コラム

データで比較する『きのこの山』『たけのこの里』の違いまとめ

データで比較する『きのこの山』『たけのこの里』の違いまとめ

「きのこの山」「たけのこの里」の違いをデータで比較してみました。

世間では「きのこたけのこ戦争」なんて呼ばれるほど思い入れの強いお菓子であり、どちらが優れているか議論が交わされてきました。

今回は、「チョコ・ビスケットの比率」「味覚」「生地の硬さ」など、客観的な数値をもとに双方を比較しその違いを明らかにしていきます。

きのこの山」「たけのこの里」の違いまとめ

「きのこの山」「たけのこの里」の違いまとめ

 チョコとビスケットの割合

・チョコレート率

きのこの山たけのこの里
データA47%37%
データB67%44%

出典元:https://www.youtube.com/watch?v=iOXaAkYy4fs、https://president.jp/articles/-/37323

・ビスケット率

きのこの山たけのこの里
データA53%63%
データB33%56%

出典元:https://www.youtube.com/watch?v=iOXaAkYy4fs、https://president.jp/articles/-/37323

・ビスケットの空隙率

きのこの山たけのこの里
データB52%45%

出典元:https://www.youtube.com/watch?v=iOXaAkYy4fs

「きのこの山」の方がチョコレート率は高くチョコが主役となっており、逆に「たけのこの里」はビスケット率が高めなのでクッキーが主役という感じでしょうか。

また「きのこの山」はクラッカーのため空隙率(ビスケットの中の空間)が高めで、「たけのこの里」の方がビスケットの密度が高いことがわかりました。

 味覚の違い

・味覚分析の結果 (全体)

きのこの山たけのこの里
甘味3.703.33
塩味2.013.35
酸味1.091.09
苦味1.081.07
旨味1.341.58

・味覚分析の結果 (チョコレート)

きのこの山たけのこの里
甘味4.113.90
塩味1.483.30
酸味1.101.12
苦味1.121.07
旨味1.281.55

 

・味覚分析の結果 (ビスケット)

きのこの山たけのこの里
甘味1.521.78
塩味2.433.44
酸味1.081.09
苦味1.091.08
旨味1.451.59

※ 単位はレベル
出典元:https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1408/21/news033.html

この数値が高いほどその味覚のレベルが高いことを示します。

全体を見るとチョコレート率が高い「きのこの山」が甘味が強くなっており「たけのこの里」はチョコレートが少ない分、塩味を強くすることで甘みを引き出している感じがします。

チョコとビスケットを個別で見ても「たけのこの里」は塩味が強く出ているのが分かります。

旨味に関しては「たけのこの里」が高く、卵白・マーガリン・アーモンドペーストなど「きのこの山」と比べても多くの原材料が使われている影響があるのかも知れません。

 生地の硬さと食感の違い

・生地の硬さ指数の違い

きのこの山たけのこの里
8351230334

※ 単位はgw/㎥
出典元:https://president.jp/articles/-/37323

・食感指数

きのこの山たけのこの里
3226

出典元:https://president.jp/articles/-/37323

上のデータはビスケット部分の生地の硬さを比較したものです。数値が高いほど生地が硬いという事になります。

また下の食感指数とは生地を機械の歯に当てて押し込んだ時の壊れ具合を計測したものです。数値が高いほど噛んだ時の振動が大きいという事になります。

総合的に見ると「きのこの山」はクラッカーの生地が固くて隙間も多いので噛んだ時の振動が大きい傾向が数値に出ています。

一方で「たけのこの里」は油分が多いクッキーという事もあり、食感が柔らかいという事が分かります。

 内容量と栄養成分の違い

・内容量

きのこの山たけのこの里
74g70g

 

・栄養成分

きのこの山たけのこの里
エネルギー423kcal383kcal
たんぱく質6.3g5.5g
脂質26.7g22.8g
炭水化物39.4g38.9g
食塩相当量0.3g0.4g

 

