ガンダムシリーズに登場するモビルスーツ「ズサ」を紹介したいと思います。
「機動戦士ガンダムZZ」で初登場しネオジオン軍の汎用量産機として活躍したズサ。今回は宇宙世紀ガンダムシリーズをメインに他作品の関連機種もまとめてみました。
ズサのバリエーションまとめ
宇宙世紀ガンダムシリーズで登場したズサの特徴と活躍、バリエーションなどを紹介していきたいと思います。
ズサ
出典元:twitter.com/SNRI8741
登場作品:「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダムUC」
ネオジオン軍が開発した後方支援用モビルスーツ。
白兵戦用に開発された「ガルスJ」との連携運用を前提に、中距離の火力支援用として開発された。
グリプス戦役後はネオジオンの本格的な地球侵攻作戦のために「マシュマー・セロ」によって実戦を伴ったテスト運用が行われ、後に量産されている。
機体のサイズは同時期のモビルスーツの中でも小型の部類に入るものの、全身の至る所にミサイルが装備されており、大推力を活かした一撃離脱戦法による強襲爆撃や拠点防衛を得意としている。
背部の大型ブースターポッドは大気圏内では輸送キャリアとして機能する他、バージが可能。また、ブースターポッドを換装する事により宇宙での運用も行える。
「活躍」
「機動戦士ガンダムZZ」では第6話「ズサの脅威」でマシュマー・セロの乗機として登場。
ブースターポッドの調整不足により右肩のみにミサイルポッドを装備して出撃、「アストナージ・メドッソ」が搭乗する「Zガンダム」を圧倒する。
だが、パイロットが「ジュドー・アーシタ」に変わると一転して苦戦を強いられ、最終的には脚部を切断され撤退した。
第46話では「グレミー・トト」の反乱軍の機体として登場。軍の統一色であるグレーに塗装されており、1機がアクシズ内で「フルアーマー・ZZガンダム」に撃墜されている。
「機動戦士ガンダムUC」でもネオジオン残党軍「袖付き」により運用されており、ダークグリーンを基調に両手首に装飾が施された。
武装は「ギラドーガ」用のビームライフルやシールドを装備した機種、ケンプファーのショットガンを装備した機種が存在する。
出典元:twitter.com/SNRI8741
ズサ(ミサイルポッド・ブースター未装着)
出典元:gunpla-beginning.com
ズサ(袖付き仕様)
メタスを追い詰めるズサ (機動戦士ガンダムZZ)
Zガンダム相手に格闘戦を挑むマシュマー搭乗機 (機動戦士ガンダムZZ)
終盤では量産化されたズサが多数出撃しネェル・アーガマとラビアンローズを強襲している (機動戦士ガンダムZZ)
反乱軍制圧のためハマーン軍により投入された事も (機動戦士ガンダムZZ)
型式番号 | AMX-102 |
全高 | 15.85m / 16.94m (ミサイル・ポッド装備時) / 25.11m (ブースター装備時) |
頭頂高 | 15.0m |
本体重量 | 23.7t |
全備重量 | 74.5t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
ジェネレーター出力 | 1820kw |
総推力 | 120400kg |
センサー有効半径 | 10800m |
その他 | 姿勢制御バーニア×18 |
武装 | ミサイル・ポッド、拡散ビーム砲、30mmバルカン砲、ビームサーベル、ビームライフル(グレミー軍のみ)、ビームマシンガン(袖付き仕様)、ショットガン(袖付き仕様)、シールド(袖付き仕様) |
搭乗者 | マシュマー・セロ、ペッシェ・モンターニュ |
ズサブースター
出典元:twitter.com/SNRI8741
登場作品:「機動戦士ガンダムUC」
ズサの背部に接続するブースターポッド。大気圏内のみならず宇宙での運用時には専用のブースターを装備する。
無人での運用も可能になっているが、リニアシート型のコクピットを備える事により操縦も出来る様になっている。
「機動戦士ガンダムUC」の劇中では「シュツルム・ガルス」が本機に取り付き「ネェル・アーガマ」に辿り着いているシーンがある。
