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【新旧比較】ダイの大冒険 11話「魔剣戦士ヒュンケル」/ 感想・レビュー

〜 前回までの流れ 〜
・ダイは伝説の勇者アバンに弟子入りし修行を受けた。だがアバンは蘇った魔軍司令ハドラーに倒されてしまった。
・ロモス王国に渡ったダイとポップはもう一人のアバンの使徒マァムに出会った。
・3人はアバンの意思を継ぐ仲間として力を合わせ百獣魔団長クロコダインを倒す。
・そして彼らの前に一人の男が立ち塞がった。その男もまたアバンの使徒であった。
彼の名前はヒュンケル、正義の使徒ではなく魔王軍の不死騎団の軍団長であったのだ。

「新作 ドラゴンクエストダイの大冒険(2020)について」

1991年に放送された「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」を2020年10月にリメイク版として再構築し放送されたアニメ。
このブログでは旧作や原作との比較や個人的に感じた事、言いたい事をレビューしていきます。

【新旧比較】ダイの大冒険 10話「いざパプニカ王国へ」/ 感想・レビューダイは伝説の勇者アバンに弟子入りし修行を受ける。だがアバンは蘇った魔軍司令ハドラーに倒されてしまった。 ロモス王国に渡ったダイとポップはもう一人のアバンの使徒マァムに出会う。 3人はアバンの意思を継ぐ仲間として力を合わせ百獣魔団長クロコダインを倒した。 しかし、彼らの前には新たな敵が立ちふさがる。...

― 第11話 「魔剣戦士ヒュンケル」 新旧比較と感想 ―

究極の鎧の前に呪文が通じない

ダイはアバンストラッシュを撃つがヒュンケルには全く通用しない。
アバンストラッシュを受けたヒュンケルはダイ空烈斬を極めていない事を見抜く。

アバンの修行を3日しか受けていないダイの必殺技はまだ未完成であり真の威力を発揮出来ていなかった。

大地を切り、海を切り、空を切る、全てを斬るのがアバンストラッシュ。

同様に空烈斬を極めていないヒュンケルがダイにアバンストラッシュを撃つ。
ロモスで新装したばかりの盾は砕け散り、ダイは吹き飛ばされた。


アムド(鎧化)!!

