歴代ガンダムシリーズで活躍した機動兵器モビルアーマー、人型兵器モビルスーツより高機動、高出力の機体が多い事が特徴です。
劇中で主人公達を苦しめた印象の強いモビルアーマーを各作品のごとに独断と偏見で紹介します。
今回紹介するモビルアーマーのパイロットはどれもストーリー的に重要な役割を持つ人物が多いです。
ビグザム / 機動戦士ガンダム
登場作品 / 機動戦士ガンダム (UC0079)
ジオン軍のMAでドズル・ザビが操縦した。
対拡散ビーム砲をはじめとするビーム兵器を多数装備、第36話より登場しソロモン戦では連邦軍のボールや量産型モビルスーツであるジム、戦艦マゼランやサラミスを撃破した。
またIフィールドを装備しジムのビームスプレーガンを弾き返した。スレッガーとの交戦の際にGファイターを破壊、スレッガーはこの戦いで戦死している。アムロが乗るガンダムのビームサーベルにより破壊される。
連邦軍の前に現れた時はジムのビームスプレーガンが効かないに加え次々とモビルスーツ、戦艦などが破壊されて絶望的な状況の様に思えたが、 この頃のアムロのガンダムはチート級の強さだったので最後は簡単にやられた印象。
ifの世界としてビグザムが量産されていたらジオンが勝っていたと思うほどの強力なモビルアーマー。
エルメス / 機動戦士ガンダム
登場作品 / 機動戦士ガンダム (UC-0079)
第38話で初登場。ニュータイプ専用モビルアーマー。パイロットはララァ・スン。長距離攻撃ができるサイコミュ式のビーム兵器「ビット」を装備している。
劇中ではその攻撃レンジを活かして連邦軍のモビルスーツや戦艦を攻撃、撃破している。第41話でゲルググにとどめを刺そうとしたガンダムからかばったためビームサーベルでコクピットを貫かれ破壊されている。
機動戦士ガンダムで登場するモビルアーマーで一番印象が残っているのがこのエルメス。
ロングレンジ攻撃が可能なビットは実質ニュータイプでなければ回避できない設定で、どこからもなく攻撃してくる恐怖を連邦軍のモビルスーツ部隊、艦隊は味わったであろう。
なおニュータイプであるアムロはこのビットをビームライフルでピンポイントで破壊していた。終盤のアムロ vs シャア・アズナブル、ララァ・スンではララァがシャアをかばって撃墜されたが、歴代ガンダム作品の中でも主人公達を苦しめた屈指のモビルアーマーだと思う。
ビグザム戦はインパクトがあったが、ガンダムを手こずらせたという意味ではビグザムより活躍したと思う。
アプサラス / 機動戦士ガンダム第08MS小隊
登場作品 / 機動戦士ガンダム第08MS小隊 (UC-0079)
アプサラス1とアプサラス2と実験機が登場し、劇中の終盤に完成版として登場したのがアプサラス3。ジオン軍の技術少将ギニアス・サハリンによって開発が進められる。
アプサラスのテストパイロットはギニアスの妹であるアイナ・サハリン。
中央に大出力のメガ粒子砲を装備し、最大出力時には山を吹き飛ばす程の威力がある。
劇中ではアプサラスの実験機で度々主人公シロー・アマダ率いる08小隊の前に現れては強力なメガ粒子砲を撃っていた印象。終盤アプサラス3においてアイナとギニアスの2人体制で登場する。
ジム・スナイパーにより病院船のザンジバルが破壊されたアイナは激怒し、連邦指揮官のビッグ・トレーを狙い大口径のメガ粒子砲を発射。発射直前で恋仲であるシローが視界に入り平静を取り戻したアイナは狙いを外したためビッグ・トレーには直撃しなかったものの、ビームが山間部に命中、山の大部分を吹き飛ばした。
ジム・スナイパーにミノフスキー・クラフトを破壊を破壊され飛行不可能になるとシローとアイナの操縦するガンダムEz8にコクピットを潰されギニアスは戦死。
超強力な威力のメガ粒子砲が最大の武器であり、個人的にもこの威力に恐怖感と迫力を感じたとても印象深いMA。終盤の戦いの中でビームの威力を絞ったメガ粒子砲で陸戦型ガンダムを真っ二つにしたのが衝撃だった。
アプサラスのビームの直撃を受けるとガンダムも簡単に撃墜されるのかと視聴者に絶望感を与える描写でした。一撃の破壊力はあるもののアプサラス3はミノフスキー・クラフトが露出していて狙い撃ちされやすいという弱点と機動性があまりないので、個人的にはアプサラスやアプサラス2ぐらい出力と機動性が戦場ではちょうどいいんじゃないかと思っている。
ノイエ・ジール / 機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
登場作品 / 機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー(UC-0083)
ジオン軍の旗印の様な形をしたモビルアーマー。搭乗者はアナベル・ガトー。
まさにジオン残党の象徴としてふさわしいスペックとデザインを併せ持つ機体。非ニュータイプでも扱える有線式のクローアワームは離れた敵でも物理的なダメージを与える事が可能。その他、サブアームによるビームサーベルとメガ粒子砲を数基装備しIフィールドジェネレータを備える。