ズサブースター・マリンタイプ
出典元:hobby.dengeki.com
登場作品:「A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-」
一年戦争後に火星に逃げ延び発起した反地球連邦組織「ジオンマーズ」が、対立する「レジオン」による飛行禁止令により運用不能になった「ズサブースター」を水中仕様に改修した水中用のオプション装備。
推進エンジンや整流カバーは水中用に改造、傾斜などを調節するためのバラストタンクやモノアイ・タイプの機首センサーが設置されている。
コクピットが搭載されているため、潜水艇としての運用も可能。
ジオンマーズと手を組んだティターンズ残党が保有する「ジム・クゥエル」を改修し本機を運用している。
武装 | ビームショットライフル、魚雷ポッド、その他 |
ズサ・カスタム
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム」
ネオジオン軍が開発したズサの改修機。
ズサの特徴の一つでもあったミサイル類は全てオミットされ、ジェネレーター出力を強化しビーム兵器が強化されている。
これにより軽量化に成功し運動性の向上や、弱点であった近接格闘戦能力が上がっている。
また、「ズサ」と同じくブースターパックも装備可能になっており、本機には12連装ミサイルポッド、3連装ビームガン、ビーム砲を装備した「攻撃用パックAK-90S」が装備されている。
作中ではカラードに供与され「アルヴェニシカ・キースト(アニー)」の序盤の搭乗機として活躍。
テキサスに寄港したサラミス改級の改修艦「アラハス」を襲撃するカラードの前に現れた「Dガンダムファースト」を撃墜するべく出撃。
アラハスが身を隠していた建設中のコロニーにミサイルを打ち込み崩壊させてしまう。
その後、「Dガンダムセカンド」との戦いでは相手の有線式爆薬から「ザクIII後期型」を庇い大破した。
型式番号 | AMX-102C |
全高 | 24.3m |
頭頂高 | 15.0m |
本体重量 | 22.5t |
全備重量 | 61.8t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
ジェネレーター出力 | 2250kw |
総推力 | 129800kg |
センサー有効半径 | 10800m |
武装 | ビームサーベル、ガン・スピア、攻撃型パックAK-90S(ビーム砲、3連装ビームガン、ミサイルポッド) |
搭乗者 | アルヴェニシカ・キースト |
ズサ・ダイン
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:「ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム」
ネオジオン軍がズサの格闘能力を強化し汎用機として設計したモビルスーツ。マニュピレーターは武装が携行可能なクロー型になっている。
「ズサ」を開発したメンバーが再設計に携わっており、着脱式だったブースターやミサイル・ポッドを一体化させている。
ミサイルの装弾数は減少しているものの、拡散ビーム砲が2門になり、バックパック中央には3連装のメガビーム砲を搭載する。
作中では「アルヴェニシカ・キースト (アニー)」の搭乗機として登場するも、「Dガンダムサード」に苦戦を強いられた。
エンディングが変更されているバンダイ版「ダブルフェイク」では漂流していた「チェリィ・チノ・ローゼス」を発見し、彼女の恋人である「ダリー・ニエル・ガンズ」に送り届けるシーンが存在する。
型式番号 | AMX-013 |
武装 | ガン・スピア |
宇宙世紀シリーズ以外のズサ
ズサン
出典元:gunpla-beginning.com
登場作品:∀ガンダム
月面マウンテンサイクルから発掘された旧文明時代のモビルスーツ。
ギンガナム艦隊によって複数機が発掘されており、ギンガナム艦隊の主力として運用されている。
機体コンセプトは継承したままダウンサイジングしており、数種類のミサイルを活かした射撃戦を得意とする。
