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死者多数。イデオン・ダンバインの悲惨な結末 / ロボットアニメレビュー

ロボットアニメだからといって必ず良い結末を迎えるとは限らない。
主人公だからって死なない保証はない。
黒歴史なのか? 戦争の悲惨さ、リアルさを描いたシリアスなロボットアニメ。

アニメのラストといえばほんとどがハッピーエンドで迎える事が多いですよね。
この記事ではそのような既成概念に囚われないトラウマレベルの悲惨な最終回を迎えたロボットアニメを紹介します。

伝説巨神イデオン (1980年~1981年放送 全39話)

〜 伝説巨神イデオンとは 〜

富野喜幸を代表する作品の一つ。
イデを巡った地球人と異星人バッフ・クランとの戦争。
主人公コスモは異星人との意思疎通の行き違いが引き金になり不運にも戦乱に見舞われる。

遺跡で発掘された巨大ロボ ”イデオン” の兵器であるイデオンソード、イデオンガンはロボットアニメ史上最強の兵器であり、目の前にある複数の敵艦隊や惑星を消滅させるほどの破壊力を持つ。

最終的にはイデの発動により両軍とも消滅する。

伝説巨神イデオンは後年にゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」にも参戦している。

伝説巨神イデオンのあらすじ

イデオンのあらすじ

各キャラの死亡シーンがトラウマになるレベル

ギジェの死亡シーン
物語の最終局面、ステッキン・スターでコドモン隊と交戦、苦戦するカーシャをかばう際にイデオンのBメカは敵の集中攻撃を受ける。
貫通したビームがギジェの体に命中。そのまま生き絶える。

ギジェの死で泣くシェリル
ギジェの死を知ったシェリルは泣き崩れた。
「なんであたしの人がみんな死んじゃうの・・・ギジェ!!!!!」
これ以降シェリルの人格が壊れてしまう。

目が開いたまま死ぬギジェ
目を開いたまま生き絶えたギジェ。
こういう生々しい死に方がこのアニメには多い。

シェリル死亡シーン
(劇場版イデオン 発動編より)

イデオンガンと惑星が衝突。
愛人の死以降に狂い始めたシェリルだったが、イデに救いを求めていたシェリルはパイパー・ルウと船外に投げ出されてしまう。
この際シェリルだけヘルメットのバイザーが割れて死んでしまう。

イデの発動とカララの死

カララ死亡シーン
イデの導きにより使者として敵であるバックフランの船に瞬間移動してしまったカララとジョリバ。

そこでカララは父であるドバ総司令と会談をするが決裂。ドバは部下に実の娘を亡き者にするよう命令する。

カララとジョリバはイデの力でソロシップまで帰還する事に成功するが、その後姉のハルルに射殺されてしまう。

容赦のない死、皆殺しの富野炸裂

イデオンの子供死亡シーン
イデオンの仲間死亡シーン
子供の死亡シーンも。
老若男女問わず、戦争のリアルさ、悲惨さを描かれています。

コスモとカーシャ
(劇場版イデオン 発動編より)

作中度々衝突してきたコスモとカーシャだが最終決戦を前にお互い心を交わす。
コスモ「死ぬなよカーシャ。この戦いが終わったら・・・」
カーシャ「少しは仲良くしようよね。怪我をしないでね。」
決戦を前にして壮大な死亡フラグを立ててしまう。

カーシャ死亡シーン
爆風の敵メカの残骸が当たって吹き飛ばされカーシャは即死。

コスモ死亡シーン1
コスモの最期
コスモはカーシャの死を知り涙ながらに戦う。
バックフランは最終兵器ガンド・ロワを放つが、同時に発射したイデオンソードとの爆発によって死亡。

周辺の惑星と共に消滅してしまう。

最後は無情にも主要キャラ関係なくこの戦争に関わった全ての存在を消し去ってしまったのだ。

聖戦士ダンバイン (1983年 ~ 1984年 全49話)

異世界ファンタジーとロボットアニメを融合させた作品。

物語初期は異世界に召喚された地上人ショウ・ザマがドレイク達の野望に対抗するなどバイストンウェルで戦乱が繰り広げられるのだが、やがてその戦火は地上にまで拡大、全世界を巻き込む全面戦争になる。

