らなかった、だから今の自分に求愛の答えを返す資格が無いと語るマァム。
マァム「でもポップ、もしあなたさえ良ければ私にチャンスを頂戴・・・この戦いで生き残れるかは分からない・・・もしその先があるとしたら、一人の男性としてあなたを見ていける様になると想うの」
マァム「だって私がポップを好きになったのは戦いの中で成長したあなたをずっと見てきたからだもの、だからあなたの力を貸して!!そして戦って未来を掴むの!!!」
マァム「その時、私がポップの事を男性として愛しているかどうかは分からない、もしかしたらヒュンケルを愛してるのかもしれない、でも昨日までの私とは違う私になれる気がするの」
マァム「だから未来のために今まで通り力を合わせてこの戦いを乗り切りましょう!!一緒に!!」
マァム「これが・・・今の私の精一杯の返事よ。ダメ・・・かな?」
ポップ「(マァム・・・ありがとよ・・・俺なんかにはもったいない返事だぜ・・・)」
ポップ「(俺・・・お前を好きになって本当に良かった!!)」
誇りを賭けた戦い
ダイ達がいる場所に駆けつけたポップとマァム。
だがダイとハドラーの戦う周囲には凄まじいエネルギーが渦巻いていた。
ポップは加勢しようとするがヒュンケルがそれを制止する。
レオナ「ダイ君がこの戦いを望んでいるのよ」
ポップ「あいつは甘いんだよ、ハドラーの言い分なんて無視しちまえばいいんだ!!」
レオナ「それが出来ないからダイ君は私たちのダイ君じゃないの?」
ダイの魂の力とは何か・・・と考えていたレオナ。ポップの魂の力は「勇気」、じゃあダイはなんなのか?優しさ、純情さとかそういう「純粋」な心こそがダイの魂の力だとレオナは言う。
ついに決着を付ける決意をしたダイは剣を抜き、アバンストラッシュの構えを取った。
ダイ「アバンストラッシュ!!アロー!!!!」
ハドラー「なんだこれは・・・何がアローだ!!!我が超魔爆炎覇の前では涼風も同然!!!!」
ダイ「今だ!!アバンストラッシュ!!ブレイク!!!!」
先に放ったストラッシュに追いつくダイ。
ダイ「アバンストラッシュ!!クロス!!!!」
ダイとハドラーを包んでいた強烈なエネルギーが敗者となったハドラーに降り注ぎダメージを与える。
これぞ「真竜の戦い」の恐ろしいところである。
執念で戦いを続けようとするハドラー。彼はまだ死んでいなかったのだ。
最後の一撃
ハドラーの「命の剣」。命の剣とは自分の命そのものをエネルギーにして剣にしたもの。
ハドラー「全員敗れたか・・・我が親衛騎団・・・ヒム、アルビナス、シグマ・・・よくやってくれた」
ハドラー「俺も今すぐお前達の元へ行くぞ」
魔王軍6団長は最強のメンバーだった、だがその多くが離れていった・・・ハドラーの心に野心と保身以外の感情がなかったからだ・・・。
だが最後の最後で部下に恵まれハドラー、正真正銘の最後の一撃に覚悟を決めた。
ダイ「俺にだっていつもみんながいる・・・先生やじいちゃん、父さんもいる。俺も負けられない!!!!」
アバンストラッシュクロスを撃てる闘気はダイには残っていなかったが、まだ一つだけ試してみたい技があった。
ダイ「ライデイン!!!!」
ライデインストラッシュでも放つのか・・・いや違う。ダイの武器にはある秘密が隠されていたのだ。
剣を鞘に収めるダイ。こうする事で魔法剣の呪文の威力は最高位にまで上がる。
つまりライデインがギガデインになるのである。
みんなの制止を振り切ってまで加勢しようとしたポップ。
「この戦いに手をだしたら例えポップでも許さない」
もう何も言う事はなかった、ダイの想いと新しい技をポップは信じる事にした。
呪文の威力は高まるまでには数秒を要する。その僅かな時間を己を高める事に費やすハドラー。
鞘から剣を抜いたダイ、その剣に纏う呪文は確かにギガデインだった。
ギガブレイクの構えでハドラーに突進するダイ。
だがこの後、脅威の技を繰り出す事になろうとはハドラーを始め皆んな思っていなかった。
ハドラー「砕け散れ!!!!俺の命の一撃で!!!!!」
命を燃やして超魔爆炎覇を繰り出すハドラー。
ダイ「砕けるもんか!!!!これが俺の今までの戦いの全て!!!!」
アバンストラッシュの構えに変えるダイ。
ダイ「これが!!俺が今繰り出せる最高の技だ!!!!」
ダイ「ギガストラッシュ!!!!!!!!」
