コラム

【2024年】世界遺産が多い都道府県ランキング【日本の世界遺産】

【2022年】都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ【日本の世界遺産】

日本の世界遺産を都道府県別の保有数でランキングにしてみました。

世界各地に存在する文化遺産・自然遺産の中でも他に見ない類い稀なる価値があると評価されたものは国際専門機関のユネスコに世界遺産として登録されます。日本国内においても初年度の1993年から現在までに合計26件の世界遺産が登録されています。

今回は都道府県別の世界遺産の保有数ランキングと登録された文化遺産・自然遺産を紹介したいと思います。

都道府県別の世界遺産保有数ランキング表 (2024年)

都道府県別に保有している世界遺産の件数と資産名を表にまとめてみました。

件数都道府県資産名
3件奈良法隆寺地域の仏教建造物
(1993年)
古都奈良の文化財
(1998年)
紀伊山地の霊場と参詣道
(2004年)
鹿児島屋久島
(1993年)
 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島
(2021年)
岩手平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群
(2011年)
明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
北海道・北東北の縄文遺跡群
(2021年)
件数都道府県資産名
2件北海道知床
(2005年)
北海道・北東北の縄文遺跡群
(2021年)
青森白神山地
(1993年)
北海道・北東北の縄文遺跡群
(2021年)
秋田白神山地
(1993年)
北海道・北東北の縄文遺跡群
(2021年)
東京小笠原諸島
(2011年)
ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-
(2016年)
静岡富士山―信仰の対象と芸術の源泉
(2013年)
明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
広島原爆ドーム
(1996年)
厳島神社
(1996年)
福岡明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群
(2017年)
長崎明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
(2018年)
熊本明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
(2018年)
沖縄琉球王国のグスク及び関連遺産群
(2000年)
奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島
(2021年)
件数都道府県資産名
1件

栃木日光の社寺
(1999年)
群馬富岡製糸場と絹産業遺産群
(2014年)
山梨富士山―信仰の対象と芸術の源泉
(2013年)
富山白川郷・五箇山の合掌造り集落
(1995年)
岐阜白川郷・五箇山の合掌造り集落
(1995年)
三重紀伊山地の霊場と参詣道
(2004年)
滋賀古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)
(1994年)
京都古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)
(1994年)
大阪百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-
(2019年)
兵庫姫路城
(1993年)
和歌山紀伊山地の霊場と参詣道
(2004年)
島根石見銀山遺跡とその文化的景観
(2007年)
山口明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
(2015年)
佐賀明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
( 2015年)
新潟 佐渡島の金山
0件宮城県、山形県、福島県、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、石川県、福井県、長野県、愛知県、鳥取県、岡山県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、大分県、宮崎県

 

日本の世界遺産まとめ (文化遺産)

日本各地に存在している歴史的な世界遺産(文化遺産)をユネスコ登録順に紹介したいと思います。

 法隆寺地域の仏教建造物

法隆寺地域の仏教建造物 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://carstay.jp/

登録年:1993年
所在地:奈良県

飛鳥時代に建立された斑鳩町にある世界最古の木造建造物群です。

法隆寺の建造物47棟と法起寺の三重塔を加えた48棟で構成されています。また法隆寺には仏教工芸品を中心に多くの国宝も安置されています。

法隆寺は飛鳥時代の607年に飛鳥を離れこの地に移った聖徳太子によって建立されたと伝えられており、西院伽藍は世界最古の木造建築物群になっています。

ちなみに、日本で登録された初めての世界遺産になります。

 姫路城

姫路城 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.nippon.com/

登録年:1993年
所在地:兵庫県

現存天守閣では日本一と言っても良いぐらい立派な天守を持つ日本最大級のお城。

1346年の南北朝時代に築城され約530年間、13氏48人の大名や親藩などが城主を務めました。

 古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)

古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)/ 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://gurutabi.gnavi.co.jp/

登録年:1994年
所在地:京都府、滋賀県

3つの市、17ヶ所の資産で構成されています。

大半は京都市の神社仏閣と城で構成されていますが、大津市からは延暦寺、宇治市からは平等院と宇治上神社が構成資産に入っています。

 白川郷・五箇山の合掌造り集落

白川郷・五箇山の合掌造り集落 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.club-t.com/

登録年:1995年
所在地:岐阜県、富山県

岐阜県の白川郷と富山県の五箇山にある日本でも珍しい合掌造りの集落群。明治時代中期には約1850棟も存在していました。

江戸時代中期に合掌造りが始められたと推測されており、白川郷は高山藩領と浄土真宗照蓮寺領、五箇山は加賀藩の領が置かれました。

 原爆ドーム

原爆ドーム / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://jp.zekkeijapan.com/

登録年:1996年
所在地:広島県

1915年に竣工されたドーム型の建造物。原爆の恐ろしさや平和を訴える記念碑として保存されており、負の世界遺産とも言われています。

修学旅行などで訪れた人も多いのではないでしょうか?

