ガンダムシリーズに登場する寒冷地に特化した機体を紹介したいと思います。
ガンダムの世界では活躍機会が少ない寒冷地仕様のモビルスーツですが、今回はアニメ作品だけでなくゲームや公式の設定で存在する寒冷地に特化した機体をまとめてみました。
ガンダムシリーズの寒冷地仕様モビルスーツ
宇宙世紀ガンダムシリーズで登場する寒冷地仕様モビルスーツを紹介したいと思います。
ジム寒冷地仕様
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」
地球連邦軍の量産型モビルスーツ「ジム」の後期生産型で、オーガスタ工廠で開発された「ジムD型」をベースに寒冷地チューンした機体。
連邦軍が培ってきた運用ノウハウが活かされており、氷結対策・防寒処理が機体各所に施されている。
本来は「ジム・コマンド」系列のバリエーションとして開発される予定だったものの「陸戦型ジム」の後継をいち早く配備したい連邦陸軍の要望もあった事により開発を繰り上げたため胴体部・腕部・脚部などはジムの発展系として開発中であったジム・コマンドシリーズのフレームが至る所に流用されている。
前期量産型と比べて機体カラーはホワイトとグレーとなり、頭部には頬部ダクトとアンテナを追加、バックパックには後の「ジム改」と同様のもにグレードアップされている。その他、機動力向上のためにスラスターを2基から4基に増設している。
「活躍」
「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」で初登場。
「ガンダムNT-1」の奪取を目論むジオン軍・サイクロプス隊の北極基地の襲撃に際し、MS戦に対応すべく複数機が出撃。
ジオンの熟練パイロットが操る「ハイゴック」に苦戦する機体も多かったが、NT-1を搭載したシャトルを狙うハイゴックを狙撃し撃墜するなどの活躍もみられた。
サイクロプス隊の襲撃を受けミーシャのハイゴッグにマシンガンを撃つシーン。
シュタイナーが搭乗するズゴックEを攻撃するジム。
ガンダムNT-1を搭載したシャトルを狙うアンディのハイゴッグを狙撃するジム。
ジムコマンドのブルパップ・マシンガンを装備した機体。
型式番号 | RGM-79D |
所属 | 地球連邦軍 |
頭頂高 | 18.0m |
本体重量 | 44.7t |
全備重量 | 58.7t |
装甲材質 | チタン・セラミック複合材 |
ジェネレーター出力 | 1250kw |
総推力 | 60000kg |
武装 | 90mmマシンガン、グレネードランチャー、ブルパップマシンガン、60mmバルカン砲、ビームサーベル、シールド |
搭乗者 | 地球連邦軍一般兵 |
その他 | 姿勢制御バーニア×5 |
寒冷地用ザクII
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記 (ゲーム)」「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY(ゲーム)」「機動戦士ガンダム 戦場の絆(ゲーム)」、その他
「機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記」などゲーム作品に登場するオリジナルモビルスーツ。そのためアニメ・劇場作品では登場しない。
ギレンの野望では「ザクII J型 寒冷地仕様」という名称で登場、J型と同じく地形効果が高くグフやドムが生産可能になるまでの主力として使える機体となっている。
「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」では雪原地帯で白基調のカラーリングをした「ザクII」が登場。「機動戦士ガンダム0079カードビルダー」ではJ型に関節部を防寒カバーで覆った白とライト・グレーの機体が登場している。
ギレンの野望 ジオン独立戦争記より
型式番号 | MS-06J |
武装 | (機動戦士ガンダム 戦場の絆より) ザク・バズーカ、ザク・マシンガン、3連装ミサイル・ポッド、クラッカー、ヒートホーク |
ドム (寒冷地仕様)
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「MSV-R」
ドムを雪原地帯で稼働するために現地改修を施した機体。初期生産タイプをベース機とし、カラーリングは濃淡グレーを基調に各部に青色が配されている。
肩口・腹部・脛部にはエア・インテークが増設され、スラスターなどの推進機で発生した熱を逃す構造になっており、胸部の拡散ビーム砲はオミットされている。
ランドセルは「プロトタイプドム」のものを改造し燃料を増量、また人工雪を噴射する特殊噴霧器が搭載する事で足跡や機体を隠すなど敵機に対しカモフラージュによる隠密行動を取る事が可能になっている。
一年戦争の終盤にカナダの森林地帯で地球連邦軍の偵察機が発見。この報告を受けたイエローナイフ基地から「フライ・マンタ」が緊急発進し10分後に現地に向かうも行方不明に。
同地帯ではその他にも寒冷地仕様と推測されるドムが複数目撃されるも脚部ホバーにより舞い上がった雪で外観が未確認となっていたが、終戦後に押収した資料により全貌が明らかになっている。
型式番号 | MS-09 |
頭頂高 | 18.6m |
重量 | 69.4t |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
武装 | ジャイアント・バズ、ヒート・サーベル |
ガンダムF90 Cタイプ (コールドネスタイプ)
出典元:gundamsblog.net
登場作品:「機動戦士ガンダムF90」「F90 A to Z PROJECT」
「ガンダムF90」に寒冷地用のミッションパックを装備した形態。
肩部・腰部・脚部にはヒーターユニットが装備されており、ユニットから発する熱により装甲・関節部への凍結を防ぐことで運動性の低下を抑える事が可能になっている。
肩部ユニットには上半身を覆うマントが装着されており、ヒーターユニットの熱を効率的に行き渡るように工夫されている。
また、脚部にはハードポイントを設置。足裏にスキーユニットを展開する事で雪原地帯や凍土でもスムーズな滑走が出来るようになり機動性を確保している。
型式番号 | F90C |
本体重量 | 8.9t |
全備重量 | 20.0t |
武装 | ビームライフル、ビームサーベル、スキーユニット、ヒーターユニット、マント |
搭乗者 | デフ・スタリオン |
寒冷地仕様モビルスーツの感想
ガンダムシリーズに登場する寒冷地に特化したモビルスーツを紹介しました。
以前に紹介した砂漠・熱帯仕様の機体と比べると寒冷地仕様のMSは全体的に数自体が少ない結果となりました。
アニメや劇場版などを見ても0080やZガンダム、08小隊など雪原地帯が登場する作品はありますが、シリーズ全体で見るとあまり多くないのは確かなので妥当な結果かなと思います。
ちなみに寒冷地に対応できる機体の中で今回紹介していないモビルスーツにZガンダムで登場した「ネモ」があるのですが、今回は寒冷地特化型のMSの紹介という事なので割愛しています。
紹介した機体のうち「ジム寒冷地仕様」のみがアニメ作品で登場しているので個人的には一番印象に残っているモビルスーツですし、ガンダムファンの中でも認知度が高い方かと思います。