ハドラー「ギガストラッシュ・・・見事だ!!!」
ハドラー「我が全身全霊敗れたり!!!!!!」
ハドラー「うおおおおおあああああああ!!!!!!」
黒い灰なって朽ち始めていくハドラー。
マァムにはアルビナスがこの光景を阻止したかった気持ちが分かった。
ハドラー「アバンの技にバランの力・・・フフフ、あれには勝てぬ・・・」
ダイ「なんだか、先生と父さんから貰った力が両方ないとあんたに勝てない気がしてさ・・・」
この最強技をぶっつけ本番で試したと語るダイ。
悔いは無い、ダイ達アバン使徒に勝てず地に落ちてからが本当の人生だった・・・語るハドラー。
ハドラー「さらばだ・・・勇者ダイ。最期にせめて俺を倒したその腕に触れさせてくれ・・・」
ダイもハドラーの最期の願いを快く引き受けた。
だがこの後、彼らに究極の試練が立ち塞がろうとしていた・・・。
魔宮の罠
百熱のキルトラップ
突如現れた菱形の石。ヒュンケルには分かった、奴が来たのだ・・・と。
ヒュンケル「キルバーン!!!!!」
死力を尽くして戦ったダイとハドラーをまとめて片付けに来たのだ。
ヒュンケル「ダイーーーー!!!そこから逃げろーーー!!!!!」
死神「もう遅いよ、出よ魔界の炎!!!!」
キルバーンの合図と共にダイとハドラーの周りを百熱の炎が包み込む。
ダイはここから逃げる体力さえなかったのだ。
これはキルトラップ・・・殺しの罠である。
バーンパレスには死神が仕掛けたトラップが他にもあるという・・・これはそのひとつだったのだ。
絶対に脱出不可能・・・そう語る死神。
「そう何もかも上手くはいかねえぜ!!!!」
ダイ「ポップ!!!!」
ポップ「こんなこったろうと、はなから思ってたよ!!」
ポップ「俺がいる限り!!てめえらの思い通りにはさせねえ!!!!」
死神「チッ、いつもいつもあの坊やは・・・フフッまあいいか」
その場から去るキルバーン。
ヒュンケル「キルバーンが消えた・・・自分のトラップが塞がれたというのに、なぜ!?」
ポップのヒャダルコだけではいつまでも抑えきれない。
レオナもヒャダルコで外から援護しようとするが、まるで通じない。
ヒュンケルもグランドクルスを放つも全く変化なし。
マァムはミナカトールでトラップをかき消す事をレオナに提案。だがここは既にミナカトールの影響下のためその方法は使えなかった。
平気な顔で話すレオナに怒りをぶつけるマァム。だが彼女は平気ではなかった、敵は悪魔の頭脳の持ち主・・・こんな時だからこそ冷静に必死に考えを巡らせる必要があった。
マァム「ごめん・・・レオナ・・・」
万策尽きたか・・・でもきっと方法はある。
諦めない・・・なんとしてでもトラップを破る・・・必死の思いで渦巻く炎を拳で叩くマァム。
物理的な攻撃では突破出来るのであればキルバーンはマァムや自分を残して去りはしない・・・と嘆くヒュンケル。
マァム「(ダイ!!ポップ諦めないで頑張るのよ!!!!)」
死神「無駄に足掻きますねえ・・・フフフッ」
滴る汗も一瞬で蒸発してしまう高熱の中、体力が徐々に尽きていくポップ達。
これはバーンパレスで訪れる試練の中でも最も印象深く、ポップの見せ場としては最高レベルのシーンですね。
次回はポップがこの状況を打破するため大きな賭けにでます。そしてあの男が復活、大魔王打倒を目指すダイ達を新たに導いていきます。
最後の挑戦・決戦ハドラー編の感想
ついにダイとハドラーの決着、それぞれの想いと想いがぶつかった戦いが繰り広げられました。
ダイが新必殺技を生み出しました。ドラクエではギガスラッシュという技がありましたが、「ギガストラッシュ」も似ている感じはしますね。名前だけでなく。
個人的に好きなのはポップとシグマが戦うシーンですね。
前回では「アバンにしるし」を巡ってポップは力も心も大きく成長しました。マトリフからのアドバイス「自分を信じろ」とメルルから貰った「勇気」。その成長した姿がこのシグマ戦、マァムへの告白シーンで出たのではないでしょうか?
シグマも相手を侮る事なく決して手を緩めないところが好敵手って感じ良いです。相手をリスペクト出来るのはハドラーが生まれ変わり禁呪法で生み出したからこそ。
以前のハドラーであれば、フレイザードみたいに全く違った騎士シグマが出来上がっていたかもしれません。