歴代のゴジラ映画で登場したメカゴジラ全機種を紹介したいと思います。
日本における怪獣映画の代名詞といえばゴジラだと思いますが、初代作品の登場から現在に至るまで長い歴史を持ち今でも幅広い年齢層で人気です。そんなゴジラ映画で登場する有名なライバルといえばメカゴジラではないでしょうか?
今回は劇中で登場したメカゴジラの特徴やスペックなどを画像と合わせて紹介したいと思います。
歴代メカゴジラ全機種まとめ
歴代のゴジラ作品で登場したメカゴジラのスペックや特徴・活躍を紹介したいと思います。
昭和ゴジラシリーズ
登場作品:ゴジラ対メカゴジラ (1974年)、メカゴジラの逆襲 (1975年)
ゴジラシリーズにおける最初のメカゴジラ。宇宙人によって作られたゴジラの姿をした巨大メカである。沖縄の玉泉洞深くにあるコントロールセンターから遠隔操作されている。
全身がスペースチタニウムによって構成されており、ゴジラの放射能火炎に匹敵するスペースビームを装備。
体内には全自動のミサイル工場があり、無尽蔵にミサイルを発射する事が可能。足底のロケット噴射で自在に飛行する事ができ上空を飛ぶ際には飛行形態に変形する。
ゴジラ対メカゴジラ (1号機)
東京湾の石油コンビナートを襲撃していたゴジラだったが、突如工場の建物内からもう1頭のゴジラが出現し戦闘が繰り広げられた。
すると先に現れたゴジラの皮が捲れて銀色に輝く金属部分が露出。その光景を見た宮島博士は偽ゴジラがメカゴジラである事を突き止めた。やがて全身を露出したメカゴジラはゴジラとバトルを繰り広げる。
メカゴジラが放った破壊光線とゴジラの放射能火炎が激突、爆発による衝撃で頭部コントロール部が故障した事によりメカゴジラは空へ飛び去ってしまう。
その後、修理を経て再起動したメカゴジラは沖縄で目覚めたキングシーサーと戦闘開始。キングシーサーの攻撃の前に苦戦を強いられるが火力で押し切る。
だが、落雷を浴び続けてパワーアップしたゴジラが再度出現、キングシーサーとタッグ組んだ事もあり形成逆転。メカゴジラは首をもぎ取られてコントロール不能に陥ってしまう。
メカゴジラの逆襲 (2号機)
前作でゴジラに倒され海底に沈んだ残骸をブラックホール第3惑星人が真船信三博士の協力の元で修理・強化したメカゴジラ。
胸部や腕のエンブレムのデザインに若干の変更がある。
前作と同じく頭部をもぎ取られたものの、コントローラーは頭部以外に搭載されていた事で反撃に転じゴジラを追い詰めた。
操縦は真船博士の娘であるサイボーグ・桂にコントロール装置を埋め込み遠隔操作で行なっていたが、圭が自決した事で制御不能になりゴジラによって谷底に投げ飛ばされ放射能火炎で爆散した。
メカゴジラ1号機&2号機 | |
全高 | 50m |
重量 | 40000t |
飛行速度 | マッハ5 |
武装 | スペースビーム レーザービーム デストファイヤー フィンガーミサイル 口部ミサイル 回転ミサイル クロスアタックビーム ディフェンスネオバリヤー ホーミュショット ハイプレッシャーホーミング トレイス装置 ユニゾット |
平成ゴジラシリーズ
登場作品:ゴジラvsメカゴジラ (1993年)
国連G対策センターが海底に沈んでいる「メカキングギドラ」を引き揚げ23世紀の技術を解析して開発した対ゴジラ兵器。試作1号機「ガルーダ」と合体する事で火力と機動性が向上した「スーパーメカゴジラ」に変形する事が可能。
メカゴジラ
機体をスーパーX2のファイヤーミラーで使用されていた人工ダイヤモンドをコーティングした事でゴジラの熱戦に耐えうる装甲を持つ事に成功。
攻撃力に優れているもののゴジラとの初戦ではショック・アンカーからの電流の逆流、幕張ではプラズマグレネイドの使用によるオーバーヒートなどでクラッシュする事もあった。
また運動性に問題があるため、ファイヤーラドンに苦戦する場面も見られた。