 厳島神社

厳島神社 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://tabi-mag.jp/

登録年:1996年
所在地:広島県

日本三舞台の一つ平舞台がある飛鳥時代に建立された神社です。「安芸の宮島」と呼ばれ日本三景の一つになっています。社殿から眺望できる大鳥居は壮観です。

原爆ドームと同じく厳島神社も修学旅行の行き先としては定番だと思います。

 古都奈良の文化財

古都奈良の文化財 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://blog.goo.ne.jp/

登録年:1998年
所在地:奈良県

奈良時代に創建された神社仏閣、史跡、名勝、天然記念物などで構成された文化遺産群です。

特別天然記念物である春日山原始林は自然遺産ではなく、春日大社境内と一体と捉えられている事から文化遺産として登録されています。

世界遺産になった事や復元整備が進んだ事もあり平城宮跡内にある近鉄線の線路に関しては移設する計画が持ち上がっています。

 日光の社寺

日光の社寺 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://icotto.jp/

登録年:1999年
所在地:栃木県

栃木県日光市にある日光東照宮、日光二荒山神社(別宮本宮神社・別宮滝尾神社)、日光山輪王寺(大猷院霊廟)で構成されています。

日光東照宮に関しては江戸幕府の初代将軍・徳川家康を神格化した東照大権現を主祭神として祀っています。

 琉球王国のグスク及び関連遺産群

琉球王国のグスク及び関連遺産群 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.okinawatraveler.net/

登録年:2000年
所在地:沖縄県

明治時代(1879年)まで存在した琉球王国の史跡群。

事故により焼けてしまった首里城跡も構成資産に含まれています。他の歴史的文化遺産とは違った独特な佇まいが感じられます。

 紀伊山地の霊場と参詣道

紀伊山地の霊場と参詣道 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://rurubu.jp/

登録年:2004年
所在地:奈良県、和歌山県、三重県

紀伊山地を跨る奈良県、和歌山県、三重県の山道、霊場で構成される文化遺産です。

紀伊山地は古代に都が置かれた奈良盆地近辺の人々によって太古から自然を神格化して崇める信仰がありました。

3県に存在する神社仏閣も多数構成資産に含まれており、その範囲は日本の世界遺産最大の1万1865.3ヘクタールに及びます。

 石見銀山遺跡とその文化的景観

石見銀山遺跡とその文化的景観 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://4travel.jp/

登録年:2007年
所在地:島根県

石見銀山の発見は鎌倉時代の1309年まで遡り、周防の大内弘幸が来訪して北斗妙見大菩薩のお告げにより銀を発見したという伝説が残っています。

古くより銀の産出地として開発され、戦国時代後期〜江戸時代前期にかけて最盛期を迎えていました。

 平泉―仏国土(浄土) を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―

平泉―仏国土(浄土)-を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群― / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.pref.iwate.jp/

登録年:2011年
所在地:岩手県

平安時代末期の奥州藤原氏の時代の寺院や遺跡群のうち神社仏閣と史跡を合わせて5つの資産で構成されています。

初めて推薦されたのは2006年で資産名も「平泉 – 浄土思想を基調とする文化的景観」となっており、当時は9件の構成資産だったのですが、視察結果も踏まえてイコモス(ICOMOS)からは登録延期の勧告が出されていました。

その後、推薦資産を浄土思想の建造物群だけに限定して推薦書を再度作成し、2011年にユネスコに登録されました。

 富士山―信仰の対象と芸術の源泉

富士山―信仰の対象と芸術の源泉 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://foreignlang.ecc.co.jp/

