ガンダムといえばやはりリアルな戦争を描いたものが多いです。
ハッピーエンドだけがアニメの終わり方ではない、戦争の悲惨な現実を描いたシリアスな作品が多いのもガンダムシリーズの特徴です。
今回紹介する「機動戦士Zガンダム」はガンダムシリーズの中でもトラウマレベルの悲惨な最終回を迎えた作品なのです。
機動戦士Zガンダム (1985年 ~ 1986年 全50話)
〜 あらすじ 〜
一年戦争終結から7年後を描いた物語。通称 グリプス戦役。
連邦軍から独立した特殊部隊ティターンズと、それに対抗するべく作られた反地球連邦組織エゥーゴとの内部抗争である。
かつての赤い彗星であるシャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)は本作ではエゥーゴの組織の一員として重要な役割を担う。
主人公のカミーユ・ビダンはティターンズのパイロットジェリド・メサに名前を馬鹿にされた事に激昂し暴力事件になり拘束される。
一方グリーン・ノアに潜入していたクワトロ・バジーナはティターンズに見つかり応戦。
その合間を縫い、カミーユはティターンズの新兵器ガンダムMK-2を奪った。 状況を察知したシャアはカミーユを連れグリーン・ノアを脱出。
以降両親を盾にされるなど卑劣極まりないティターンズに反感を覚えたカミーユはエゥーゴのパイロットとして自らの意思で参戦。
戦いの中でフォウやロザミア、多くの仲間の死やレコアの裏切りなど数奇な運命に晒されたカミーユの精神は少しづつ疲弊し消耗する。
最終的にカミーユ自らの心身を犠牲にしてシロッコを倒しこの戦争にピリオドを打つ。
物語中盤まではエゥーゴ vs ティターンズという対立だったが、終盤にはハマーン・カーンを主とするアクシズが参戦し三つ巴の戦いに発展。
主要キャラの死亡シーンの多さはガンダム史上最大級であり、カミーユもまた精神崩壊に追い込まれてしまうなど悲しい結末を迎える。
強化人間にまつわる悲劇再び
(第48話ロザミアの中で)
戦争が終われば前みたいに学校いって普通の暮らしがしたいというファ。
「元どおりにはならないさ。俺は自分の役目がわかってきたから」とカミーユ。
最終決戦前にした静けさと覚悟を感じさせる1シーン。
Zガンダムを倒すようコントロールされたロザミア・バダム。
ゲーツ・キャパを「お兄ちゃん」と認識するようマインドコントロールされていた。
自室に待機しているカミーユだが、そこに苦しそうなフォウの声が聞こえてきた。
カミーユはZガンダムで出撃。
操られているロザミアはZガンダムを攻撃。
Zガンダムをアクシズのゲート内に置いて銃撃戦になるがその際にカミーユはそれがロザミアだという事を確認する。
ロザミア「おにいちゃん・・・」
カミーユ「そうだよカミーユは君のお兄ちゃんだよ」
フォウ「どこにいってたの?さがしてたんだよ・・・」
カミーユ「フォウ・・・?」
アクシズの居住区に入ったロザミア。
アクシズのコースを変えるための爆破作戦で先に居住区に入っていたファはロザミアとばったり出会う。
後を追うカミーユだったが通りかかったおもちゃ店のショーウィンドウ越しにフォウの姿が見えた。
しかしそこにいたのはファに銃を向けるロザミアだった。
説得をするカミーユとファ。
精神が壊れてしまったロザミアは混乱しアクシズの外へ逃げ出す。
ロザミアの中にフォウを感じたカミーユ。
ファ「カミーユはフォウと言ったわ・・・ロザミィなのに・・・」
カミーユの精神も少しづつ壊れ始めていた。
