〜 前回までの流れ 〜
・ロモス王国に渡ったダイとポップはもう一人のアバンの使徒マァムに出会った。
・3人はアバンの意思を継ぐ仲間として力を合わせ百獣魔団長クロコダインを倒す。
・彼らの前にアバンの使徒を名乗る男が現れた。名前はヒュンケル。しかし正義の使徒ではなく魔王軍の不死騎団長だったのだ。
・不死騎団長ヒュンケルに捕らえられているマァムを助けようと地底魔城に忍び込んだダイとポップは闘技場へとおびき出されてしまう。
・しかしダイとポップは特訓を重ねた電撃呪文をヒュンケルにぶつける事に成功する。
「新作 ドラゴンクエストダイの大冒険(2020)について」
1991年に放送された「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」を2020年10月にリメイク版として再構築し放送されたアニメ。
このブログでは旧作や原作との比較や個人的に感じた事、言いたい事をレビューしていきます。
― 第13話 「決着の瞬間」 新旧比較と感想 ―
剣でも魔法でも勝てないダイ
ヒュンケルの罠にハマり闘技場に誘導されてしまったダイとポップだったが、二人は協力して電撃呪文「ライデイン」をヒュンケルに直撃させる事に成功する。
座り込んだまま動きを見せないヒュンケル、それを見たポップは「勝った」と高らかに叫んだのだったが・・・。
次の瞬間ポップの顔面にヒュンケルの拳がクリーンヒット!!吹き飛ばされたポップ。
ライデインが効かない? いやそんな事はなかった、ライデインは魔剣の鎧を伝ってヒュンケルの体に確かにダメージを与えた。
しかしヒュンケルがそのダメージに耐えたのだ。
ダイは再度ライデインを使おうとするも「闘魔傀儡掌」で動きを封じられてしまう!
身動きできなくなったダイにヒュンケルがあの必殺技を使った。
ヒュンケル「ブラッディースクライド!!!!」
一撃必殺の技は心臓付近に命中しダイは倒れた。
しかしダイは間一髪の所で体を逸らし直撃を免れていたのだ。
地底魔城が脱出したマァムはその光景に目を疑う。
なぜ同じアバンの使徒である後輩を殺そうとするのか?と。
ヒュンケル「こいつは父の仇であるアバンの弟子だ」
これに対しマァムが放った一言。
マァム「あなたのお父さんを殺したのはアバン先生じゃない!!」
父の死の真相を知るヒュンケル
隠し部屋で見つけたという「魂の貝殻」をヒュンケルに見せるマァム。
地獄の騎士バルトスの遺言が込められている、マァムはそう言いヒュンケルに貝殻を渡す。
ヒュンケル「父さんの遺言だと?馬鹿な、そんなものが残っているはずが!」
貝殻を耳に当て父であるバルトスの声を聞いた。
アバンが地底魔城に攻めて着た時、地獄門を守っていたバルトスは勇者アバンと戦う。
追い詰められたバルトスだったが、アバンは戦うのを止めた。
バルトスが首にかけているのは子供が作ったもの。
それを見たアバンは言った「あなたにも家族がいると思うと斬れなくなった」。
力でも心でも負けたとバルトスもまた戦意を失った。
そしてアバンにお願いする。
人間の子供を拾い育てている事、魔王ハドラーが死ねば自身の命も途絶える事、人間としてつ強く正しい戦士に育てて欲しいと。
快く承諾したアバンはその後、魔王ハドラーを討ち地底魔城に断末魔が響き渡った。
しかしバルトスはまだ生きていた。
直後にバルトスの前に現れたハドラー・・・。
魔王ハドラーは死の瞬間、大魔王バーンの大魔力で救われたという。
そしてアバンに地獄門を通してしまったバルトスをその場でハドラーに殺されたと。
父の仇はアバンではなくハドラーだった。
これを聞いたヒュンケルは驚がくの表情を見せた。
今までアバンを父の仇と思い込んでいた・・・それは復讐に燃えた男にとって信じがたく耐えがたい内容だったのだ。
「嘘だ・・・嘘だー!!!!!!」と叫び魂の貝殻を地面に叩きつけたヒュンケル。
その時、必殺剣をくらって倒れていたはずのダイが突如立ち上がった!!
