歴代マクロスシリーズで登場したマクロス級の戦艦・要塞艦を紹介したいと思います。
マクロスで登場するメカといえばバルキリーは有名ですが、異星人と戦う戦艦・要塞艦「マクロス級」の存在も欠かせません。
マクロスシリーズの「マクロス級」は異星人と戦う巨大な戦艦というだけではなく、艦内に作られた居住地に民間人を収容して宇宙空間を移動する宇宙船という側面もあり、各作品において重要な役割を担っています。
今回は歴代作品で登場・活躍した「マクロス級」の特徴などをまとめてみました。
歴代作品で登場するマクロスまとめ
「超時空要塞マクロス」から「マクロスΔ」までで登場した「マクロス」の名を冠する戦艦・要塞艦の特徴などをまとめてみました。
SDF-1 マクロス
登場作品:マクロスゼロ、超時空要塞マクロス、超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN、マクロスプラス
「特徴」
全長1200メートルの大きさを持つ巨大な要塞艦で、ゼントラーディ軍が保有する大型戦艦と比較すると中規模の大きさとなっている。
接合艦として「プロメテウス」「ダイダロス」をドッキングする事が可能で、劇場版では前者に代わり「アームド級宇宙空母」が接合されている。
内部はモジュール構造になっており、安全性の高い中央ブロックには熱核融合炉や各種システムなどが集約。
未知の技術「フォールドシステム」は時空空間を移転する事が可能だが、全てが解明されている訳ではなく初作動時には設定した月の裏側ではなく冥王星付近に移動してしまうという誤作動が発生した。
艦内には市街地があり全長は400メートルほどだが、何層もプレートが重なって構成されている。市街地には公共施設、商業地、娯楽施設などが存在し不自由なく生活する事が出来るが、マクロスが変形する際には各ブロックが干渉した事で街は局所的に破壊され多数の死者を出す事もあった。劇中では約6万人の民間人が収容されている。
「兵装」
艦載機としてバルキリーや陸戦兵器を多数搭載。
攻撃兵装に関しては大出力ビームの「主砲」や副砲のレールガン、実弾兵器を搭載する。特に主砲はゼントラーディの巨大戦艦を一撃で破壊する威力を持っている。
防御兵装は10メートル程の局所バリアである「ピンポイントバリア」を実装。使用時には主砲が撃てなくなるという不具合が発生した事から、バリアを一点に集中させて打突し、デストロイド部隊による一斉攻撃を繰り出す「ダイダロスアタック(アームドアタック)」が考案されている。また後に開発された「全方位バリア」は鑑全体を覆い敵の攻撃を全て無力化出来るものの、動作が安定せず地球に降り立った際に暴走し大爆発を引き起こし味方の戦闘機を含む多数の犠牲者を出した。
「トランスフォーメーション」
鑑の各ブロックを組み替える事で変形する「強行型」と呼ばれる人形の形態。マクロスに備わっていた機能ではなく、モジュール構造に改変した事で可能となったシステムである。
フォールドシステムでエネルギーラインが消失した事により主砲が使用不能になったため、艦内のブロックを組み換える事で主砲までのエネルギーラインを直結させるために行われる。
変形に3分の時間を要するためバルキリーによる対空防御が必須となっている。
非戦闘時のSDF-1マクロス
地球に来た異星人集団にマクロスキャノンを発射
SDF-1 マクロス強攻型
全長 | 1210m( 要塞艦) / 312m (強攻型) |
全幅 | 465m(要塞艦) / 496m (強攻型) |
全高 | 335m( 要塞艦) / 1210m (強攻型) |
重量 | 約1800万t |
攻撃兵装 | 艦首砲、誘導集束ビーム砲、超高速電磁レールキャノン、大型自己誘導対艦ミサイルランチャー、副ロケット兵器、中型火砲 |
防御兵装 | ピンポイントバリア、全方位バリア |
必殺技 | ダイダロス・アタック マクロス・アタック アームド・アタック アステロイド・クラッカー |
艦長 | ブルーノ・J・グローバル |
オペレーター | 早瀬未沙 クローディア・ラサール ヴァネッサ・レイアード キム・キャビロフ シャミー・ミリオム |
時系列で見るSDF-1の経歴
マクロスゼロ
1999年7月17日に月軌道上に巨大な物体が出現、仮名として名付けられた「EVA」は地球へ進路を取り大気圏へ突入。
高熱と衝撃波で世界各国が膨大な被害を受ける中、小笠原諸島の南端に位置する南アタリア島に落下する。人類は未知の技術が搭載されたこの巨大な宇宙軍艦を「ASS-1」と改名。
その後、人類はいずれ戦火が及ぶ事を想定し地球国家「統合政府」を設立、「ASS-1」の修復・改修を進めた。「統合戦争」中は「ASS-1」に使用されている科学技術の奪取を目論む「反統合政府」に幾度となく標的とされる。