・アレルギー表示

きのこの山たけのこの里
小麦・乳成分・大豆小麦・乳成分・大豆・卵・アーモンド

内容量は「きのこの山」の方が少し多いですね。

これは「たけのこの里」よりも使われている原材料が少ないなど複合的な理由によるコスト的な部分が関係しているのかも知れません。

栄養成分に関しては炭水化物の含有量はあまり変わりませんが、「きのこの山」の方がチョコ比率が高く脂質が高いためカロリーが少し高くなっているのが分かります。

また「きのこの山」の方が使われているアレルギー食品が少ない事が分かります。

「きのこ派」と「たけのこ派」のアンケート調査

「きのこ派」と「たけのこ派」のアンケート調査
「きのこたけのこ戦争」は1980年代からあり昔からそれぞれの派閥が争っている印象です。

ネット上の「きのこの山」「たけのこの里」が好きな人の割合とそれぞれの意見をまとめてみました。

 人気調査の結果

全体・男女別・年齢別に複数のアンケート結果からどっちが好きなのか見ていきたいと思います。

アンケート結果のサンプル数は「データA(約10000人)」「データB(200人)」「データC(約400人)」「データD 約360票」となっています。

・全体

きのこの山たけのこの里
データA35.9%64.1%
データB40.5%59.5%
データC33.7%66.3%

参考データ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000018339.html、https://lab.testee.co/kinoko-takenoko-research/、https://macaro-ni.jp/104842

・男女別

きのこの山たけのこの里
データA38.2%61.8%
34.8%65.2%
データB52%48%
29%71%

参考データ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000018339.html、https://lab.testee.co/kinoko-takenoko-research/

・年齢別

きのこの山たけのこの里
データA10代以下38.6%61.4%
20代30.7%69.3%
30代27.3%72.7%
40代37.8%62.2%
50代53.8%46.2%
60代73.6%26.4%
データB10代以下42%58%
20代37%63%
30代27%73%
40代49%51%
50代以上44%56%

参考データ:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000018339.html、https://lab.testee.co/kinoko-takenoko-research/

全体で見ると約6割の人が「たけのこの里」を支持しているのが分かります。

男女別では男性は「きのこの山」が好きな人が多く、女性は「たけのこの里」の方が好きな人が多いという事が分かります。

年代別に見ると、若い年代ほど「たけのこの里」の割合が多く、逆に40代以降から「きのこの山」の支持が増えているのがわかります。

これは「たけのこの里(1979年)」が後になって発売されたということ、そして年配の人からすれば子供の頃は「きのこの山(1969年)」で育ったことで愛着みたいなものもあるのかも知れません。

味の好みだけでなく子供時代の思い出や印象も関係ありそうですね。

 「きのこの山」派の意見

・食べる時にチョコで手が汚れない。

・卵アレルギーなので助かる。

・チョコたっぷりなのが好き。

・チョコとビスケットで2度楽しめる。

・きのこの方が少しビターなチョコで好き。

・カリッとしてサクサクした食感が好き。

・クラッカーがあっさりとしている。

・たけのこの里のしっとり感が好きじゃない。

 「たけのこの里」派の意見

・チョコのミルク感が好き。

・クッキーのサクサク感が良い。

・クッキーがしっとりしている。

・ビスケットが濃厚。

・ビスケット部分が美味しい。

・クラッカーよりクッキー派。

・洋菓子っぽくて食べ応えがある。

・きのこの山はたまにチョコとビスケットが分離している。

「きのこの山」と「たけのこの里」の違いの感想

今回は「きのこの山」「たけのこの里」の違いをデータで比較してみました。

これまでは「きのこの山」はチョコレートを食べている感じで、「たけのこの里」はクッキーを食べている感じというザックリな印象しか持ってなかったですが、実際に数値で見てみると食べた時の感覚と一致する所とそうで無い所があり新たな発見にもなりました。

「きのこの山」「たけのこの里」どちらも子供の頃によく食べたお菓子なんで好きですし思い入れもありますね。

あと、個人的にバブルの頃に誕生してすぐに消えていった「すぎのこ村」の復活を希望しています。