劇中ではコウ・ウラキの乗るGP-03デンドロビウムとノイエ・ジールが戦うシーンがある。有線クローアームでGP-03のIフィールドジェネレータを破壊したのが印象的。
実弾兵器を持つGP-03と違いビーム主体のノイエ・ジールが不利だったのだが、Iフィールドを使えなくなったコウは苦戦する事になる。
最後はソーラ・システムIIの照射でダメージを受けた機体で連邦軍の戦艦に突っ込み自爆したシーンが印象的。
サイコガンダムMK-2 / 機動戦士Zガンダム、機動戦士ガンダムZZ
登場作品 / 機動戦士Zガンダム、機動戦士ガンダムZZ (UC0088)
サイコガンダムのデータを元にムラサメ研究所が開発した巨大可変MA。変形機構備えており、人型のモビルスーツ形態へ変形可能。
MS変形時の全高は40.74mと巨大。
拡散ビーム砲、サイコミュ式のビームソードとレフレクター・ビットを装備し、ビームを弾くIフィールドも備えている。
機動戦士Zガンダムでは第48話でティターンズのロザミア・バダムが搭乗。
機動戦士Zガンダム劇中での活躍は強化人間として改造、洗脳されたロザミアはサイコガンダムMK-2に搭乗したのだが、精神不安定だったためでまともに機体をコントロールできずに暴走という印象。最後は暴走したロザミアがビーム兵器を乱射してアーガマが被弾した所をカミーユ・ビダンによってコクピットを狙撃されて撃破されている。
機動戦士ガンダムZZではプルのクローンである強化人間のプルツーが搭乗。
なおグリプス戦役後にネオジオンがサイコガンだダムMK-2を回収したもの。ダブリンにコロニーが落ちた後、モビルアーマー形態のサイコガンダムMK-2がアーガマを襲撃。急遽出撃したプルと交戦するがプルの自爆によって機体を大破させられる。その後ジュドー・アーシタのZZガンダムと交戦し、頭部以外は破壊されている。
個人的にはZZでアーガマを襲撃した時とプル、ジュドーと交戦した時の方が迫力があったのと強さも感じた。コロニー落とし直後で視界が悪い中、敵を感知したアーガマのクルーであったが、それがサイコガンダムMK-2だった分かった時の恐怖感と言ったら凄まじいもの。
あとはサイコミュであるレフレクタービットについてだけど、プルは自爆する直前までこのレフビットの攻撃を受け続けたのが印象的。ジュドーとの戦いではMS形態に変形しZZガンダムを両手で鷲掴みした時に見たMSのサイズ違いに恐怖を感じた。
コロニー落としという絶望的な状況下の中でさらに恐怖と絶望感を与える機体と戦いぶりだった。
αジール / 機動戦士ガンダム逆襲のシャア
登場作品 / 機動戦士ガンダム逆襲のシャア (UC-0093)
第二次ネオ・ジオン抗争時に登場した108.26m、サイコミュ式のニュータイプ専用モビルアーマー。
巨大なモビルアーマーだがこの大部分が推進剤を占めている。
武装は2連装バルカン、メガ粒子砲、有線のサイコミュ式ビーム砲、ファンネル、Iフィールド装備。パイロットはクェス・パラヤ。
シャアに誘われてネオ・ジオンのパイロットになったクェスがヤクト・ドーガに続いて搭乗した機体。劇中での活躍は連邦軍の量産型モビルスーツ「ジェガン」を多数撃墜している。アムロのνガンダムとの戦いではフィン・ファンネルで作り出したIフィードのバリアによりファンネルをはじき返されるという描写がある。
ちなみにメガ粒子砲このνガンダムのIフィールドを破っている。最後はチェーン・アギの乗るリ・ガズィがαジールを狙いグレネードを撃つが巻き添え懸念したクェスがハサウェイをかばう形で戦死。
強化人間ではなくニュータイプが乗っていたという所がエルメスの時と共通。ロンド・ベル隊の汎用モビルスーツの前では無双状態だったが、アムロ・レイとの戦いではさすがに苦戦。リ・ガズィのグレネードが直撃してあっけなく撃墜されたというのが印象的だった。
ラフレシア / 機動戦士ガンダムF91
登場作品 / 機動戦士ガンダムF91 (UC-0123)
ラフレシアという名の通り花の形をしたモビルアーマー。ネオサイコミュシステムを搭載しており思考による操縦が可能となっている。
花びらの形をした5基のバインダー部分に武装、Iフィールドも装備されている。花の形をした中央部分がコクピットになっていて透明な素材で覆われている。
映画機動戦士ガンダムF91の最終決戦でガンダムと交戦。搭乗者はクロスボーン・バンガードの総司令官であるカロッゾ・ロナ(鉄仮面)。
劇中ではラフレシアの触手でセシリーが操縦するビギナ・ギナを縛り機体をバラバラに破壊している。
シーブック・アノー搭乗のガンダムF91戦ではビームで全方向から攻撃、ニュータイプでなければ絶対にかわせないだろうと思わせる様な凄まじいビーム攻撃だった。
だがF91の「質量を持った残像」に鉄仮面が惑わされて、その隙にコクピットを狙い撃ちされて撃墜されてしまう。
個人的には凄まじい攻撃をしたラフレシアだったが、その攻撃をシーブックの神がかった回避した事の方が印象に残っている。
アムロのビットかわしもニュータイプらしい超人的な描写だったがラフレシア戦も強烈な印象があった。