ドアラゴンクエスト ダイの大冒険「アバン復活・超魔ゾンビ編」をまとめてみました。
前回の「最後の挑戦・決戦ハドラー編」ではついにダイとハドラーの戦いに決着。しかしキルバーンの罠にかかったダイ達は百熱の炎に飲み込まれ絶体絶命のピンチに。
今回はアバン先生が復活、新しい力を身につけたアバンがダイ達を導いていきます。
アバン復活・超魔ゾンビ編 各話リスト
第73話「炎の中の希望」
第74話「大勇者の復活」
第75話「破邪の秘法」
第76話「正義の快進撃」
第77話「もうひとりの勇者」
百熱の炎の中で
最後の打開策
ハドラーに勝利したダイだったが、キルバーンの殺しの罠「キルトラップ」にかかってしまった。威勢よくトラップに飛び込んだポップだったが、迫り来る炎をヒャダルコで凌ぐには限界が近づいていた。
ポップ「この辺が・・・限界らしいぜ・・・すまねえ・・・ちくしょう!!!!!」
ハドラー「バカ!!!!それでもアバンの使徒か!!!!!こんな所で力尽きてしまう連中にその名を名乗られては・・・あの世のアバンも浮かばれまい!!!!」
ハドラー「俺が命を賭けてまで倒そうとしたアバンの使徒・・・それは不屈の魂を持った希望の戦士だ!!!!」
ハドラー「最後の最後まで絶望しない心・・・それこそがアバンの最大の武器ではなかったのか!!!!!!」
ハドラー「俺はアバンの使徒と戦ったはず・・・偽物に倒された道化にしてくれるな!!!!!」
ポップ「敵に教えられっちまったぜ・・・俺たちよりも戦っていたハドラーの方が正確に知っていた・・・拘っていた!!!!」
ポップ「こうなったらダメで元々!!!!最後の最後まで足掻きまくってるらああああ!!!!!!!」
絶望しかけていたポップに勇気の力が蘇った。
この時アバンのしるしが光りましたが、バランにメガンテを使う直前にも光っていたのか気になります。
打開策があった・・・メドローアを上空に放てば一時的に空が開けるはず・・・。そしたらルーラーで脱出できる・・・!!
ポップはメドローアを作るために片手のヒャド系エネルギーをメラ系エネルギーに切り替えた。
だが炎の勢いが強さぎてメドローアが作れない・・・!!。
万事休すか!?そう思った瞬間だった、死にかけていたハドラーが急に立ち上がり魔法力で迫り来る百熱の炎を抑え込んだ。
ポップ「なんてことしやがんだ!!てめえ!!」
ハドラー「構うな!!!俺の勝手だ!!!!!今のうちに呪文を放て!!!!」
ハドラー「我が命を賭けた勝負・・・キルバーン如きに汚されてたまるものか!!!!!」
ハドラー「俺と・・・俺の仲間達の戦いを・・・勝者がいなくなってしまったら・・・語り継ぐ者さえなくなる!!!!」
ハドラー「骸が動いたのだ・・・儲けものと思え・・・!!」
ポップ「うわあああああああ!!!!!!!」
叫びながらメドローアを作るポップ。
ポップ「ダイ!!!!やるぞおおおおお!!!!!!」
ダイ「おう!!!!」
ハドラー「撃て!!!!!!」
ポップ「メドローア!!!!!!」
空が見えた・・・。
だがポップの目には崩れ落ちるハドラーの姿が映っていた。
ハドラーの涙
空が見えた瞬間ダイはルーラで脱出。だがポップの姿が無かった・・・。
マァム達も嫌な予感が過る。
マァム「ポップ!!!!」
ポップ「マァムか・・・ドジッちまったぜ・・・まさか・・・こんな最期になっちまうとはな・・・」
ポップ「すまねえ・・・一緒に未来・・・見れなくなっちまった・・・」
マァム「ポップ!!!!!!!!」
ダイが脱出したというのにキルバーンは上機嫌。
死神「ポップ君の最期に乾杯!!」
ピロロ「乾杯!!」
だがハドラーは身を挺してポップを庇っていた。
だがポップにはメドローアを撃つ魔法力はもう残っていなかった・・・。
必死に生かそうとするハドラーを見て他人に思えなかった。絶対に助からないと思っていても見捨てる事に抵抗があった・・・。
ポップ「だってそうじゃねえか!!自分の誇りを賭けて仲間達と力を合わせて努力して、正々堂々と俺たちと戦うために必死に・・・必死に頑張り抜いて・・・」
ポップ「俺たちとどこが違う・・・!!同じじゃねえか!!!!」