太平洋上での最終決戦で主人公含め、この戦いに関わったほぼ全ての主要人物が死亡。

異世界と現実世界を巻き込んだ史上最大のロボットアニメである。

後年はスーパーロボット大戦など多数のゲームにも登場している。

聖戦士ダンバインのあらすじ

ビヨン・ザ・トッド_ショウとマーベル

増幅するーラ力に溺れた聖戦士達

(第45話 ビヨン・ザ・トッド)


エレ「悪意の力が迫っています。このゴラオンをも巻き込む力です。」
ショウとミュージィの戦闘に割って入るトッド・ギネス(ライネック)。

トッド死亡シーン
ショウ打倒に執念を燃やすトッドはついに膨れ上がったオーラ力でハイパーライネックとして巨大化。

ショウもつられて増幅したオーラ力でハイパー化しそうになるが寸前でとどまる。
パワーアップしたオーラ力でショウのビルバインは巨大化したライネックの装甲を貫いた。

トッド「いい夢を見させてもらったぜ・・・。」
ショウ「これが・・・いい夢でたまるかよ!!!」

オーラ力を制御したものとできなかった者の明暗が分かれた。
ジェリル・クチビ(レプラカーン)がハイパー化した時のようにトッドもオーラ力に溺れて自滅してしまった。

ショウと同時期にバイストン・ウェルに召喚された地上人がこの世を去った。

ゴラオンがハイパーガラバに特攻、エレ女王力尽きる

(第48話 クロス・ファイト)

地上での最終決戦。
ショウに対して激しい憎悪によりオーラ力が増幅、ハイパー化したバーン・バニングスこと黒騎士(ガラバ)がグラン・ガランを攻撃、ショウ(ビルバイン)とマーベル(ダンバイン)が援護に回るも、ハイパー化により巨大化したガラバとオーラ力の前では太刀打ちできなかった。

黒騎士「ははは、小賢しい真似を!ショウ・ザマ、マーベル、シーラと共々堕ちろ!!」

その直後、エレの霊力が黒騎士のオーラ力と干渉。
エレ・ハンムが率いるゴラオンが真上からガラバ目掛けて猛スピードで特攻を仕掛けた。
霊力とオーラ力が激しくぶつかり合う。

エレと黒騎士
エレ「その男、この世界から去れ!!」
黒騎士「オーラ力の拡散はエレの仕業か!!」

エレ「下がれ、お前の拡散するオーラ力は私が全て引き受ける、下がれ!消滅せよ!」
黒騎士「なんだと、なんと言った!?」

エレ「失せろと申しておる!悪しきオーラ力の持ち主・・・!」
黒騎士「こんな一人のオーラ力ごときにオレは屈する訳にはいかん!」

エレ死亡シーン
エレとエイブ
この直後、黒騎士の強大なオーラ力がエレに流れ込んだ。
黒騎士のハイパー化がおさまったが、エレは力尽きた。

エレが死の直前に残した言葉

エレ「エイブ・・・。リムルに親殺しをさせてはなりません・・・。」

これを知ったショウ達は戦火の中リムルの居場所を探す。

リムルの死とゴラオン撃沈

(第48話 クロス・ファイト)

リムル死亡シーン
実母のルーザ・ルフトの姦計をしったリムル・ルフトは母の誅殺を試みる。
だが寸前で近距離から眉間を撃ち抜かれ命を落とす。
ニーはリムルの居場所を突き止めたが時すでに遅し。
恋人のリムルの亡骸を目の前に涙したニー・ギブンはオーラバルカンでルーザを葬った。

シーラ「リムルが死に、ルーザが死んだ。この空域に止めようもなく憎しみが渦巻いています。」

ゴラオンで特攻するエイブ
ゴラオンとゲアガリング
グラン・ガランと討ち死にを覚悟したシーラ女王。
しかし、エイブ艦長はそれを制止、シーラの目の前で亡きエレと共にゴラオンでゲアガリングに特攻し、両艦とも太平洋上で撃沈。
この時にゲアガリングにいたビショット・ハッタも死亡している。

戦火の拡大と泥沼になる戦局。命を落とす者達。

(第49話 チャム・ファウ / 最終話)

