ガンタンクをはじめとする地球連邦軍が保有するタンク系の機体を紹介したいと思います。
キャタピラーが装備された長距離支援機として活躍したガンタンク系や類似機種の特徴などをまとめてみました。
地球連邦軍のタンク系の機種まとめ
RTX-44
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:MSV
ガンタンクの原型になった機体。
RX計画の開始のため以前から開発が進められていた次世代主力戦車を対MS用に設計したもの。機体重量の関係で機動性が低く実戦向きで無かった事から正式採用は見送られた。
試作された機体はガンタンクの試験用として使われ、改良を受けた機体は「陸戦強襲型ガンタンク」として生産されている。
武装 | 240ミリ砲2門、対空ロケット砲4門 |
RTX-440 陸戦強襲型ガンタンク
出典元:twitter.com/SNRI8741
登場作品:機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線、機動戦士ガンダム復讐のレクイエム
次期主力戦車として開発が進められていた「RTX-44」の改良機。一時期凍結されていたRTX-44の開発を一年戦争の開戦に伴い復活。
改良により機動力と防御力が強化され、突撃砲形態への変形が可能となった。
復讐のレクイエムでは「RTX-440-B 陸戦強襲型ガンタンクB型」が登場しており連邦軍によって下半身部分が改造され突撃砲形態の変形機能がオミットされている。
ジオン公国軍のマゼラトップを踏み潰す陸戦強襲型ガンタンク
劇中では高い機動性を活かしてザクやグフ、ドムなどを翻弄した
突撃砲形態で砂漠を駆け抜けた
型式番号 | RTX-440 |
全高 | 13.7m / 9.2m (突撃砲形態) |
全長 | 25.6m / 32.9m (突撃砲形態) |
全幅 | 10.9m |
装甲材質 | チタン系合金 |
武装 | 56連装ロケットランチャー、220mmキャノン砲、30mm機関砲、腕部4連装ボップ・ガン、腕部2連装ボップ・ガン、車載用大型火炎放射器、MLRS、重地雷 |
搭乗者 | アリーヌ・ネイズン、ミロス・カルッピ、ドロバ・クズワヨ |
RTX-65 ガンタンク初期型
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」
宇宙世紀0065年より地球連邦軍で運用されている大型戦車で「61式戦車初期2型」の3倍の大きさを持つ。
連邦軍のコロニー駐屯地に多数配備され暴動の鎮圧などで活躍していたが、一年戦争時には旧式化しておりホワイトベース隊のみの配備となっている。
両肩に装備されている大口径砲はザクを1撃で破壊する威力がある。
型式番号 | RTX-65 |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 13.1m |
全幅 | 12.1m |
武装 | 大口径砲、4連装機関砲、3連装機銃、スモーク・ディスチャージャー |
RX-75 ガンタンク
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダム サンダーボルト」
V作戦により開発された地球連邦軍にとって初めてのモビルスーツ。MSには珍しく頭部にもコクピットを備えており複座式となっている。
対MS用の戦闘車両である「RTX-44」をリファインしており、コクピットとなる胴体部はコアブロックシステムを採用しているが、後にコアファイター側の操縦系統が使えなくなったため緊急時に分離して脱出する事は不可能となっている。また、コアブロックの存在により上半身の旋回も不可能になっている。
劇中では白兵戦用のガンダム、中距離支援用のガンキャノンと共に運用されており、底部のスラスターと姿勢制御バーニアが搭載されている事から宇宙空間での運用を行われた。
あくまで長距離支援に特化した設計のため、近接戦闘は苦手でザクレロと交戦した際には撃墜される事もあった。
武装は肩部の120mm低反動キャノン砲、腕部の4連装ミサイルランチャーなど実弾系の兵器を主力としている。
メインパイロットは「ハヤト・コバヤシ」「リュウ・ホセイ」だったが、リュウが戦死した後はハヤト1人で運用し一年戦争を戦い抜いた。
ガンタンクの頭部コクピット。