登録年:2013年
所在地:静岡県、山梨県

静岡県と山梨県に跨る日本最高峰の富士山は古来より富士信仰が育まれた霊峰であり、江戸時代の浮世絵にも多く描かれてきました。

また古代の万葉集にも富士山を詠んだ歌が多く存在し、芸術の題材として影響を及ぼしています。

 富岡製糸場と絹産業遺産群

富岡製糸場と絹産業遺産群 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.nta.co.jp/

登録年:2014年
所在地:群馬県

群馬県富岡市の富岡製糸場と伊勢崎市、藤岡市、下仁田町の養蚕関連の史跡で構成される文化遺産。

富岡製糸場以外にも養蚕農家の様式に影響を与えた人物が住んでいた田島弥平旧宅、蚕業学校によって知識・技術を伝えた高山社跡、季節問わず養蚕を可能にして生糸の生産量の増大に貢献した荒船風穴も資産構成に含まれています。

 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業

明治日本の産業革命遺産-製鉄・製鋼、造船、石炭産業 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:http://macaronchan.livedoor.blog/

登録年:2015年
所在地:山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、岩手県、静岡県

幕末から明治時代にかけて急速な発展を遂げた炭鉱、鉄鋼業、造船業に関わる文化遺産群です。

登録に至っては構成資産において過去の歴史を巡り国家間で政治的な軋轢が生じた事もありましたが、無事登録に至る事になりました。

 ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-

ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献- / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.tokyoartbeat.com/

登録年:2016年
所在地:東京都

20世紀に繰り広げられた近代建築運動に影響を与えた建築家の一人、ル・コルビュジエの傑作とされる住宅、宗教施設、工場などで構成される文化遺産です。

フランスを中心とする7ヵ国に現存している建造物群が対象になっており大陸を跨いだ世界初の世界遺産となりました。

日本では国立西洋美術館本館が構成資産の一つとして登録されています。

 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群

「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://www.welcomekyushu.jp/

登録年:2017年
所在地:福岡県

福岡県の宗像市・福津市内にある宗像三女神を祀っている宗像大社信仰、大宮司家宗像氏にまつわる史跡・文化財が資産として登録されています。

沖ノ島は宗像神社境内として島全体が御神体として国の史跡に指定され、沖ノ島原始林は国の天然記念物に指定されています。

 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://nagasaki-oura-church.jp/

登録年:2018年
所在地:長崎県、熊本県

江戸時代の禁教令下において信仰を続け一般社会とも共存したという歴史が評価された文化遺産。

長崎市にある構成資産の一つ大浦天主堂は1964年に竣工され、日本に現存するキリスト教建築物としては最古のものとなっています。

その他、同県の佐世保市、平戸市、北松浦郡小値賀町、南松浦郡新上五島町、五島市と熊本県の天草市にあるキリシタンが住んでいた集落も構成資産として登録されました。

イコモスから”250年の禁教令時代に特化すべき”という内容の不備を指摘されて一度は推薦取り下げましたが、構成資産を再検討した事で登録実現に至りました。

 百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-

百舌鳥・古市古墳群--古代日本の墳墓群- / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://tabicoffret.com/

登録年:2019年
所在地:大阪府

日本に数多く存在する古墳の中でも最大の大きさを持つ仁徳天皇陵(大仙陵古墳)をはじめとする4世紀〜5世紀の古墳時代に築造された歴史遺産です。

百舌・古市地区を合わせて45件49基の古墳があり、世界遺産の登録にあたって堺市では大仙公園レストハウスと堺市博物館で遺産の全容を知る事ができるガイダンス施設を設置しています。

 北海道・北東北の縄文遺跡群

北海道・北東北の縄文遺跡群 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://tripeditor.com/

登録年:2021年
所在地:北海道、青森県、岩手県、秋田県

北海道南部と北東北に存在する縄文時代の遺跡群です。約1万年に渡り発展し集落や道具に特異性が見られる地域文化圏である事が推薦理由となりました。

ちなみに考古遺跡のみで構成されるものとしては国内では初の世界遺産となります。

それぞれの道県では遺構などが保存・展示され、住居などは縄文時代の様式に沿った形で復元整備されています。

 佐渡島の金山

佐渡島の金山
出典元:https://mainichi.jp/

登録年:2024年
所在地:新潟県

相川金銀山・鶴子銀山、西三川砂金山が対象地。

江戸時代から明治時代にかけて金の産出量でも国内最大規模を誇り、貨幣の製造に利用され日本の財政を支えました。

また、江戸初期には鉱山への道路や港の整備が進められ鉱山の町へと発展し、全国から生活物資が運ばれた相川の鉱山町の景観も構成資産に含まれています。

日本の世界遺産まとめ (自然遺産)