ロザミア「どこなの・・・おにいちゃん!!」
暴走したロザミアはサイコガンダムのメガ粒子砲を乱射、アーガマに命中。
カミーユ「誰でもいい!!止めてくれ!!!」
カミーユはロザミアを説得するも通じない。
サイコガンダムはビームを乱射、乱射しながら被弾する。
カミーユ「ロザミィ・・・可哀想だが・・・直撃させる!!」
フォウ「早く!!」
カミーユ「フォウが・・・!」
フォウ「は、早く!カミーユ!!」
カミーユ「うわああああああああ!!!!」
ロザミア「見つけた!おにいちゃん!!」
危機迫るアーガマ、フォウの叫び、苦悩の末にカミーユはサイコガンダムの頭部を撃ち抜いた。
次々と命を落とす主要キャラとヤザンの存在
(第49話 生命散って)
エゥーゴとティータンズの最終決戦。
そこにアクシズが介入。
ティターンズのハンブラビ隊の隊長ヤザン・ゲーブルはこれまでにカミーユやシャアを撃墜寸前まで追い込んだ凄腕のパイロット。
エゥーゴのモビルスーツを発見したハンブラビ隊はウミヘビを使いガンダムMk-2に攻撃を仕掛けるがカツがこれを阻止。
ジェリドと交戦中に何か嫌な予感がしたカミーユ。
すぐさまエマとカツの元へ。
その後ガンダムMk-2とGディフェンサーが合体、カツはコア・ファイターで退避するハズが、ヤザンと交戦することに。
ガンダムMk-2のロングライフルのビームがハンブラビに命中。ラムサスは死亡。
カツのコア・ファイターは挑発するようにヤザンの攻撃をかわすが、よそ見していた挙句 隕石に衝突。
アムロ達とホワイトベースに一緒にいた一年戦争のメンバーがここで戦死。
死の直前、サラ・ザビアロフはカツに語りかける。
カミーユやクワトロをはじめエゥーゴのメンバーはカツの死を感じ悲しんだ。
ヤザン「ネズミは仕留めた。次はお前だ。」
エマ「よくも!!」
カツの死を目の前で見たエマはロングライフルでハンブラビ隊を攻撃、ヤザンは回避するものの一発がダンゲル機に命中し撃墜死。
その後も隕石に隠れていたバーザック3機を一度に撃破するなどの活躍を見せる。
エマ「ちがう、手応えがない」
なんとヤザンのハンブラビはガンダムMK-2の後ろに。
ヤザン「もらった!!」
「エマ中尉後ろです!」
カツの霊がエマに語りかける。
エマ「えっ!?」
ハンブラビのビーム砲がガンダムMk-2の背中に直撃、Gディフェンサーは破壊される。
ヤザンとの戦いで苦戦しているエマに気づいたラーディッシュのヘンケン艦長。
ヘンケン「MK-2だ!」
クルーA「はい!被弾している模様です」
ヘンケン「エマ中尉・・・。」
クルーB 「艦長!!ラーディッシュ、MK-2へ接近させます!!」
ヘンケン「ダメだ!ラーディッシュは・・・。」
クルーC 「エマ中尉をこのまま見殺しにはできません!!」
ヘンケン「すまん・・・。ラーディッシュ前進!目標MK-2だ!!」
エマ「ラーディッシュ、ヘンケン艦長!!」
ラーディッシュの艦砲射撃でヤザン機を攻撃。
エマ「ヘンケン艦長!無茶です!撃沈されます!!」
ヘンケン「中尉が無事ならいい!ラーディッシュを盾にしろ!」
エマ「ダメですよ!!」
艦砲射撃を回避するヤザン。
ヘンケン「なぜ撃ち落とせん!!」
エマ「ヘンケン艦長逃げて!!!」
ヤザン「落ちろ!」
ハンブラビのビーム砲がラーディッシュを破壊、そのうちの一発がブリッジに直撃。
エマ「ヘンケン艦長!!!!」
ヤザン「ふふふふははははは!!」
高笑いして去っていくヤザン。
危機を察知して駆けつけたカミーユ。