ハドラー「ポップ・・・お前・・・」
ポップ「そんなあんたが崩れ落ちた時・・・ついそっちに目が行っちまって・・・」
涙を流すハドラー。
ハドラー「ポップ・・・俺などのために・・・その命を・・・許せ・・・・!!!!」
ポップ「波もすぐ蒸発しちまう様な色気の無い死に場所だが・・・一緒に行こうぜ、アバン先生のいる・・・あの世へさ」
ハドラー「神よ・・・人間の神よ・・・魔族の俺が初めて祈る・・・もしお前に人の命を司る力があるのなら・・・こいつを・・・この素晴らしい男だけは生かしてくれ!!!!!」
キルトラップが最終段階に入った・・・。
ダイ「くそ!!!!やめろ!!!!!!」
マァム&ヒュンケル「くっ!!!!」
ダイ「ポップーーーーーーー!!!!!!!」
アバン復活
アバンとハドラー
最後・・・かと思われた瞬間、光が辺り包み込んだ。
突如消えた炎・・・魔法円がポップとハドラーの周りには描かれていた。
「困りますよポップ、勝手にあの世なんかに行かれちゃ」
「そんな所へ行っても私はいません」
ダイ「あっ・・・・!!」
レオナ「まさか!!」
ヒュンケル「夢か・・・!!」
マァム「うそよ・・・!!だって!!」
ポップ「・・・!!」
ハドラー「バカな・・・!!」
原作を読み終わってから数十年の日が経過しましたが、まさかこのシーンを映像で見れるとは思いませんでした。
アニメでは原作の感動シーンが見事に再現されています。
死神「何故なんだ・・・なぜだーーー!!!!!!!!」
絶対に仕留めれると思っていたキルバーンだが、あまりの衝撃に激しく動揺する。
ダイ「せ・・・先生・・・!!」
ポップ「(ウソだ・・・きっと夢だ・・・それともここがあの世なのかよ・・・!!)」
アバン「どうやら・・・礼を言わなければならないようですね、ハドラー」
ハドラー「貴様・・・本当にアバンなのか・・・」
アバン「驚きました・・・まさか貴方が私の弟子を助ける様な真似をするとは・・・以前の貴方からは想像も出来なかった事です」
アバン「今ここにいるのは、私の違う魔王ハドラーとは全くレベルの違う男なのですね」
アバン「何度も死闘を繰り広げた貴方にこんな言葉をかけるのは変ですが・・・本当に・・・」
ハドラー「ありがとうとでも言うつもりか!!甘い!!相も変わらず甘い奴よ!!!反吐が出るわ!!!!!」
ヘルズクローを繰り出すハドラー。
ハドラーがやったのは死神だった・・・。
ハドラー「そう何度もつまらん邪魔はさせんぞ・・・死神・・・!!」
隠れてアバンを暗殺をしようとしたキルバーンだったが、ハドラーに心臓を貫かれてしまう。
今のが正真正銘の最後の力だった。体が徐々に灰となっていくハドラー。
「大魔王は恐ろしい男、情けは捨てろ・・・冷徹になれ・・・お前の力こそがこれからのダイ達の戦いに必要なのだ・・・」
「素晴らしかったぞ・・・お前の残した弟子達は・・・俺の生き方すら変えてしまう程にな・・・」
「お前の力でダイ達を勝利に導いてやってくれ・・・」
「それが・・・俺への唯一の礼だと思え・・・」
「ポップよ・・・お前達人間の神というのも・・・中々粋なやつの様だぜ・・・」
「俺の命と引き換えに・・・かつて奪った大切なものを返してくれた・・・その上・・・」
「俺の死に場所を・・・この男の腕の中に・・・してくれるとはな・・・」
ポップ「ハドラー、最期の瞬間のあんたは紛れもねえ・・・仲間だったぜ・・・俺たちの・・・」
アバン「ハドラー・・・」
アニメ版ではいつもの様にエンディングが流れませんでした。
ハドラーが朽ちていく様子に合わせてスタッフロールだけが表示されていました。こういう演出も中々粋だと思います。
アバン先生
そこにいるのが本物のアバン先生なの疑わしく思うポップ。またザボエラかなんかが化けているのだろうと疑う。
だが破邪呪文は邪悪な者には扱えない・・・。
アバン「心配をかけて置いて誠に恐縮ですが、ここにいる私は幽霊でも偽物でも幻でもありません」
アバン「無論、他人のそら似でも。本物の私です」
ダイ&ポップ&マァム「アバン先生!!!!!」
事情を知っているレオナも、普段冷静なヒュンケルも涙した。
かつてアバンに刃を向けた、俺には貴方に許される資格はない・・・。