この様な経緯もあり国連G対策センターによって開発されていた対ゴジラ兵器の試作1号機「ガルーダ」と合体出来る様に改造「スーパーメカゴジラ」へと形態を変える事が可能になっている。
合体により機動性・運動性が向上、ガルーダのメーサービームキャノンが使用出来る様になった事から火力も向上している。
スーパーメカゴジラになった後はファイヤーラドン、ゴジラ相手に戦闘を優勢に進めていたが、ファイヤーラドンの生命エネルギーを吸収したゴジラがパワーアップして復活。
風化したファイヤーラドンの粉により全身のダイヤモンド・コーティングが溶け出しプラズマグレネイドが使用不能、計器類も使用不能に陥ってしまう。
さらに攻撃力が増した「ウラニウム・ハイパー熱線」を「メガバスター」で相殺しようとするも火力で圧倒され爆発・炎上してしまう。
型式番号 | UX-02-93 |
全高 | 全高 |
総重量 | 150000t |
外装 | 超耐熱合金NT-1 |
動力源 | レーザー核融合炉 |
燃料 | 重水素ヘリウム3ペレット |
飛行速度 | マッハ1 |
メインコンピューター | REIKO |
乗員 | 3名 |
武装 | メガバスター レーザーキャノン ショック・アンカー Gクラッシャー パラライズ・ミサイル トランキライザー・ミサイル プラズマ・グレネイド |
スーパーメカゴジラ
1号機ガルーダと2号機メカゴジラが合体した形態で総合的に戦闘能力が向上している。
機動性に難があったメカゴジラだがガルーダーの推力・機動力がプラスされ、空中ホバリングを用いた戦い方とパワーアップした火力でゴジラとファイヤーラドンを圧倒した。
武装はメカゴジラの兵装に加えて、ガルーダの高出力メーサービームキャノンが新たに加わった。
全高 | 120m |
総重量 | 150482t |
飛行速度 | マッハ2 |
武装 | メガバスター レーザーキャノン ショック・アンカー Gクラッシャー パラライズ・ミサイル トランキライザー・ミサイル プラズマ・グレネイド 高出力メーサービームキャノン |
ガルーダ
対ゴジラ兵器の試作1号機。
過去に開発されていたスーパーXシリーズよりも高い機動力を持つが、攻撃力に優れる2号機(メカゴジラ)の開発に伴い開発中止。
その後、メカゴジラがゴジラ戦で機動性・運動性の面で脆弱性が露わになった事でガルーダ開発スタッフの「青木一馬」の提案によりメカゴジラとの合体が可能になった。
劇中ではファイヤーラドンとの空中戦で撃墜されるも、後半にはメカゴジラと合体して戦闘を有利に進めている。
型式番号 | UX-01-92 |
全高 | 22.8m |
全長 | 84m |
全幅 | 58m |
総重量 | 482t |
OS | ARISA |
乗員 | 1名 |
武装 | 高出力メーサービームキャノン |
ミレニアムシリーズ
登場作品:ゴジラvsメカゴジラ (2002年)、ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS (2003年)
これまでの作品で登場したメカゴジラと違い”現生人類が開発した”という設定となっており、自衛隊の命名方式に乗っ取り「3式機龍」と名付けられた。
「3式」は対ゴジラ兵器が平成に入ってから3機目という意味合いもあると思われる。劇中ではメカゴジラの名称の登場は少なく、「機龍」と呼ばれる事が多い。
これまでのメカゴジラといえば中・遠距離の攻撃に特化していたため近接戦には不向きな所があったが、本機では格闘戦も対応出来る仕様となっている。
オキシジェンデストロイヤーで死んでいったゴジラの骨をメインフレームに使用している事からインファント島の小美人が「機龍は間違った存在である」としてゴジラの骨を海に戻す様に求めていた。
さらにその存在がゴジラを呼び寄せているとも指摘されている。