120mm低反動キャノン砲とミサイルランチャーを撃つガンタンク。
RX-75 ガンタンク(THE ORIGIN)
出典元:gunpla-beginning.com
RX-75 ガンタンク(サンダーボルト)
出典元:gunpla-beginning.com
RX-75 ガンタンク[砂漠の鷹旅団所属機] (サンダーボルト)
型式番号 | RX-75 |
全高 | 15.6m |
頭頂高 | 15.0m |
本体重量 | 56.0t |
全備重量 | 80.0t |
装甲材質 | 超硬合金ルナ・チタニウム |
ジェネレーター出力 | 878kw |
総推力 | 88000kg |
センサー有効半径 | 6000m |
最高速度 | 70km/h |
武装 | 120mm低反動キャノン砲、40mm4連装ボップミサイルランチャー |
搭乗者 | ハヤト・コバヤシ、リュウ・ホセイ |
RX-75E 局地戦型ガンタンク
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で -RISE FROM THE ASHES-
オセアニア戦線向けに開発された「ガンタンクII」までの過渡期に当たるモビルスーツ。武装自体に大きな変更はない。
MS部隊支援用としての要素を持ちながらも亜熱帯地域や砂漠での戦闘に適用している。
型式番号 | RX-75E |
所属 | 地球連邦軍 |
頭頂高 | 13.5m |
本体重量 | 45.0t |
ジェネレーター出力 | 211kw |
武装 | 肩部120mmキャノン砲、腕部ボップ・ミサイル4連装 |
RX-75M スネイクマン
出典元:twitter.com/isouzzye2010
登場作品:「ロマンアルバム・プラモ編 アニメ・プラモ・マニュアルII」
オデッサ作戦以前に開発されていた機体。
コアブロックは非搭載とされコクピットは腹部に一元化、また被弾面積を減すため全高は低く抑えられている。
ヨーロッパのタンジール基地に配備され、オデッサ防衛をすべくジブラルタル海峡の封鎖を企むジオン潜水艦艇と交戦している。
出典元:twitter.com/isouzzye2010
RGT-76 ガンタンクI
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「機動戦士ガンダム0079」
ファーストガンダムのリメイク版である「機動戦士ガンダム0079」に登場したとされている量産機。
作中では巻末の機体解説コーナーで掲載されていた。
量産型ガンタンク
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」「機動戦士ガンダム アグレッサー」
モビルスーツとして未成熟でありながらも長距離支援による砲撃能力の有効性を認めた地球連邦軍が開発したガンタンクの量産検討機。
地上の運用に特化した機体という事もあり宇宙用の装備はオミットされ、コアブロックシステムも廃止されるなどコストの削減と生産率を向上させている。
腕部のミサイルランチャーはそのままだが、肩部の120ミリ低反動キャノン砲は砲身が延長された事により飛距離が増大している。
また、コクピットは頭部に設置されており、ロッドアンテナが長くなるなど通信能力が強化されている。
「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」の劇中では3機が登場。
08小隊が護衛に就く中でカレン・ジョシュワの「陸戦型ガンダム」と共闘し「ドム」を撃墜するなど活躍したが、その後に現れたノリス・パッカードが搭乗する「グフカスタム」に全機破壊されている。
劇中終盤の市街地戦において08小隊と共闘し活躍した。
陸戦型ガンダムと共闘の末に後ろからドムを砲撃して撃墜した。
型式番号 | RX-75 |
全高 | 15.0m |
本体重量 | 56.0t |
全備重量 | 80.0t |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
ジェネレーター出力 | 878kw |
センサー有効半径 | 6000m |
武装 | 120mm低反動キャノン砲、4連装ガンランチャー |
RMV-1 ガンタンクII