涙を流しながらヒュンケルはそう心の中で呟いていた・・・。
だがアバンはヒュンケルが今こうしてダイ達に力を貸してくれている事が心底嬉しかった。
魔王ハドラーとの戦いでメガンテを使って死んだはずのアバン。
僧侶以外の者がメガンテを使ったらその身は砕け散り決して蘇生はできないはず・・・とレオナ。
ダイ、ポップ、マァムも神妙な表情になる・・・。
アバン「なぁに簡単ですよ・・・。私は死んではいなかった!!!!!」
とあっけらかんな表情で語るアバン。これには一同が拍子抜け。
メガンテを使ったあの日・・・「カールのお守り」がアバンの命を救っていたのだ。
カールのお守りはフローラから貰った王家の宝。アバンの身代わりとなったカールのお守りは砕け散った。
彼はメガンテを使った後、上空高く打ち上げられ海面に打ち付けられた・・・。おかげでアバンは瀕死ながらも一命を取り留める事ができた。
破邪の秘法
死神の執念
アバン「私はもはや貴方達の師ではない」
アバンは先生としてではなく、新たな同志として大魔王打倒のためにこの場に現れたのだ。
アバン「全員中央の城の目前まで全力ダッシュしちゃって下さい!!」
何者かの殺気を感じたアバン・・・。
アバン「おやおや無事でしたか」
心臓を貫かれたぐらいでは死なないというキルバーン。
確実に仕留める・・・キルバーンはアバンは最も危険な男と感じていた様だ。
魔宮には多くのトラップがあるというキルバーン、だがアバンは余裕の表情。トラップは仕掛けた者の指令がないと作動しない。でも今のキルバーンは手が塞がっている。
死神「キレるねえ中々、想像以上に危険な男の様だ、つまらん雑談をやめて今すぐに死んでもらう」
死神「キルトラップの過半数は城の中にあるんだからね」
アバン「ほう、それは良い事を聞きました。今後の参考にさせて頂きますよ」
死神「黙れ!!!!」
死神の半身が動かない・・・。胸には金の羽。
ハドラーがキルバーンの心臓をぶち抜いた時、まだ殺気が残っていた事からアバンは呪法をかけていたのだ。
アバン「どうです?自分が呪法の罠にハマった気分は?」
敵が罠にハマってもがき苦しむ所を見て喜ぶ・・・アバンにはキルバーンの残忍さが許せなかった。
アバン「これは・・・一足先にあの世へ行ったハドラーの怒りの一太刀だ!!」
キルバーンの仮面を真っ二つに割ったアバン。
アバン「決して好んで使いたくは無いが呪法に関しては私もかなりの知識がある」
アバン「今後も卑劣な罠を仕掛け続けるなら目には目をです、この私が決して許しはしない!!!!」
死神「そっちこそ・・・覚えておきたまえ・・・君だけは・・・僕が◯す!!!!」
死神「絶対に・・・絶対に僕のこの手で◯すよ!!!!絶対にだ・・・・!!!!!」
死神の執念はまだこんなものでは無かった。
後にアバンとキルバーンで壮絶な戦いが繰り広げられる事になるのだ。
ヒュンケルの思惑
先行するダイ達に一瞬で追いつくアバン。だが彼は「後から付いてきた」と主張。
キルトラップ件といい、アバンから何か特別な力を感じたヒュンケル。
アバン「さて次なる課題は・・・」
ヒュンケル「もういい!!」
ヒュンケル「俺にアンタの力の底が見えた!!」
アバンは弱い、弱すぎる・・・バーンと戦っても無駄死にするだけ・・・ヒュンケルは言った。
ポップ「力の差なんて関係ねえ・・・先生が俺たちのために助けに来てくれた、その気持ちだけで十分じゃねえか!!!!」
怒り心頭のポップだがマァムが割って入る。
ヒュンケル「この程度の男にこの先にもリーダー面されたらたまらん」
ヒュンケル「お前達がどうしてもアバンと先に向かうというのなら俺はもうこの場から先に進まん」
アバン「ヒュンケル、貴方の言っている事は事実です。でも私には・・・」
ヒュンケルの目を見て何かを何かを感じ取るアバン。
アバン「皆さん先に進みましょう。私はヒュンケルの意思を尊重してあげたい」
ダイ達は戸惑いながらもアバンに付いて行くが、マァムもヒュンケルが心配な様子だった。
ピロロ「一番お気に入りの仮面だったのにさ」
新しい仮面を新調する死神キルバーン。