キーン死亡シーン
ドレイク暗殺を企むミュージィだがその企みは失敗に終わってしまう。
ニーとキーンはウィル・ウィプスを攻撃するがミュージィがブブリィで出撃した際、運悪くキーンのボチューンの背後に接触、至近距離で撃ち抜かれて命を落とす。

チャムのオーラ力を借りたショウはハイパー化せずにパーワーアップ。
ショウとマーベルはショット率いるスプリガンを落とすべく攻撃を仕掛ける。
それに気づいた黒騎士とミュージィ。

ミュージィはマーベル攻撃から盾になりブブリィ撃墜。
スプリガンもビルバインとダンバインの同時攻撃で撃沈。ショットとミュージィは死亡。

だがこの時にミュージィのブブリィから攻撃を受けた際にダンバインの装甲を貫かれてしまいマーベルは重症を負う。

ショウ「マーベル俺たちハイパー化しなかったな。マーベルどうした?」
チャム「マーベルどうしたの・・・。」
マーベル「ううん。なんでもないの大丈夫よ・・・ショウはウィル・ウィプスへ・・・!」
ショウ「了解!しかしマーベル!」
マーベル「あなたは聖戦士でしょ。まずはドレイクを堕としなさい!!」
ショウ「了解!すぐに救援を回す!」

ウィル・ウィプスへ向かったビルバイン。

マーベルの最期
マーベル「まったく・・・人が慰めて欲しい時に知らん顔して・・・」
血まみれの傷口をおさえるマーベル。

ダンバイン撃墜シーン
その瞬間ダンバインは爆発。地上人のマーベルは絶命する。

大破したグラン・ガランでシーラは特攻仕掛ける。
シーラ「かわせ。ウィル・ウィプスへ突撃、グラン自爆により全てを殲滅する!」

これにチャムが反応。
戦火の中チャムはショウの元を離れてグランガランへ向かう。

ニー死亡シーン
ドレイクはウィル・ウィプスからブル・ベガーで脱出を試みるもニーのボチューンに撃たれ死亡。

その直後、ニーはドレイク配下のオーラバトラーによって撃墜され絶命する。

ニーがドレイクを討った事を確認したシーラはこれ以上の戦火の拡大と犠牲を防ぐまいとバイストンウェルへ帰還を試みる。

シーラ「ニー、よくやってくれました。人々よバイストンウェルへ帰還します!」

グランガランがウィル・ウィプスに特攻。
この衝撃でチャムは地上に落下。

バイストンウェルへ召喚、戦争終結。

(第49話 = 最終話 / チャム・ファウ)

シーラの召喚
シーラ「後は己の憎しみの心を地上に残さぬよう・・・ショウ!!」

ショウ「貴様はその怨念で何を手に入れた!!!」
バーン「力と狡猾だな!!」

ショウ、仮面を脱いだバーン(黒騎士)が決闘。

バーン「さすれば、勝つ!!」

ビルバインとガラバ、両オーラバトラーが共に大破。

バーン「ショウ!!!」
ショウ「俺は人を◯さない!!その怨念を◯ す!!」

ショウとバーンの最期

ショウはガラバに乗り込みお互いの体を剣が貫いた。

ショウ「シーラ・ラパーナ・・・召喚を!!!!」

バイストンウェルへ召喚
全てのオーラ力を解放したシーラ。その直後、光が地上を包み込みんだ。
大破したグラン・ガランとウィル・ウィプスはバイストンウェルへ召喚、ビルバイン、ガラバを含む全てのオーラバトラー、オーラ・バトル・シップが粉々になり消滅した。
地上にただひとり残されたチャムはこれまでの出来事を語りどこかへ消えていった。

死亡シーン多数。Zガンダムの悲惨な結末を追ってみる (ガンダムレビュー)ガンダムといえばやはりリアルな戦争を描いたものが多いです。 ハッピーエンドだけがアニメの終わり方ではない、戦争の悲惨な現実を描いたシリアスな作品が多いのもガンダムシリーズの特徴です。 今回紹介する「機動戦士Zガンダム」はガンダムシリーズの中でもトラウマレベルの悲惨な最終回を迎えた作品なのです。...