日本には文化遺産以外にも貴重な自然を保護する動きも見られます。日本各地にある広大な自然の中でも普遍的な価値を有する自然遺産をユネスコ登録順に紹介したいと思います。

 屋久島

屋久島 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://ecotopia.earth/

登録年:1993年
所在地:鹿児島県

九州最高峰の山である宮之浦岳(1936メートル)があり、屋久島国立公園の中核でもある自然豊かな島です。

島の90パーセントを森林が覆い尽くし、白谷雲水峡の照葉樹林、島内には大川の滝(おおこのたき)、千尋の滝(せんぴろのたき)など美的に優れた自然が今もなお残されています。

 白神山地

白神山地 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://heiwa-ga-ichiban.jp/

登録年:1993年
所在地:青森県、秋田県

白神山地とは青森県と秋田県に跨る山地帯の総称です。

山地に広がる原生的なブナ天然林は人の影響を受けず、世界でも類を見ない広大な規模で分布している事が評価されました。

その面積は約13万ヘクタールにも及び、そのうちの約1万7千ヘクタールがユネスコの自然遺産として登録されています。

1993年に法隆寺地域の仏教建造物、姫路城、屋久島と共に登録された日本では最も初期に登録された世界遺産の一つです。

 知床

知床 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://tori-dori.com/

登録年:2005年
所在地:北海道

知床半島は北半球における流氷の南限とされており、多種多様な生物が生息・生育する地域となっています。

絶滅の可能性がある猛禽類や海棲哺乳類、海鳥など様々な生き物が生息しており北方系と南方系の野生動物が混生しています。

また火山活動によって形成された知床連山や山麓を覆っている原生林、海岸断崖、湿原・湖沼など自然美と多様な景観が広がっています。

 小笠原諸島

小笠原諸島 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://shigenoyuta.com/

登録年:2011年
所在地:東京都

東京都小笠原村にある小笠原諸島の島々は海洋島として亜熱帯の気候の中で独自の生態系が育まれてきました。

島内の大半は小笠原国立公園に指定されており、南硫黄島に至っては原生の自然が保たれている事から南硫黄島原生自然環境保全地域に指定されています。

 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島

奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島 / 都道府県別で見る世界遺産の保有数ランキングと全遺産まとめ
出典元:https://photohito.com/

登録年:2021年
所在地:鹿児島県、沖縄県

鹿児島南部から沖縄諸島にかけての4島で構成する自然遺産。当初は”奄美・琉球”という名称だったのですが、ユネスコからの要請を受けて変更された経緯があります。

各島に存在する原生林や川、山々などの自然美が評価されました。

屋久島との相違点として、屋久島と奄美大島の間に渡瀬線が引かれているため、哺乳類・爬虫類・両生類など生物分布が異なっている事が挙げられます。

都道府県別の世界遺産ランキングの感想

日本に存在している都道府県別の世界遺産の保有数ランキングとそれぞれの文化遺産・自然遺産を紹介しました。

ランキングを見ていくと世界遺産が日本で一番多い地域は奈良県、鹿児島県、岩手県となっています。

奈良は世界遺産第1号の「法隆寺地域の仏教建造物」の登録から2000年代前半まで件数で言えば独占状態だったのですが、2010年代以降に鹿児島と岩手の文化・自然遺産が立て続けにユネスコに登録されました。

奈良県は「飛鳥・藤原の宮都と関連資産群群」の推薦を控えていますが、滋賀県も彦根城の登録を目指しているので今後どうなるかはまだ分かりません。文化審議会でどういう判断がされるのか動向に注目です。

ちなみに神奈川県の文化遺産候補にある「古都鎌倉の神社・寺院ほか」は2012年に「武家の古都・鎌倉」として政府から推薦されましたが、世界遺産委員会前に世界遺産の諮問機関イコモスから「不登録」の勧告を受けたため推薦を取り下げた経緯があります。

現在は推薦書の作成活動は休止されていますが、世界遺産登録は諦めていないという情報もあるので今後の推薦に期待です。