そして2009年に「統合宇宙軍所属艦SDF-1」として完成し「マクロス」と命名された。
超時空要塞マクロス
2009年2月の進宙式当日に月軌道上に異星人集団「ゼントラーディ軍」が出現した事によってマクロス艦内に残された「ブービートラップ」が発動し主砲を自動発射。
これにより否応なく人類とゼントラーディとの戦い「第一次星間大戦 」が開戦する事になった。この危機的状況から脱出するためにフォールドを試みたものの、意図せず冥王星軌道付近に到着。
一緒にフォールドした南アタリアの市民を艦内に収容、多数の民間人を抱えたまま地球を目指す事になった。数ヶ月後に地球に帰還したものの統合軍に歓迎されず、さらに全方位バリアの暴走で地球外退去命令を受ける。
その後出現したボドル基幹艦隊の前に圧倒的劣勢に追い込まれるも「一条輝」によって発案された「リン・ミンメイ作戦」により大戦を終結に導く。
マクロスプラス
マクロスシティに鎮座していたが、2040年のシャロンアップル事件で暴走したバーチャルアイドルのAIに乗っ取られた事で一時的に再浮上。
YF-19に搭乗した「イサム・ダイソン」の活躍によってマクロス頭部の「シャロン・アップル」の中枢を破壊したことで事態は終息に至った。
超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN
「第一次星間大戦」から80年後。「ブービートラップ」は解除される事なく、時折出現する「ゼントラーディ」「メルトランディ」の鑑に発砲を繰り返す。
マクロス・シティの郊外でモニュメントとして動態保存されていたが、地球に侵攻して来た「マルドゥーク艦隊」に対してで浮上、主砲による先制攻撃を仕掛けるも反撃を受けて全壊してしまう。
マクロスキャノン
出典元:twitter.com/moritakusan/
登場作品:超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN
地球統合軍の大型決戦兵器。マクロス級の中でも最大級のサイズである。
ゼントラーディの指揮官用戦艦「ノプティ・バガニス」級を4隻接続した居住区を持たない重砲艦である。
マクロスの両肩・両腕にそれぞれドッキングし、砲撃の際にはトランスフォーメーション(変形)で砲撃形態へ移行、5隻分のエネルギーを合わせて主砲を発射する。
戦艦を接合するため機動性・運動性は劣悪で防御能力も皆無であった。
マクロス7
出典元:macross.fandom.com
登場作品:マクロス7
2038年に出発し銀河系の中心部に向かう長距離移民船団「マクロス7船団」の新マクロス級の旗艦。
都市型移民居住艦「シティ7」とバトル級7番艦「バトル7」がドッキング、全長7770メートル、重量は7,770,000,000トンにも及ぶ。
船団長・護衛艦隊総司令・バトル7艦長は初代作品で活躍した「マクシミリアン・ジーナス(マックス)」、副長は「ミリア・ファリーナ・ジーナス」。
「シティ7」
全長6210メートルに及ぶ超巨大な居住艦。マクロス7の本体に相当しバトル7とはエネルギープラントを介してドッキングする。
居住区には約35万人の民間人が暮らしており、市街地には高層ビルや緑地、人工の湖、観光地などが存在する。
市民の交通手段としてリニアモーター交通システムが走っている。
一方で、無許可でドッキングポートを占拠した「アクショ」と呼ばれる治外法権区画が存在し家賃が安い事から主人公の「熱気バサラ」などもこの区域に住み付いていた。
「バトル7」
バトル級7番艦。全長1510メートル、重量は約7,770,000トン。
シティ7の先端にドッキングしており、マクロス7移民船団護衛艦隊の総旗艦・総司令部となっている。
「ダイヤモンドフォース」「エメラルドフォース」などの精鋭部隊を抱え、多数のバルキリーを艦載している。
緊急時にはトランスフォーメーションで空母型から人型(強攻型)に変形する事で全武装が使用可能になり、主砲「マクロスキャノン」などの超大型兵器も使える様になる。
バトル7(強攻型)
マクロス7(ドッキング後) | |
全長 | 7770m |
重量 | 7770000000t |
シティ7 | |
全長 | 6210m |
バトル7 | |
全長 | 1510m |
重量 | 7770000t |
マクロス・フロンティア
登場作品:マクロスF
従来の新マクロス級より大型化した要塞艦。「アイランド1」を中心に「環境艦」と呼ばれる接合艦とドッキングする。
巨大都市型移民居住艦である「アイランド1」はマクロス7のシティ7に相当し、学園や商業施設、マンション、公共施設などが充実しており約500万人の民間人が暮らしている。
環境艦には農業プラント艦「アイランド3」、砂漠やカジノが存在する「アイランド8」、海や刑務所が存在する「アイランド・アルカトラズ」が存在し、外観はどれも同じだが、内部はそれぞれの役割を担う構造になっている。