またDNAコンピュータにゴジラの細胞を使用していた事からゴジラの咆哮を聞いた事で暴走する描写もあった。
ゴジラvsメカゴジラ (機龍)
「重武装型」は主にミサイル兵器がメイン。バックパックユニットを分離する事で「高機動型」になり格闘戦モードになる。
本体の武装は口部の「二連小型メーサー砲」、両腕には「0式レールガン」、胸部には「3式絶対零度砲 (アブソリュート・ゼロ)」を装備。
アブソリュート・ゼロはマイナス273.15℃の超低温光弾を発射、敵を凍結する事で分子レベルまで破壊す事が出来る。
劇中においてはアブソリュート・ゼロでゴジラを凍らせるには至らなかったが、退散させる事に成功している。
DNAコンピュータは通常のコンピュータよりも演算能力が高く、従来のメカとは違い生物的な素早い挙動を実現する。
そのため並みの人間ではGに耐えられない事から特殊戦闘機「AC-3しらさぎ」により遠隔操作されており、エネルギーも基地からAC-3経由で機龍本体に供給されている。
型式番号 | MFS-3 KIRYU |
全長 | 60m |
総重量 | 40000t (高機動タイプ) |
総重量 | 36000t |
武装 | 99式2連装メーサー砲 0式レールガン メーサー・ブレード 3式絶対零度砲 95式470mm多目的誘導弾 多連装ロケット弾 バックパックユニット ワイヤー |
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS (機龍改)
前作で損傷率37%になった機龍を改修した機体で損傷していた右腕は可変式ドリルアーム「スパイラルクロウ」に換装されている。
両腕の「0式レールガン」はブレードを撤廃して射撃兵装のみとなった。
バックパックユニットは小型され、胸部の「アブソリュート・ゼロ」の代わりに「大口径3連装ハイパーメーサー砲」を搭載。
最大火力は低下したもののメーサーの共振現象によって「ハイパーメーサー砲」の威力は絶大、劇中ではゴジラをダウンさせている。
しかし、内部システムの整備が遅れていた事もあって機動性は前作の機龍よりも低下している。
モスラ(幼虫)の援護もありゴジラの動きを封じるが、初代の自我に目覚めた機龍改は繭によって動きが止まったゴジラを抱き抱えて海へ身を投げてしまう。
武装 | 99式2連装メーサー砲 0式レールガン 3連装ハイパーメーサー砲 4式対獣掘削装置 98式320mm多目的誘導弾 多連装ロケット弾 バックパックユニット ワイヤー |
GODZILLA (アニメ版)
登場作品:GODZILLA 怪獣惑星 (2017年)、GODZILLA 決戦機動増殖都市 (2018年)
自律思考金属体「ナノメタル」で出来た対ゴジラ兵器。人類が「異星種族ビルサルド」の協力のもとに開発した。
2024年に拡大するゴジラの脅威に対抗するために地球連合軍・戦略技術研究所の「メカゴジラ開発プラント」、通称「メカゴジラ建造工場」で建造開始。
動力源はナノメタル粒子間によって発電、常時大量蓄電した電力。
武装はナノメタルによって自由変形・自己修復・増殖機能が備わっており、破損した箇所は瞬時に修復可能になっている。
怪獣惑星 (メカゴジラ)
出典元:nicovideo.jp/watch/sm33777718
建造までの時間稼ぎのために「オペレーション・ロングマーチ」「オペレーション・グレートウォール」という作戦が繰り広げられる中、4年の歳月を経て完成。
だが2046年3月の「富士裾野決戦」で起動に失敗、遠州灘からゴジラの熱線攻撃を受けて喪失してしまう。結局、一度も出撃する事はなかった。
その後、周囲に散らばったナノメタルは残ったメカゴジラの頭部にあるAIによって自己増殖を続け2万年かけて「メカゴジラシティ」を形成した。
体高 | 50m |
体長 | 100m |
総重量 | 30000t |