カミーユ「ラーディッシュがやられたというのか・・・!」
カミーユを追ってきたバウンドドッグを操るジェリド。
ブリッジの酸素が無くなる中、モニターに映ったガンダムMK-2を見たヘンケンはエマの名前を叫び絶命。
ヘンケン「エマ中尉・・・。」
ヘンケンやラーディッシュのクルーの死を知り錯乱、怒りに任せてジェリドにビームライフルを乱射するカミーユ。
カミーユ「貴様の様なのがいるから、戦いは終わらないんだ!!消えろ!!」
ジェリド「俺を戦いに駆り立てたのは貴様だ!そんなこと言えるのかよ!」
ジェリドを振り払ったカミーユはビームライフルで攻撃。
数発がジェリド機に命中し貫通。
機体のコントロールを失ったはバウンドドッグは撃沈寸前のラーディッシュと共に戦火に飲み込まれ散って行った。
ジェリド「カミーユ・・・!貴様は俺の!!!!」
これがカミーユに執着した男の最期の断末魔であった。
カミーユ「こんな死に方・・・嬉しいのかよ・・・満足なのかよ・・・誰が、誰が喜ぶんだよ!!!!うわわわわわわわ!!!!!」
目の前で人が次々と命を落としていき、その意思を受け止め続けてきたカミーユの精神は壊れかけようとしていた。
一方ヘンケンの死、ラーディッシュ撃沈に放心するエマ。駆けつけるカミーユ。
エマ「ヘンケン艦長が死ぬの・・・私見たわ・・・」
カミーユはカツやヘンケン艦長を殺したヤザンと決着をつける事を決意。
カミーユとエマの元へファのメタスが駆けつけた。
ガンダムMK-2はアーガマに一度収容し緊急で修理。
すぐにでも出撃したいエマに少し休養すようアストナージは気遣う。
エゥーゴ、ティターンズ、アクシズの最後の戦い
(第49話 生命散って)
ジュピトリスを沈めるためモビルスーツ隊を全て出したアクシズのハマーン。
迎え撃つシロッコのジ・Oとレコアのパラスアテネ。
その直後、クワトロの百式が放ったメガバズーカランチャーがアクシズ部隊を攻撃。
次々と破壊されるアクシズのモビルスーツ達。
百式に同行するZガンダム。
レコアはカミーユのゼータを攻撃するが、そこに割って入るヤザン。
ヤザンとレコアは連携してカミーユを撃墜しようとするも、エマのMK-2が救援。
エマはカミーユにハンブラビを追うよう指示。
エマとレコアの相討ち
(第49話 生命散って)
カツとヘンケンの死を知り驚くレコア。
二人の死を知り心を痛めるレコア。
エマはレコアを説得するも跳ね除ける。
エマ「でもねレコアさん、あなたが死んでも誰も泣いてくれないんじゃない?それでいいの?」
レコア「誰もいなくていい。それが私の選んだ道よ!」
ベースジャバーを破壊されたMK-2。
大破し残り少ない推進力で逃げるガンダムMK-2。
それを追うレコアのパラスアテネ。
カミーユはそれを察知。
カミーユ「止めるんだ二人とも!!!」
ガンダムMK-2とパラスアテネ、互いのビームサーベルが機体を貫く。
爆発したパラスアテネ。
死の直前、レコアは男達への憤りを言い残し散っていた。
覚醒したカミーユとエマの死
(第49話 生命散って / 第50 宇宙を駆ける)
レコアとの戦闘後、エマはMK-2のコクピットから外に出る。
その後カミーユが駆けつけた直後、ヤザンのハンブラビが大破したパラスアテネをビームで破壊。
その残骸がエマに直撃、これが致命傷を負う。
カミーユはこれに激怒。
カミーユ「貴様!人が死んだんだぞ!いっぱい人が死んだんだぞ!!」
カミーユのニュータイプ能力にバイオセンサーが反応。