個別に放棄・凍結が可能であるが放棄の数が多くなるにつれてアイランド1の環境維持が難しくなる。
「バトル・フロンティア」
出典元:macross.fandom.com
全長1681メートル、全幅521メートル、重量16,550,000トン。マクロス7のバトル7に相当する。
フロンティア船団護衛艦隊と統括する総旗艦・総司令部であり、アイランド1の先端にドッキングする。
艦隊は6隻の戦艦を組み合わせそれぞれ、胴体・両腕・両脚を構成している。
従来のマクロス級と同じくトランスフォーメーション出来るが、空母の状態でも主砲を発射する事が可能になっている。
バトル・フロンティア(強攻型)
出典元:macross.fandom.com
バトル・フロンティア | |
全長 | 1681m |
全幅 | 521m |
重量 | 16550000t |
マクロス・クォーター
出典元:macross.fandom.com
登場作品:マクロスF
S.M.Sの旗艦となる可変ステルス攻撃宇宙空母。艦体は中核の「センター・ハル」、両舷を構成する「ARMD-L」「ARMD-R」、後方移動砲台「BASTER-L」「BASTER-R」の5隻で構成されている。
名前の通り従来のマクロス級よりもサイズが小さいものの高機動であり、大出力のエンジンと主砲(バスターキャノン)を備えているのが特徴。
トランスフォーメーションで強攻型と呼ばれる戦闘形態(人型)に移行する事が可能となっており、この形態での運動性や格闘性能は「バトロイド」並みに相当する。また「ガウォーク」を彷彿とさせる中間形態も存在する。
右舷のガトリング式バスターキャノンは強大な威力を発揮するが、ビーム弾を連射する事も可能。また、ピンポイントバリアを集中させる事でサーベル状の近接格闘兵器で敵を斬りつける芸当もこなす。
左舷はシールドとして機能し、ピンポイントバリアを集中させることでSDF-1マクロスの必殺技「ダイダロス・アタック」と似たような技を繰り出す事ができる。
また、飛行甲板はバルキリーなどの戦闘兵器を80機搭載できる収容能力を持っている。
マクロス・クォーター(強攻型)
出典元:macross.fandom.com
マクロス・クォーター | |
全長 | 402m |
全幅 | 152m (強攻型140m) |
全高 | 82m (強攻型270m) |
重量 | 165000t |
武装 | ガンシップ(ガトリング式バスターキャノン) ビーム砲塔 その他火器多数 |
艦長 | ジェフリー・ワイルダー |
オペレーター | ボビー・マルゴ キャサリン・グラス モニカ・ラング ミーナ・ローシャン ラム・ホア |
マクロス・エリシオン
登場作品:マクロスΔ
全長約800メートルの大きさを持つケイオス・ラグナ支部の拠点となっている要塞艦。強攻型は約830メートル。
平常時には強攻型の形態でバレッタシティに駐留し、宇宙空間へ上がる際には母艦型へ変形する。
強攻型ではアイテール艦首に「ピンポイントバリア」を展開して敵機に打突する「アイテール・アタック」という攻撃を繰り出す事が可能。
劇中では最終決戦で使用し「星の神殿」の外壁を突き破った。
従来のマクロス級と同じく合体・分離が可能で両腕は個別の戦艦となっており、左腕部はΔ小隊の母艦「アイテール」、右腕部はα、β、γ小隊の母艦で主砲にもなる「へーメラー」で両艦とも艦載機として役割を担っている。分離した際にはドッキングポートが簡易的な腕となる。
マクロス・エリシオン(強攻型)
マクロス・エリシオン | |
全長 | 800m級 (強攻型 約830m) |
歴代作品で登場したマクロスの感想
歴代作品で登場したマクロス級の戦艦を紹介しました。
今回紹介した6隻のマクロス級以外にも、マクロスΔの劇場版に登場した「マクロス・グラシオン」「マクロス・メガシオン」「マクロス・ギガシオン」が存在します。
「マクロス・グラシオン」「マクロス・メガシオン」に関しては乗員が洗脳され味方機を攻撃したり、敵機に撃沈されたりして扱いが微妙な印象です。
「マクロス・ギガシオン」に関してはエリシオンの同型艦となっており性能的には差は無い様です。
個人的にマクロスといえば初代の「SDF-1 マクロス」が好きなのですが、巨大戦艦に居住空間があって人が暮らしながら宇宙を移動するというのはロマンがあると思います。
戦艦としての戦力も高いので、ガンダムシリーズでいうところのレーザーを撃てる小型コロニーとモビルスーツを搭載可能な戦艦を組み合わせた感じでしょうか。しかも、戦艦でありながら人型に変形が可能というのもマクロスならでは魅力ですね。
スーパーロボット大戦では「α」が初登場で、他の戦艦よりも攻撃力が高かったのですが、改造資金の問題で武器の改造が難しいのと、必中が使えないのが弱点でしたね。