バーンは言う「アバンは一つだけミスを犯した。それは半端に奴を傷つけた事だ」と
マァム「ヒュンケルが自分の都合だけであんな事をいうとはどうしても思えないの」
アバン「その通りです。」
ダイ達が魔宮の門に着いた頃、モンスターの大群がヒュンケルの目の前に現れた。彼は最初から盾になるつもりだったのだ。
アバンの底知れぬ能力を感じ取ったヒュンケルは自らが盾となり、ダイ達を先に行かせようとしていた。
ポップ「アイツはいつもいつもこうだ!!人を見下して、子供扱いばかりして、何もかも分かった様な顔をして・・・一人でいい所をさらっていって・・・」
ポップ「今度会った時には絶対にぶっ飛ばしてやるからな!!だから死ぬんじゃねえぞヒュンケル!!!!」
新しい力
メガンテを使った後、アバンはデルムリン島近くの洋上に浮いていた。
ダイとポップが旅立つ所も目撃していた・・・その時に名乗り出て冒険を共にしていく事もできた。でもアバンにはそれが出来なかった。
何より自分自身の無力さが許せなかった、既にダイの潜在能力がアバンを大きく上回っている事は分かっていた・・・。
心身を鍛え直し、自分にしかできない新能力を身につけなければダイ達と共に戦う資格は無い・・・そう考えたアバンは最も得意とする「破邪の魔法」を極めるために伝説の破邪の洞窟で修行をしていたのだ。
アバンは決して旅立ったダイ達を見て見ぬふりをしている訳ではなかった。
破邪の秘宝を使えば呪文の破邪力を最高位に高める事ができる。
先ほどは「トラマナ」を破邪の秘宝で効果を高めてキルトラップをかき消したのだ。
アバン「アバカム!!!!」
そして、破邪の秘宝を使った「アバカム」で目の前の魔宮の門を開くアバン。
ダイ「先生、ありがとう。俺、今の底から思ったんだ、先生が助けに来てくれて本当に嬉しいって」
ダイ「これと同じ門を俺と父さんで力を合わせて砕いたんだ、今度はこの門をどうやって砕こうとそればかり考えちゃってた」
ダイ「でも開こうと思えば開かせる手段だってこの世にはあったんだね」
ダイ「俺、今こそ確信が持てたんだ。やっぱり力だけが正義だという大魔王バーンは間違っている先生のおかげでそれが信じられる様になった」
力だけが全てでは無い、知恵や心も強さだというアバン。
ヒュンケル「グランドクルス!!!!」
ヒュンケル「決してここは通さんぞ!!!!」
一方のヒュンケルはモンスター達を戦闘中、疲れ知らずだというが、この日2回目の超必殺技をお見舞いする。
皆んなに付いて行けずヘトヘトになったポップ。バーンパレスの中ではあるがアバンは休憩を始める。
彼はなんとピクニックセットを持参していた。しかも料理が得意なアバンは特製の手作り弁当も用意。
ヒュンケルが戦っているのに、こんな所でのんびりなんて出来ない・・・とポップは立ち上がろうとするも、突如頭に刺さった羽・・・。
これは「シルバーフェザー」と言って魔法力を蓄積する事できるアイテム。主に回復用途で用いられる。
「ゴールドフェザー」は魔法力の威力を高める事が出来るアイテム。キルトラップを破った「トラマナ」、魔宮の門を開いた「アバカム」はこのゴールドフェザーによって破邪の威力を増大させていた。
自身の代わりが務まると思ったレオナに「ゴールドフェザー」「シルバーフェザー」を託すアバン。
超魔ゾンビ
ザボエラの切り札
一方、皆んなで団結して魔界のモンスターを片付けたノヴァ達。
ザボエラはミストバーンにこの場を任せて一人逃げようとするが、逆にミストバーンに見捨てられてしまう。
ミストバーン「バーンパレスに戻ってバーン様をお守りするのはこの私だ。お前のために一肌脱いでやる義理もない」
ザボエラ「ミストバーン様〜!!」
ミストバーン「たまには自分の手足を動かせ!!!!」
ミストバーン「ザボエラ、どちらにせよ何の成果なしにバーンパレスに戻ってもお前に待つのは処刑のみだ」
数々の戦士を踏み台にしてきたザボエラが初めて踏み躙られ見捨てられたのだ。
ロン・ベルク「俺との決着はまだだぞ、怖気付いて逃げるつもりか」
ミストバーン「そう取ってもらっても結構。この私と互角にせめぎ合いを続けられる男などこの世にはそうはいない」