Zガンダムが光に包まれる。
ヤザンはビームでZガンダムを攻撃するが弾かれる。
逃げるハンブラビ、追うZガンダム。
カミーユの力によってビームサーベルの威力が増していく。
真っ二つにされたハンブラビ。
エゥーゴの主要キャラを何人も死に追いやったヤザンもここで退場。
エマ
「カミーユ・・・私の命を吸って、私の命を吸って!そして勝つのよ・・・。」
「たくさんの人があなたを見守っているわ・・・あなたは一人じゃない。」
Zガンダムが人の意思を吸い込んで力に変える事ができる、カミーユにこの混沌とした戦いを終わらせえて欲しいと言い残しエマは死んでいった。
カミーユ「エマ中尉ーーーー!!!!!!」
コロニーレーザー内で孤軍奮闘のシャア
(第50 宇宙を駆ける)
アーガマの艦長ブライト・ノアはメールシュトローム作戦で奪取したコロニーレーザーでティターンズの艦隊を攻撃するための作戦指揮を取っていた。
それを阻止しようとするシロッコ。
そしてそこに介入するハマーン。
シャアはコロニーレーザー破壊を防ぐため、シロッコのジ・Oとハマーンのキュベレイの両方を相手にしなければならなかった。
もう一度自分の元に戻ってこないかと説得するハマーン。
シャアのニュータイプとしての存在を否定するシロッコ。
百式が足と腕が破壊されるも孤軍奮闘で粘るシャア。
クワトロ「まだだ、まだ終わらんよ!」
対立するそれぞれの思想
コロニーレーザー(グリプス2)の居住ブロックに逃げたシャア。
それを追う、シロッコとハマーン。
舞台劇場内で二人に追い詰められたシャアは拳銃を捨てるしかなかった。
シャアは世界を欲しがっている、シロッコは言う。
ハマーンはザビ家再興に力を貸してほしいと説得。
シャア
「私はただ世界を誤った方向に持って行きたくないだけだ」
「私が手を下さなくてもニュータイプへの覚醒で人類は変わる、その時を待つ」
ザビ家の再興が必要でそれが世界の都合ではあり、同調しない者は排除すべきを主張するハマーン。
そこにカミーユが突如介入。
今までにないカミーユの底知れない力を感じた三人。
カミーユ
「本当に排除しなければならないのは地球の重力に魂を引かれた人間達だろ!!」
「けど、そのために大勢の人間が死ぬなんて間違ってる!!」
その後ファも加勢、拳銃でシロッコとハマーンを牽制。
ファ「カミーユ!早く外へ!!」
シャアとカミーユとファ。
そしてシャアを追いかけるハマーンはコロニーレーザーに危機感を抱く。
発射準備が完了したコロニーレーザー。
ティターンズ艦隊が射程圏内から外れる事を危惧したアーガマのクルーはブライトに発射を迫るが、コロニーレーザー内にカミーユ達がいる事を察知したブライトは発射を待機を指示。
コロニーレーザー内でシロッコとハマーンに決着を付けようとするカミーユ。
援護に向かうファ。
亡きブレックス准将に変わりエゥーゴの指導者になったシャアに対し、カミーユは「あなたはまだやる事がある」、シロッコとハマーンは自分が倒すと説得するもシャアはこう言い残した。
シャア
「君の様な若者が命を落として、それで世界が救われると思っているのか?」
「新しい世界を作るのは老人ではない!!」
コロニーレーザー発射、ティターンズ艦隊壊滅
ブライト「よし、コロニーレーザー発射だ!!」
発射されたコロニーレーザーはティターンズ艦隊を大部分を飲み込み壊滅させた。
これを見たシロッコはこのままではティターンズがエゥーゴに勝てない事を暗に悟る。