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「MSV」「機動戦士Ζガンダム」「機動戦士ガンダムUC」
モビルスーツとしての評価が良くなかった「ガンタンク」を装甲戦闘車両として再設計した機体。
ガンタンクの特徴でもあったコアブロックはオミットされているものの、実弾兵器を中心に火力は強化されている。
乗員は操縦者と砲撃手の3人体制となっており、局地防衛用として使用されている。
「機動戦士Ζガンダム」の劇中ではジャブローにおいて後方支援の任に就いている。
型式番号 | RMV-1 |
全高 | 16.9m |
頭頂高 | 15.2m |
本体重量 | 98.4t |
全備重量 | 123.7t |
装甲材質 | チタン・セラミック複合材 |
ジェネレーター出力 | 211kw |
センサー有効半径 | 6000m |
最高速度 | 75km/h |
武装 | 120mmライフル砲 (低反動キャノン砲)、180mm4連装ロケットランチャー、3連装ミサイル・ランチャー、60mm機関砲、2連装スモークディスチャージャー |
RMV-3M 局地制圧型ガンタンク
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:MSV-R
RMV計画のもと「ガンタンクII」改良した地球連邦軍のモビルビークル。本機より先に正式採用された「ガンタンクIII」の後継機番号が与えられ、先に実戦配備されている。
機体前部には前線での整地作業に使用される大型ショベルを装備、「RTX-44」を参考に再設計されており「ガンタンク」「ガンタンクII」よりも一回りサイズが小さくなっている。
肩部には120ミリキャノンが装備され、背部にあるランドセルはキャノン砲のマガジンラックとして焼夷弾や対MS弾などの砲弾が収納されている。
「ガンタンクII」と同時期に配備され18機がアフリカ戦線に送り込まれた。
型式番号 | RMV-3M |
全長 | 13.6m |
全備重量 | 72.7t |
装甲材質 | チタン系合金 |
武装 | 120mmキャノン、3連装ミサイル・ランチャー |
RMV-3 ガンタンクIII
出典元:quora.com
登場作品:機動戦士ガンダム 灼熱の追撃
「ガンタンクII」を強化したアフリカ戦線用に改良された重装攻撃型モビルスーツ。実弾兵器が多いガンキャノン系の中でも珍しくビーム兵器を装備しているのが特徴。
武装 | ビームキャノン砲、その他 |
RMV-5 ガンタンク・ホバー
出典元:twitter.com/ozmarionette
登場作品:機動戦士Ζガンダム ジェリド出撃命令
ガンタンク系のキャタピラーをホバー・ダクトに変更する事により機動性を向上させた機体。
宇宙世紀0087年のグリプス戦役時には旧式化しており、アラスカに配備されていた1機が同基地を占拠した反連邦組織に強奪され、士官候補生時代のジェリド・メサのハイザックと戦った。
RXR-44 ガンタンクR-44
出典元:twitter.com/SNRI8741
登場作品:「機動戦士ガンダムF91」「機動戦士ガンダムF90FF」
宇宙世紀0100年以降の次期主力モビルスーツの開発計画に基づき試作された可変モビルスーツ。
地球連邦軍の正式採用には至らなかったため、実験後に放棄されていた機体をかつて連邦軍の准将だった「ロイ・ユング」が引き取った。
R-44はロイが44歳の時に入手した事から付けられたため制式番号ではない。
コクピットは胸部、股関節部、左右胸部に存在し、頭部センサー類はジェガンタイプ、スラスター類はギラ・ドーガの物を流用し改修、彼が館長を務める戦争博物館に展示されていた。
MS形態からタンクフォームに変形可能、使用できる武装に変化は無いものの機動性が落ちるのが難点。
劇中ではサイド4に襲撃してきたクロスボーン・バンガード軍と交戦するもロイは死亡、その後シーブック・アノーがコロニーを脱出する際に利用している。
劇中では主砲発射時に砲身が破損した。
クロスボーン・バンガードの襲撃の中、市街地を駆け抜けた
MS形態になったガンタンクR-44
型式番号 | RXR-44 |
頭頂高 | 10.3m |
本体重量 | 8.7t |
全備重量 | 11.8t |
ジェネレーター出力 | 1050kw |
総推力 | 14000kg |