新必殺魔法剣とライデインストラッシュ!!
立ち上がったダイだったがなんだかいつもと様子が違う。
ポップの声がダイに聞こえないのか闘争本能だけでヒュンケルに立ち向かって言った。
ヒュンケルもまた父がアバンの仇ではない事を受け入れようとせず、マァムの制止を振り切ってダイと戦おうとしていた。
ダイがヒュンケルの鎧を傷つけ剣にはメラの炎がまとっていた。
新しい技「魔法剣」をダイは戦いの中で編み出したのだ。
魔法剣の前にヒュンケルは手も足も出ない。
人間業ではないダイの攻撃がヒュンケルの鎧を破壊していった。
ヒュンケルは「闘魔傀儡掌」で再びダイの動きを封じこめた。
ポップ「ダイ!!稲妻だ!稲妻を呼べ!!」
ポップのラナリオンで呼んだ雨雲がまだ上空に残っていた。
ヒュンケル「無駄だ!!ブラッディースクライド!!!!!」
闘魔傀儡掌を自力で突破し寸前でブラッディースクライドを回避したダイ。
2020年
1991年
ダイ「ライデインストラッシュ!!!!」
剣にまとっていた炎が稲妻がに変わりアバンストラッシュとライデインのミックス技がヒュンケルに命中。
ライデインの時はダメージに耐えたヒュンケルも流石に今回はただでは済まなかった。
ヒュンケルが倒れた後も戦い続けようとするダイ、死を覚悟したヒュンケル。
しかしそこにマァムが割って入り涙を見せる。
マァム「アバンの使徒同士で傷付け合うのはやめて・・・」
ヒュンケルは戦意を失い、ダイは意識を取り戻した。
ライデインストラッシュを使う際、新作では炎から稲妻になる描写だったが、旧作では炎は消えたあとの剣にライデインの稲妻で魔法剣になるという感じだった。
新たな敵、氷炎将軍フレイザード
ヒュンケルとの戦いに決着が付いて一段楽かと思いきや魔王軍の新たな敵が現れた。
「ざまあねえなヒュンケル」
ヒュンケル「なぜ貴様がここに!!」
フレイザード「決まってんじゃねえか、てめえの息の根を止めてやろうと」
弱っているヒュンケルにトドメを刺そうとする魔物。
氷炎将軍フレイザード・・・人間が魔王軍の軍団長になり大魔王バーンから気に入られていたヒュンケルの事を密かに嫌っていたのだ。
炎を闘技場の地面に打ち込むフレイザード。
フレイザード「ちょいとこの地火山にカツを入れてやったのさ」
直後に地鳴りが起こり地下からマグマが溢れ出してきた。
マグマの海に飲み込まれそうになるダイ達4人。
もうこれまでかと思った束の間の出来事だった。
ヒュンケルがダイ達が乗っている岩を持ち上げていたのだ。
ヒュンケル「こんな所でお前達を死なせる訳にはいかん!!」
「今ならわかるお前の気持ちが・・・」ここで初めてダイ達を助けようとしたクロコダインの行動を理解したヒュンケル。
ヒュンケルは最後の力を振り絞ってダイ達を闘技場の外へ投げ出した。泣き叫ぶマァム。
ヒュンケル
「ありがとう・・・最後の最後で目が覚めたよ・・・」
「できればお前達の力になってあげたかったが、俺はここまでのようだ」
魔剣戦士ヒュンケルはアバンの使徒として人間としての心を取り戻しマグマの海に消えていった。
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