ティタンズの二の舞を恐れたハマーンはすぐさま旗艦に戻り、ミネバに主要艦隊を引き揚げさせる報告をする。
ミネバ「そんなに激しい戦いなのか・・・。」
それぞれの戦い、シャアは戦線離脱
(第50 宇宙を駆ける)
コロニーレーザー発射後、ジュピトリス付近でカミーユとシロッコは激しい戦いを繰り広げていた。
一方、シャアはハマーンと決着を付けようとしていた。
ビームライフルのエネルギーがなくなった百式。
廃艦内でシャアはキュベレイの後ろを取るもファネルで百式が大破。
ハマーン「これで終わりにするか続けるか、シャア!」
シャア「そんな決定権がお前にあるのか!?」
キュベレイの後ろで廃艦の損傷部分を見つけたシャアはそれめがけてバルカンを発射。
キュベレイのビームサーベルが百式のコクピットを襲うも廃艦は爆発、キュベレイだけが逃れた。
ハマーン「シャア・・・私と来てくれれば・・・。」
カミーユとともに物語の中心的存在であったシャアはここで戦線離脱した。
戦いの決着はカミーユに託される事になった。
人の意思を吸収しカミーユはシロッコを倒す
自らを命を犠牲にしてもシロッコを討つ決意をするカミーユ。
だがジ・Oのパワーに圧倒されてしまう。
エマ、レコア、ライラ、カツ、サラ、フォウ、ロザミア・・・戦火で散って行った者の霊がカミーユに語りかける。
人の意思を吸収しチカラにするZガンダム。
カミーユ「わかるまい、戦争を遊びにしているシロッコにはこの俺の体を通して出るチカラが!」
シロッコ「体を通して出るチカラ・・・そんなものがモビルスーツを倒せるものか!」
フォウ「カミーユはそのチカラを表現できるマシンに乗っている!」
ロザミア「Zガンダムにね!」
シロッコ「女の声!?」
カミーユ「まだ抵抗するのなら!!!!」
ウェイブライダーに変形したZガンダム。
決死の覚悟でジ・Oに突撃するカミーユ。
シロッコ「ジ・O動け!ジ・Oなぜ動かん!!」
ウェイブライダーがジ・Oのコクピットを貫き、シロッコを串刺しにした。
シロッコ「うわああああああああああ!!!!!!」
カミーユ「ここからいなくなれ!!!!!!」
シロッコの断末魔が響き渡る。
シロッコ「私だけが死ぬわけがない・・・貴様の心も一緒に連れて行く・・・カミーユ・ビダン・・・。」
不気味な一言を残しパプティマス・シロッコは息絶えた。
その瞬間、シロッコの体から青い光広がった。
ジ・Oと共にジュピトリスも爆発し撃沈。
カミーユ「シロッコ、やったのか!? 光が広がって行く・・・。」
この戦いで心身ともにボロボロになったカミーユ。
カミーユの強すぎるニュータイプ能力が仇となりシロッコのニュータイプ能力により作り出した怨念の光がカミーユの精神に干渉。
精神的に異常な状態になりおかしな言動をするカミーユに驚くファ。
ファ「艦長・・・ブライト艦長、カミーユ・ビダンが・・・聞こえますか、アーガマ!」
死の間際、シロッコはカミーユの精神を道連れにした。
大破したガンダムMK-2を見て語りかけるファ。
ティターンズは壊滅したものの互いが消耗したこの戦いを象徴する悲しいシーン。
ファ「そう・・・お前もアーガマに帰りたいのね・・・。」
これがこの物語の最後のセリフとなった。
死闘の果てこの戦争にピリオドを打ったカミーユ。
精神崩壊したカミーユを連れてアーガマに帰還するファ。
最後のシーン。
百式のコクピットが開いていてシャアは生存しているという描写がある。
以後シャアがエゥーゴに戻る事はなかった。
こうして多くの犠牲を出したグリプス戦役は幕を閉じた。