ガンダムシリーズではニュータイプの解釈とその能力は作品によって多少の違いはあるものの潜在意識の中で人と意思疎通ができたり、戦いの中で相手の殺気を感じる事ができる能力を持たないオールドタイプです。
ニュータイプ能力を持つパイロットの方がモビルスーツの白兵戦では強いというイメージを持つガンダムファンも多いのではないでしょうか?
ガンダム作品では主人公や敵の主力パイロットがニュータイプである事が多いためオールドタイプが活躍するシーンは少ないです。
しかし時にはニュータイプのパイロット以上にモビルスーツ戦で強かった者も存在します。
白兵戦で活躍したオールドタイプの最強パイロットを筆者の主観とイメージランキングにしてみました。
オールドタイプ最強ランキング TOP10
1位 ヤザン・ゲーブル
登場作品:機動戦士Zガンダム、機動戦士ガンダムZZ
搭乗機:ギャプラン、ハンブラビ
圧倒的なMS操縦技術と強さ
宇宙世紀ガンダムシリーズ史上最強のオールドタイプ。それもぶっちぎりの強さ。
操縦技術に長けていてニュータイプ相手であっても互角以上に戦っていました。
ギャプランに搭乗していた頃は、カミーユ・ビダンのZガンダム相手に互角に戦っていました。
次に新型のハンブラビでZガンダムと初対戦した時ですが、戦闘開始からカミーユは機動性、運動性の差を見せつけられて大苦戦。
Zガンダムはバーニアや装甲などが破壊されましたが、仲間が救援に来たため撃墜を免れました。
シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)との戦いでも海ヘビの直撃で百式が地球の大気圏まで落下してあわや燃え尽きるという場面もありました。
最終決戦ではエゥーゴのラーディッシュを沈めましたし、ガンダムMK-2戦でもハンブラビ隊の2機がエマ相手に散ったのにも関わらずヤザンだけは相手を圧倒していました。
最後はカミーユのバイオセンサー発動によるゼータのオカルトパワーで撃墜されましたが脱出。
ニュータイプ相手に何度も戦って死ななかったティターンズのエースパイロットです。
その後、機動戦士ガンダムZZではZガンダムに乗ったジュドー相手に型落ちのモビルスーツで挑むも敗戦続きでしたが、劇中一度も戦死する事はありませんでした。
戦いの中での冷静さとクレバーさも持ち合わせている
ヤザン・ゲーブルという人物は決して戦うだけの好戦的なパイロットではありません。
ギャプランに搭乗しZガンダムで戦った時にはモビルスーツの死角を突かれるというシーンがありました。
仲間からギャプランの弱点を聞いたカミーユはギャプランの死角を攻撃、それを察知したヤザンは無理に戦おうとせずにすぐさま退却。
同様にハンブラビで白兵戦を展開している時も作戦を成功した段階ですぐに引き上げるなどその場の勢いに左右されないメンタルの強さを見せる場面もありました。
戦いの中で不利になり激昂して散っていったパイロットも多い中、この様なクレバーさが戦死しない要因の一つなのでしょう。
2位以下のラカンやジェリド、その他のパイロットには中々見られなかった能力です。
劇中で戦死する事がなかったのでまさに不死身のヤザンと言えるでしょう。
上官のジャマイカンを謀殺
上官であるジャマイカンをガンダムMK-Ⅱを利用して謀殺するなど残虐な一面もありました。
作戦の対立をしたライラを戦いの中で意図的に見殺しにするなど自分の意に反する部下を卑怯な手段で死に至らしめたりするジャマイカンに対してヤザンは軽蔑的な思いを持ち続けていました。
エゥーゴとのモビルスーツ戦で退却と見せかけたヤザンはエマを母艦であるアレキサンドリアまで誘導。スーパーガンダムのロングライフルの射線上には母艦のブリッジましたがエマがビーム発射直後にヤザンは回避。
ビームがブリッジに直撃してジャマイカンは死亡。
ヤザンが直後に発した言葉「ここは戦場だからな」
例え同じ組織に所属する者同士であっても戦争をする上で必要のない人間は抹殺してしまうという、戦闘のプロだけに止まらない戦争のプロといえるでしょう。
2位 ラカン・ダカラン
登場作品:機動戦士ガンダムZZ
搭乗機:ドライセン、ザクⅢ、ドーベンウルフ
当初はネオジオンの指揮官としてハマーンに忠誠心を誓っていた。
自分の命令に従わない者は「敵前逃亡とみなし銃殺刑」と言い強情で支配力の強い一面もみられた。
物語序盤にドライセンに乗り初登場、ダブルゼータのハイパービームサーベルで撃墜される。
地球に降下後、ダブリンにコロニーが落ちようとしている中で新型のザクⅢでジュドーと再戦。