武装 | 収束中性子砲 ブレードランチャー ハイパーランス テイルブロー 積層耐熱装甲板 ナノメタル粒子散布型熱エネルギー緩衝層 |
決戦機動増殖都市 (メカゴジラシティ)
シリーズ第1弾で破壊され頭部ユニットのみとなったメカゴジラだが人工知能の「ゴジラを倒せ」というコマンドに従い2万年かけてナノメタルを増殖、巨大都市「メカゴジラシティ」として生まれ変わった。
その大きさは富士山麓を起点に全長14kmの範囲に広がっている。
ナノメタルの特性上、時間は掛かるもののコマンド一つで内外部に設備や武器・装甲などを生成する事が可能。またナノメタルの粒子を散布する事でゴジラの熱線を反射させるフィールドを形成する事も出来る。
ただし、ナノメタルには生きた人間を取り込んで同化させる作用があり、劇中では志願したビルサルドの兵士を同化させシティの一部にしている。この事実が明るみになると地球人とビルサルドの間に不和が生じ始めた。
最終的にはゴジラの「対ゴジラ戦術案」を発展させ施設内にトラップフィールドを形成。
ゴジラをトラップに嵌めてプローブを打ち込むが、全身が赤く染まった体によって焼き切られてしまう。
その後、不測の事態によって機能を停止したメカゴジラシティをゴジラの熱線が襲い大爆発を起こし完全に失ってしまう。
武装 | 流動化ナノメタル 電磁速射砲 EMPハープーン |
ゴジラvsコング
登場作品:ゴジラvsコング (2021年)
巨大テクノロジー企業「エイペックス」が対ゴジラ用に開発した巨大ロボット。
前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」におけるゴジラとの戦いで噛みちぎられたギドラの頭蓋骨をベースに開発したDNAコンピュータを搭載、精神リンク・テクノロジーによってエイペックス香港支社の研究員である芹沢蓮が制御コンピュータを通じてコントロールしている。
メカゴジラ
遠距離、近接兵器ともに備わっており対応可能。
その一方で既存のエネルギーでは40%ほどの出力しか出せない弱点を抱えており、ウォルターと蓮は地下空洞世界から怪獣達の力の源である新エネルギーを採集して解決しようとしていた。
その後、香港支社に近づいてきたゴジラを迎え撃つためにウォルターが起動させるもメカゴジラは暴走を引き起こし、香港支社を破壊。
さらにコングとの戦いを制したゴジラに襲いかかり終始圧倒するも復活したコングが参戦。だが2体相手でも全く怯む事はなかった。
だが、暴走の原因を調べていた「ジョシュ・ヴァレンタイン」が制御コンピュータをショートさせると戦闘力低下。
ゴジラの放射熱線を受けてパワーアップしたコングによって大破、首をもぎ取られ機能を停止する。
武装 | 大口径ビーム砲 ミサイルランチャー ジェットパンチ ドリルテイル その他 |
歴代で登場したメカゴジラ全機種の感想
歴代のゴジラ作品で登場したメカゴジラを紹介しました。
個人的に一番印象に残ってるメカゴジラといえば1993年に劇場公開された「ゴジラvsメカゴジラ」に登場したスーパーメカゴジラですね。
この作品は小学生の頃に映画館で見た事もあって思い入れがあり、今でも当時のパンフレットは持っています。今回紹介した中では一番思い出のある作品です。
デザイン的にも平成ゴジラシリーズのメカゴジラは歴代の中で一番カッコいいですし、ゴジラを一度倒した実績もあります。
ですがファイヤーラドンの生命エネルギーでパワーアップして復活を果たしたゴジラの放射熱線が対ゴジラ決戦兵器の想定を上回った事もあり敢えなく撃墜されてしまったのは残念ですが。
次点では昭和ゴジラシリーズのメカゴジラです。93年版と違って異星人が開発したという事もあり悪役の印象でしたが、いかにも昭和っぽいブリキのデザインが好きです。
昭和・平成ゴジラシリーズで登場した2機のメカゴジラに関してはスーパーファミコンの「ゴジラ怪獣大決戦」でも登場してよく使っていたので特に思い入れがあります。