武装 | 200mmキャノン、4連ミサイルポッド、フィンガーランチャー |
搭乗者 | ロイ・ユング、シーブック・アノー |
F50D ガンタンクR-44・パワードウェポンタイプ
出典元:twitter.com/M_091_M
登場作品:「F91-MSV」「機動戦士ガンダムF90FF」
「ガンタンクR-44」試作時のもう一つのプラン。
肩部には銃身を延長したGキャノンの4連マシンキャノンとスモーク・ディスチャージャーを装備。
マニピュレーターは廃止され右手のフィンガーランチャーと外装式の2連ビームキャノン、左手には20ミリと35ミリのガトリングガンを装備。
これに伴って頭部は対空精密照準システムに換装されている。
武装 | 4連マシンキャノン、フィンガー・ランチャー、2連ビーム・キャノン、20ミリガトリングガン、35ミリ機関砲、20ミリ機関砲、スモーク・ディスチャージャー |
D-50C ロト
出典元:gundam.fandom.com
登場作品:機動戦士ガンダムUC
海軍戦略研究所・サナリィが開発した特殊作戦用の可変モビルスーツ。
通信機能や各種センサー類が充実しており、全高は12.2メートルとこの時代のMSにしてはかなり小さめである。
乗員は3名(車長、操縦士、通信士)で、兵員輸送室には8名の兵員を収容する事ができる。
宇宙世紀0096年の劇中では地球連邦軍の特殊部隊「エコーズ」によって運用されている。
出典元:gundam.fandom.com
モビルスーツ形態
型式番号 | D-50C |
全高 | 12.2m |
重量 | 16.84t |
装甲材質 | チタン合金セラミック複合材 |
ジェネレーター出力 | 980kw |
総推力 | 32400kg |
センサー有効半径 | 8800m |
武装 | ビームバーナー、ミサイルコンテナ、ロングキャノン(200mm滑腔砲)、4連メガ・マシン・キャノン、その他 |
RIX-00PT GFタンク
出典元:gundam.fandom.com
登場作品:機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
アナハイム・エレクトロニクス社が「ロト」をベースに大幅に改修した試験機。サイコフレームを搭載しているがサイコミュシステムが未搭載なため機能しない。
頭部に2名、胸部に3名の計5名の登場が可能だが、機体の操縦は1名でも可能となっている。
MS形態の「ファイター」、飛行形態の「スカイ」、重戦車形態の「ブル」に変形可能となっており作戦に応じた運用を行う事が可能。
最大の特徴は大型バックパック形態「バック・ウェポンモード」に変形し対応する機体と合体が可能である事。
また、サイコフレームの外部装置化による性能向上の実証試験機としての役割も担っている。
出典元:gundam.fandom.com
モビルスーツ形態
出典元:gundam.fandom.com
飛行形態
型式番号 | RIX-00PT |
頭頂高 | 11.8m |
本体重量 | 19.8t |
全備重量 | 24.9t |
装甲材質 | チタン合金セラミック複合材+ガンダリウム合金 |
ジェネレーター出力 | 1450kw |
総推力 | 60000kg |
センサー有効半径 | 12300m |
武装 | エクスキャノン、ビームマシンガン、パイルハンマ、ミサイルコンテナ、ビームガン、ヒートカッター |
搭乗者 | ダン・コルトン、その他 |
地球連邦軍のタンク系の機体の感想
地球連邦軍が保有するタンク系の機体を紹介しました。
ガンタンク系が大多数を占める結果となりますが、「R-44」や「ロト」などMS形態への変形が出来る可変モビルスーツが存在する事も分かりました。
ガンタンクといえばガンダムシリーズの中でもあまりスポットの当たらない機体という感じで、ガンダムなどの主役機とは違って後方から援護するシーンが多いので目立つという訳では無いと思います。
個人的にガンタンクの印象的なシーンといえば「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」の量産型ガンタンクの活躍ですね。
アプサラスの秘密工場がある山を砲撃したりなどの活躍もありましたが、ガンダムEZ-8と激戦を演じたグフカスタムに最終的に全機破壊されてしまうなど、良くも悪くも見せ場が多かった様に思います。