ZZガンダムに合体しようとする最中に攻撃を仕掛けたが、ハヤトの介入によって阻止された。激昂したラカンはハヤトを撃墜。ハヤトは戦死した。
その後はジュドーのZZガンダムとダブリン海上で戦い善戦した。
再度宇宙に上がってからはハマーンに反逆したグレミーの側に付く。
かつての同僚で強化人間の施術を受けたマシュマー・セロが乗るザクⅢ改をドーベンウルフ隊を率いて撃墜。
さらにキャラ・スーンの側近の一人であるランス・ギーレンのガズエルを撃墜した。
直後にキャラの援護に来たZZガンダムと戦いハイパービームサーベルで四つ切りにされて撃墜死した。敵だろうと味方だろうと関係なく手段も選ばない残虐さがあり強さも見せたが最期はジュドーにあっさりやられた印象。
終盤まで生き残り強化人間であるマッシュマー撃墜、キャラを窮地に貶めたという事でこの位置にした。
3位 クロノクル・アシャー
登場作品:機動戦士Vガンダム
搭乗機:シャッコー、ゾロ、トムリアット、コンティオ、リグコンティオ
ウッソのライバル的なポジション。
非人道的な作戦に参加するなど冷酷な一面もある。
しかし頭がおかしくなっていくザンスカールの指揮官の中ではまだマトモな方だった。
卓越したMS操縦技能を持ち数々のモビルスーツを乗りこなした。
コンティオ搭乗時にはシュラク隊のペギーをビームサーベルで殺害。
リガミリティアを幾度となく苦しめている。
最終決戦ではジャンヌ・ダルクのブリッジを破壊し連邦軍の大将は戦死した。
エンジェル・ハイロゥ攻防戦でウッソのV2ガンダムと一騎打ちで戦い散っていった。
最終的にはカテジナと同等かもしくはエースパイロットの座を奪われていた印象。
犠牲者多数のザンスカール戦争でウッソ・エヴィンと幾度となく戦闘して最終決戦までに生き残ったのでこの順位.
4位 ジェリド・メサ
登場作品:機動戦士Zガンダム
搭乗機:ハイザック、ガルバルディβ、マラサイ、ガブスレイ、バイアラン、バウンドドッグ
カミーユのライバル的なポジションのパイロット。
クロノクル同様に様々なモビルスーツを乗りこなしたティターンズのエース級パイロット。
作戦とはいえカミーユの親を殺害している。
キリマンジャロではバイアランでカミーユに攻撃を仕掛けたがフォウが庇い戦死した。
相方のマウアー・ファラオがカミーユの攻撃から庇って戦死、ジェリドはアーガマに特攻をして窮地に貶めるほど気迫を感じさせた。カミーユとは共に大切な人を殺している因縁の関係であった。
グリプス戦役の最終決戦でバウンドドッグに乗りカミーユに挑むがビームライフルを数発くらって機体の制御が不能に。その後ラーディッシュと共に消え去った。
犠牲者多数であるグリプス戦役で何度もカミーユと戦い最終決戦まで生き残ったのでこの位置にした。
5位 ランバ・ラル
登場作品:機動戦士ガンダム
搭乗機:ザクⅠ、グフ
シャアとセイラとはダイクン家に属していたラル家の家系として縁がある。
妻はクラウレ・ハモン。
ガルマ・ザビの敵討ちとしてドズル・ザビの命令により意に沿わない形でアムロのガンダムと対戦。第19話ではグフでガンダムと一騎打ちでシールドとコクピットの一部を破壊するなど腕を見せつけた。
モビルスーツ戦は少なかったがこの戦いでランバ・ラル強さが印象的だった。
その後はホワイトベースを乗っ取ったが、仲間が死んでいく中で自身も自害する。
最強のパイロット、アムロ・レイ相手にガンダムを傷つけたという事で5位。
6位 アナベル・ガトー
登場作品:機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
搭乗機:高機動型ザクII、リックドム、ゲルググ、GP-02サイサリス、ノイエ・ジール
※この順位から下はニュータイプキャラと一度も戦闘経験のないパイロットになります。
一年戦争ジオンの残党。
連邦軍のトリントン基地に襲撃、GP-02サイサリスを奪う。
この際に新人パイロットのコウ・ウラキと初めて戦い圧倒する。
宇宙に上がってからは奪ったサイサリスで連邦軍の艦隊に核バズーカを放ち戦艦の大半を撃沈させた。直後にコウのGP-01フルバーニアンと対戦。
一騎打ちの第激闘の末に両者相打ちになる。
その後はモビルアーマーのノイエジールでコウの乗るGP-03デンドロビウムと対戦。
ビーム主体のノイエジールはGP-03のIフィールドの前に苦戦していたが、有線クローアームでIフィールドのジェネレータを破壊。一転して優勢となった。