また、アームパンチやワイヤー状の武装も装備されている事により近接格闘戦にも対応している。
全天周囲モニターを備えるコクピットが設置されているが、無人機としても運用も可能になっている。
型式番号 | G-M2F(ギンガナム艦隊)、AMX-1002 |
頭頂高 | 15.0m |
本体重量 | 28.7t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
武装 | 7連ショルダーミサイルポッド、腕部3連ミサイル、大腿部6連ミサイル、脚部6連ミサイル、アームパンチ、その他 |
搭乗者 | ギンガナム艦隊大名、カシム、その他 |
SDズサ
登場作品:SDガンダムワールド(カードダス)
SDガンダムワールドで登場するSD(スーパー・ディフォルメ)化した「ズサ」。
「SDガンダム」とはガンダムシリーズのキャラクターをデフォルメし化した作品で、1985年6月にガシャポンで売られる塩化ビニール製の人形を経て、後にカードダスが誕生した。
その後も「SD戦国伝」「SDガンダム外伝」など、元のガンダムの世界を超えた作品が登場している。
袁術ズサ (えんじゅつ・ずさ)
出典元:www.sdgundam3gd.net
登場作品:SDガンダム三国伝
袁紹バウ (えんしょう・ばう)の弟。モチーフは「機動戦士ガンダムZZ」に登場する「ズサ」。
袁紹と同様に名門育ちで鼻にかけた所があり、目下の者に対して尊大な態度で接する。
指揮能力に長けている反面で、直接的な戦闘が苦手なため袁紹より先に逃走する事も。
はちみつが大好物であり、壺に入れては常に持ち歩いている。
出典元:www.sdgundam3gd.net
袁術ズサ (袁術ズサ 飛翔形態)
闘士ズサ
登場作品:SDガンダム外伝 円卓の騎士編
騎士ガンダムシリーズの第2作である「円卓の騎士編」で登場。
「守備隊長キシリア」の下で守備兵部隊としてブリティス城の城門を守る。特殊な形の棍棒を操り、装甲も厚く撃たれ強いのが特徴。 闘士としては平均的な能力である。
モンスターウィングズサ
登場作品:SDガンダム外伝 機甲神伝説
騎士ガンダムシリーズの第4作である「SDガンダム外伝 機甲神伝説」に登場。
ネオジオン族の空軍に所属しているモンスターで、モチーフは「機動戦士ガンダムZZ」で登場する「ズサ」。
翼を持っており、ネオジオン族の飛空戦艦「天空船ペールギュント」から出撃し上空から槍を落としながら攻める戦い方をする。
ズサスティンガー
登場作品:新SDガンダム外伝 鎧闘神戦記II
騎士ガンダムシリーズの第7作である「新SDガンダム外伝 鎧闘神戦記」で登場。モチーフとなったMSは「機動戦士ガンダムZZ」で登場する「ズサ」。
スダ・ドアカワールドを我が物にせんとする「バロックガン」が結成した「創世軍オズワルド」のモンスター。
巨大なハチ型のモンスターで、親バチは体に巣を備え子バチを次々と放つ。
戦士ズサ
登場作品:新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承
騎士ガンダムシリーズの第11作である「新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承」で「騎士ユニコーン」が登場する「時空を廻る幻獣騎士」編で登場。
モチーフは「機動戦士ガンダムUC」に登場る「ズサ(袖付き仕様)」。
ズサのバリエーションと特徴・活躍の感想
宇宙世紀ガンダムシリーズ、他作品で登場するズサのバリエーションを紹介しました。
「機動戦士ガンダムZZ」で「マシュマー・セロ」が搭乗した時を除けば、あまり活躍の機会が無かったズサですが、個人的にはミサイルを大量に積んだ珍しいモビルスーツとして記憶にありますし、Zガンダムとの対決も見物だと思います。
機体の特徴から見る懸念としては、ミサイルを搭載した部分に被弾した場合、全弾頭に誘爆してしまう恐れがあるので、接近戦では使い辛そうなモビルスーツだと思いました。
そういったリスクを考えれば実弾兵器を大量に積んだこの手のモビルスーツは、白兵戦よりも後方支援用として運用する方が向いていると思います。