ミストバーン「お前は大した男だ。もし全力で攻撃してきたらこれ程勝負は長引かなかっただろう。最もそれは私も同じ事だがな。フフフッ」
そう言って立ち去るミストバーン。
ロン・ベルクもミストバーンもどちらも本気を出していない。その真の力は今後明らかになる。
魔界のモンスターの死骸を魔法力で合成した「超魔ゾンビ」を作り出したザボエラ。
自らの肉体はいっさい傷付かずに思い通りに動かせるというザボエラの理想を実現した死霊型モンスターである。
超魔ゾンビを操縦するザボエラ。
超魔ゾンビの中にいるだけで自分は指令を送るだけ・・・まさにザボエラの性格がよく現れた戦い方である。
剣も呪文も一切受け付けない超魔ゾンビ。いかなる武器でも切断が不能だというザボエラ。
勇者ノヴァ
オーラブレードも通じなかった。最後の手段としてノヴァは命の剣を使う。
剣に全てエネルギーが奪われたノヴァの体からは生気が徐々に無くなっていった。
だがロン・ベルクは言う奴を完全に切り裂きザボエラを露出させるだけの威力は無いと。
ロン・ベルク「今すぐ、その剣を止めろ。このままではお前の生命力は尽きてしまうぞ」
ノヴァ「いいんですそれでも。最初から倒せるなんて思っていない、だが命の剣なら折れる事は無い僅かな傷でも残せればいい」
ノヴァ「無駄じゃ無い。例え僕が死んでも必ず皆んなに何かを残せるはず・・・それは曲がりなりにもかつて勇者を名乗った事のある僕の務めなんです!!!!」
自分の命が尽きてもこの場にいる皆んなに攻めて行けるだけの勇気を残せればいいと彼は言う。
命の剣で超魔ゾンビに立ち向かうノヴァ。
だがやはりこの男がそうはさせなかった・・・。
ロン・ベルク「俺は今までお前を見損なっていた、感心すると同時にやはりお前を無駄死にさせたくなくなった」
ロン・ベルク「例え流れる血の色が違っても俺たちの命の価値は同じだ、同じ命を削るなら俺の方が良かろう」
ロン・ベルク「この俺にお前と同じだけの決意があれば最初からあの程度の敵には手こずる事は無かったのだ」
星皇十字剣
「星皇剣」を自らの元に呼ぶロン・ベルク。彼はこれから恐ろしい技を繰り出そうとしていた。
中々技を繰り出さないロン・ベルクにザボエラは挑発する「自信がないのだろう?」と・・・。
確かにロン・ベルクは怖かった、自身が無かった。
だがそれは今から繰り出す技が超魔ゾンビに通じそうにないからでは無い。
あまりにも強力過ぎる故に自らもダメージを負ってしまいかねないからである。
ロン・ベルク「ロン・ベルク流剣術、最強の奥義」
ロン・ベルク「星皇十字剣!!!!!」
十字の剣筋が超魔ゾンビの体を切り裂く。
バラバラになった超魔ゾンビ。
竜騎士の力とオリハルコンで出来た武器であればここまでの技を使わなくても良かったのかも知れないが、この場で超魔ゾンビを倒せるのは彼しかいなかった。
星皇剣は粉々に砕け散った。だがそれだけではない。
星皇十字剣を使った事でロン・ベルクの腕は動かなくなってしまった。
「最大の心残りはお前達に武器を作ってやる事が出来なくなった事だ」
ロン・ベルクのこの言葉にノヴァが動いた。
ノヴァ「僕の・・・僕のこの手を使って下さい。あなたの傷が癒えるその日まで」
なんとか逃げ延びたと思ったザボエラ・・・だが、目の前にはあの男が立ち塞がっていた・・・。
アバン復活・超魔ゾンビ編の感想
今回はついにアバンが復活しました。原作を読んでいたので知っていましたが、実際にアニメとして見るとまた違った趣を感じます。
物語の初期の頃にダイやポップ達の敵だったハドラーが、最後の最後でダイ達に味方をして死んで行ったのが色んな意味で感慨深いです。
アバンに関しては力や技だけではなく知恵で解決しようとする所が彼らしいと思います。ダイ達にはまだまだ足りていなかったピースが埋まった感じでしょうか?
それにしてもキルバーンはアバンやポップの様な頭脳タイプやムードメーカーを危険視する傾向があるなと今回でさらに思いましたね。
ダイよりも危険視されるアバンの底知れぬ能力は以降の戦いで明らかになります。
最後のザボエラに関しては特に同情も感情移入もありませんが、ミストバーンがザボエラに放ったセリフは個人的に支持します。