最後は戦闘中にソーラーシステムⅡの照射を受けてノイエジールが大破。
後に戦艦に特攻をかけて散っていった。
上位のパイロットと違いニュータイプのパイロットと戦う機会がなかったので6位に。
しかしながら一年戦争を生き延びた事、ガンダムを使いこなしたパイロットとしての腕は確かなものがあり主人公のコウ・ウラキよりも上とした。
7位 コウ・ウラキ
登場作品:機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
搭乗機:GP-01 (ゼフィランサス、フルバーニアン)、GP-03(デンドロビウム、ステメイン)
機動戦士ガンダム0083に登場する主人公。
ライバルポジションのアナベル・ガトーとは何度も熱い戦いを演じている。
トリントン基地に襲撃して来たジオン残党のデラーズフリートはガンダム試作2号機を強奪。
その追撃をするためコウは試作1号機のゼフィランサスに乗り込んだ。
まだ新人パイロットであるという事と慣れないガンダムの操縦に戸惑い、ガトーの乗る2号機サイサリスに圧倒された。
宇宙に上がった後はケリィ・レズナーのヴァル・ヴァロと戦い撃墜。
その後は連邦艦隊の観艦式で核バズーカを放った直後の2号機と対戦。
そこにはかつてのコウの姿はなくガンダム1号機 vs ガンダム2号機の死闘を繰り広げた。
結果は相打ちだったが以前に対戦した際に”未熟” と言い放ったガトーに対してパイロットとして成長を見せつけた。
GP-03に搭乗後はシーマを苦戦の末に撃墜、ノイエジールとも途中苦戦するも戦い抜いた。
最初は未熟だったが数々の激戦を演じた中で着実に成長を感じさせるパイロット。
ガンダムシリーズに登場したオールドタイプの主人公の中では最強とした。
8位 シーマ・ガラハウ
登場作品:機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
搭乗機:ゲルググマリーネ、ガーベラテトラ
一年戦争時代を乗り切った歴戦のパイロット。
劇中では宇宙に上がったコウのガンダム1号機と対戦し撃墜寸前まで追い詰めている。
また連邦軍の歴戦のパイロットであり不死身の第4小隊の一人であるサウス・バニング大尉との戦闘でジムカスタムを損傷させる。
後に機体が爆発しバニングは死亡。
好戦的かつ攻撃的な性格でMS戦では相手の懐に飛び込んで射撃をする攻撃スタイルであった。しかしその性格が仇となったのか終盤のGP-03デンドロビウムと戦いでは接近を持ち込もうとした際にメガビーム砲の砲身に直撃、その後ビームの発射で機体もろとも消え去った。
9位 シロー・アマダ
登場作品:機動戦士ガンダム第08MS小隊
搭乗機:陸戦型ガンダム、ガンダムEz8
物語序盤では地球へ向かう連邦とジオンの戦闘に巻き込まれる。
途中サンダースのジムを助けるべく宇宙船に積んである簡易MAのボールでザクに挑み善戦、操縦技術の高さを見せつけた。
地球に降下後は、08小隊に隊長として配属された後はジオンのモビルアーマーのアプサラスと対戦。アプサラスの圧倒的なパワーの前に窮地に追い詰められながらもピンチを切り抜ける。
搭乗機がガンダムEz8になった終盤ではジオンのベテランパイロットであるノリスのグフ・カスタムと一騎打ちで戦う事になる。サンダースやカレンでは手も足も出ない中で奮闘し撃破する事に成功。
最後は完成したアプサラス3との戦いで恋人のアイナ・サハリンと共に戦い相打ち状態になる。
戦いの中で窮地に追い詰められても決してあきらめない粘り強さが光ったパイロットという事でランクイン。
10位 ノリス・パッカード
登場作品:機動戦士ガンダム第08MS小隊
搭乗機:グフ・カスタム
ジオン公国軍の大佐、モビルスーツのパイロット。
終盤で病院船ケルゲレンを守るために08小隊のモビルスーツ3機とガンタンク3機の前にたった1機で挑んだ。登場後、すぐさまガンタンク2機を撃破。
ガンタンクを守っていたサンダース機とカレン機の陸戦型ガンダム2機を手玉に取る。
その後、08小隊の隊長であるシローが搭乗するガンダムEz-8と対戦。
戦闘の中で戦っていた相手は自身が忠誠を誓っていたアイナ・サハリンの恋人であった事を知る。死闘の末に死を覚悟したノリスは最後のガンタンクを破壊するもEz-8のビームサーベルがグフ・カスタムを真っ二つに切り裂き死亡。
MS操縦技術が高く、シロー・アマダとどちらが良いか迷った。
劇中ではお互いが相手の強さを認めているのと最終的にシローがグフ・カスタムを撃墜したと言う理由からこの順位になった。