魔剣がヒュンケルの身を包みこむ。

ポップ、マァム「メラミ!!!」

ポップとマァムはメラミを撃つが全く通じない。
さらにポップは覚えたてのギラで攻撃するもはじき返された。

この鎧の魔剣は呪文が使えないヒュンケルのために大魔王バーンが与えたもの。

しかし旧作の全身が流れる様に変身するシーンはなんとなくバブルの頃らしい描写である。

ヒュンケルの過去、バルトスとアバン

マァムはヒュンケルと戦おうとするが女と戦う主義ではないという。
ヒュンケルはアバンの印を投げ捨てて。

マァム「なぜそれほどまでに先生を憎むの!?」

ヒュンケル「それはアバンが俺の父の仇だからだ!!」


かつて旧魔王軍の拠点だったホルキア大陸。
魔王軍により街が破壊されていたところを地獄の騎士バルトスが一人の赤ん坊を拾う。
その赤ん坊がヒュンケルだった。

バルトスは親を失ったヒュンケルを見て放って置けなくなったのだ。
以来ヒュンケルはバルトスを親として慕い育っていった。


ある時、魔王軍の拠点に勇者がやってきた。
地獄の門番であるバルトスはヒュンケルに別れを告げハドラーの護衛に向かった。

やがて魔王の断末魔が聞こえ辺りが静かになった頃、ヒュンケルは部屋を飛びし父バルトスを探した。

しかしそこには朽ち果てたバルトスの姿があった。

1991年

旧作のバルトス。
地獄の騎士なので当時のドラクエ的にはこの色の方が忠実に再現されている。
新作では白く変わっている。

この様に新作ではレオナの髪色やブラスじいちゃんやバルトスの全身の色、クロコダインの血の色など随所に変更がされている。

「ヒュンケル、思い出をありがとう」バルトスは最期にそう言い残し崩れ去った。

その時、泣き崩れるヒュンケルを見つけたのがアバンだった。
アバンを見たヒュンケルは「この男が父の仇だ」と思った。

その後アバンに弟子入りし父を殺した復讐の機会を伺っていた。

しかしこの感情は後に良い意味で覆されることになる。
そしてヒュンケルの運命をも変えてしまう。

必殺ブラッディースクライド

複雑な心境でヒュンケルの話を聞いていたダイ達3人。
ダイは自身と同じくモンスターに育てられたヒュンケルに同じ少し同情しているような感じでもあった。

アバン先生は正義のために戦ったと主張するマァム。
父の命を奪ったのであれば正義そのものが敵だと言うヒュンケル。

感情が高ぶったヒュンケルがダイ達に必殺の一撃を繰り出した。


「ブラッディースクライド!!!!」

直撃は免れたもののダメージを受けたダイとポップ。

卒業の日、アバンに復讐を決行するも失敗


ここから再びヒュンケルの過去の話になる。
アバンの修行を受けたヒュンケルだったがついに卒業の日がやってきた。

しかしヒュンケルの剣から殺気が感じられるとアバンは指摘。

ヒュンケル「俺の剣に殺気が感じられたとすればそれは父の仇であるあんたへの恨みだ!!」

そう言い放ちアバンに斬りかかるも咄嗟の反応でアバンはヒュンケルを跳ね除けた。

至近距離からのブラッディースクライドをかわしたアバンはさすが。
しかし元勇者のアバンに弟子入りしてまで復讐したいなんて凄い執念。


川に落ち流されるヒュンケル、それを見たアバンも川に飛び込み弟子を探しだしたが見つからず。

なんとヒュンケルは大魔王の参謀、ミストバーンの手によって拾われていたのだ。

このミストバーンとの関わりの詳細は物語終盤に明らかになる。

暗黒闘気と闘魔傀儡掌

マァムは魔弾銃からマヌーサーをお見舞いするもヒュンケルには通用しない。
倒れたマァムは意識を失った。

なんとかヒュンケルの弱点を探し出そうとするダイはヘルメットのわずかな隙間に呪文があたればダメージを与えられるということに気付く。

ダイ「メラ!!!!」

しかし間一髪のところで回避されてしまった。

ここでポップは思い出す。
ダイの額に竜の紋章が光っている時に凄まじい戦闘力になることを。
そしてダイが怒っている時に真の力が発揮することを。

ポップ「ダイ!!怒れ!!怒って戦うんだ!!」

しかし過去の経緯を聞き、自身と境遇が似ているヒュンケルに対してダイは本気で怒ることができなかったのだ。

紋章の存在を知らないヒュンケルには会話の内容が何の事かさっぱりだったが
そして新たな秘技をダイに使う。

2020年

1991年

ヒュンケル「闘魔傀儡掌!!!!」

暗黒闘気によって身動きができなくなり攻撃も防御もできなくなったダイ。
ダイにトドメを刺すべくあの必殺技を使った。

ヒュンケル「ブラッディースクライド!!!!」

この頃のヒュンケルはまだ暗黒闘気を使えた時なので闘魔傀儡掌が使えた。(意味深)
闘魔傀儡掌のエフェクトが新作では紫色になってより邪気らしさを演出している。
戦士なので魔法が使えないヒュンケルだけど実質相手の動きを封じる魔法を使っている様なもの。

元魔王軍の軍団長がダイ達の味方に


ダイにトドメ刺そうと必殺剣を放ったヒュンケルだったが目の前には、ダイとの戦いで死んだはずのクロコダインの姿が。

これにはポップもヒュンケルも驚きを隠せなかった。
今のダイ達ではヒュンケルに勝てない。

そう言ったクロコダインは相棒のガルーダを呼びダイとポップを逃した。

ヒュンケルと刺し違えるつもりのクロコダインであったが前の戦いで体が完治していないクロコダインにその力は残っていなかった。

なぜ人間の味方をするのか?クロコダインに疑問をぶつけるヒュンケル。

クロコダイン
「人間は強い、共感し助け合いができる生き物だ、ただ強いだけの魔物とは違う」
「人間であるヒュンケルにそれがわからないはずがない」

人間の良さを見て見ぬ振りをしているのではないか?というクロコダインの指摘に図星を突かれたのか動揺を見せるヒュンケル。

その直後、ヒュンケルの剣がクロコダインの体を貫いた。

獣王は涙を流し、「今度生まれ変わるなら人間に生まれたい」と言い残し生き絶えた。

生まれ変わったら人間になりたい・・・そういえばドラクエ4のホイミンも同じ事を言っていたな。ホイミンは実際に人間になってしまったが。

もしクロコダインが万全の状態であればヒュンケルといい勝負ができたのだろうか?
ちなみにクロコダインの存在が後のヒュンケルの行動にも影響を与える事になるとは。


一方ガルーダによって安全な場所に連れてこられたダイとポップ。
意識を取り戻したダイ。

そこに一人の剣士がダイ達の目の前に現れた。

剣士「君はひょっとしてダイ君ではないのかね?」

ダイの名前を知っている老剣士。
この人物との出会いが今後のダイ達やレオナとの運命に大きく関わってくるようになるとは。

1991年

ちなみに旧作では気がついたダイがガルーダを見て驚く。
そしてガルーダもにっこり笑うシーンがある。

老剣士があらわれた時はガルーダも一緒に驚いている。
この頃のアニメってこういう表情豊かな細かい演出が多いので見ている方も感情移入しやすい。

第11話のCMアイキャッチ


【新旧比較】ダイの大冒険 12話「ふたりのライデイン」/ 感想・レビューロモス王国に渡ったダイとポップはもう一人のアバンの使徒マァムに出会った。 3人はアバンの意思を継ぐ仲間として力を合わせ百獣魔団長クロコダインを倒す。 そして彼らの前にアバンの使徒を名乗る男が現れた。名前はヒュンケル。しかし正義の使徒ではなく魔王軍の不死騎団長だったのだ。 ダイの全ての攻撃を跳ね返しトドメを刺そうとヒュンケルはブラッディスクライドを放つ。その時ダイを助けようと獣王クロコダインが自らの体を張って現れた。...