市販されている有名なお菓子を中心にそれぞれの名前の由来をまとめてみました。
普段何気なく食べているお菓子ですが、そこに込められた意味や背景まで意識することはあまりないかも知れません。
お菓子の名前の意味を知ると時代背景や工夫、意外な意味など「なるほど」と思えるものが沢山あります。
今回は市販されているお菓子の商品名についてその由来やネーミングの背景に注目してまとめてみました。
ちょっとしたお菓子の雑学として楽しんでもらえたら幸いです。
- 市販のお菓子・名前の由来まとめ 25選
- ビスコ (江崎グリコ)
- おっとっと (森永製菓)
- じゃがりこ (カルビー)
- オレオ (ナビスコ)
- カール (明治)
- ポッキー (江崎グリコ)
- とんがりコーン (ハウス食品)
- キットカット (ネスレ)
- ハッピーターン (亀田製菓)
- ポテコ (東ハト)
- なげわ (東ハト)
- チップスター (ヤマザキビスケット)
- アルフォート (ブルボン)
- アスパラガスビスケット (ギンビス)
- マリー (ブルボン)
- ぼんち揚 (ぼんち)
- 柿の種 (亀田製菓)
- チェルシー (明治)
- キャベツ太郎 (やおきん)
- ドンタコス (湖池屋)
- ポリンキー (湖池屋)
- ハイチュウ (森永製菓)
- アポロ (明治)
- トッポ (ロッテ)
- カラムーチョ (湖池屋)
- お菓子の名前の由来の感想
市販のお菓子・名前の由来まとめ 25選
ビスコ (江崎グリコ)
クリームに酵母が入った「酵母入りビスケット」を略して「こうぼビス」→「コービス」となり逆から読んで「ビスコ」となったらしい。(公式より)
つまり
”ビス”はビスケット。
“コ”は酵母。
今は酵母ではなく乳酸菌が入っていますが、当時は健康成分として注目されていました。
3文字にギュッと短縮したおかげでパッケージに描かれている「ビスコ坊や」の名前も覚えてもらいやすくなり親しみやすくなったのは確かだと思います。
おっとっと (森永製菓)
飲み屋で商品名を議論している最中にお酒をこぼしそうになり「おっとっと!」と口にした事からインスピレーションを得たのがきっかけ。(公式より)
ちなみに最初は「小さな水族館」という名前が候補に上がっていたらしいですね。
個性的で語呂的にも親しみやすい「おっとっと」の方が覚えやすいですし「小さな水族館」だと普通過ぎて40年以上のロングセラー商品になっていたかは微妙だったかもしれません。
じゃがりこ (カルビー)
商品の開発担当者が試作品を知人の「りかこ」さんに食べてもらった際に「じゃがいも」と「りこか」を合わせて「じゃがりかこ」→「じゃがりこ」と閃いたのがきっかけなんだとか。(公式より)
友人の名前から発想を得たというのが意外過ぎましたが、「りこ」という柔らかい響きが受け入れやすく若年者層をはじめ多くの人に覚えて貰いやすかったのが結果的に良かったのかもしれません。
オレオ (ナビスコ)
「オレオ」の名前には諸説があります。
クッキーの形「O」でクリーム(Cream)の「RE」を挟んだ”形”を表現している説。
つまり
クッキー「O」
クリーム「RE」
クッキー「O」
= Oreo(オレオ)。
他にもフランス語で「金」を意味する「Or(オール)」をもじった説や、ギリシャ語で山を意味する「Oros」、美しいを意味する「Oreos」から来た説など。
クリームをサンドしたお菓子で日本では「ビスコ」がありますが、3文字〜5文字くらいが語呂感が良く言いやすいので話題にもなりやすい=記憶に残りやすいのでしょう。
どの説かはハッキリしないけど、クッキーの丸い形を「O」と表現して、クリーム「RE」を挟む発想が面白いので個人的にはこれを信じたいですね。
カール (明治)
昭和30年代当時に流行っていた「カール人形(Curl doll)」を参考に命名されたそうです。(公式より)
くるっとした形のお菓子だから「カール(Curl)」なのかなと思っていましたが、カール人形の髪型もくるっとした巻き髪であることから「お菓子の形」と「当時流行の人形の名前」をかけていたのかもしれません。
ちなみに形も人形名も「カール(Curl)」表記なのにも関わらず、英語では 人名の「Karl」 表記なのはキャラクター化する事を前提だったのかもしれません。
後年には「カールおじさん」というキャラクターが登場しているので結果的に良かったのかもしれません。
ポッキー (江崎グリコ)
当初は「チョコテック」という名前でしたが、食べた時の”ポッキン”という音からヒントを得て「ポッキー」という名前になりました。(公式より)
“ポキッ”という折れた時の響きが関係ありそうとは思っていたのでほぼその通りだなという感じですね。
「ポッキン」だとちょっと無機質な感じなので「ポッキー」にして語尾を可愛く味付けしたのが功を奏した感じでしょうか?
とんがりコーン (ハウス食品)
とんがり帽子の様な形をしたコーンスナックだから「とんがりコーン」という名前になりました。(公式より)
とんがり → とんがり帽子
コーン → コーンスナック
特に何の捻りもなくそのままという感じですね。
キットカット (ネスレ)
当初は「チョコレートクリスプ」という名前でしたが、それだと汎用的過ぎるので「キットカット・チョコレートクリスプ」に改名されました。
しかし1942年に第二次世界大戦中に乳製品の入手が難しくなったことで、代替として出来たダークな味のチョコレートを「キットカット(Kitkat)」に改名しました。
日本では「きっと勝つ」の語呂に近い事から受験のお守りとして購入するケースも多いですよね。
ただしカットを「Cut」に捉えた場合、切り捨てられるという・・・甘いのは味だけで現実は厳しいのかもしれません。
ハッピーターン (亀田製菓)
当時は第一次オイルショックによる不景気だった事もあり、幸せが戻ってくるという意味合いでhappy(幸福) + turn(転じる)で「ハッピーターン」という名前になったとか。(公式より)
商品名が当時の時代背景の影響を受けているケースって案外多いんだなって思いました。
「キットカット」みたいに縁起を担いで購入する人も多いのかな?
ポテコ (東ハト)
“ポテトの子”という意味で「ポテコ」になりました。(公式より)
擬人化した名前みたいで可愛い感じが親しみやすいですよね。
なげわ (東ハト)
お菓子の形がカウボーイの投げる投げ輪みたいということから「なげわ」と名付けられました。(公式より)
「とんがりコーン」のときと同じく、直球でシンプルで言いやすく覚えやすい名前だと思います。
チップスター (ヤマザキビスケット)
「ポテトチップスで人気ナンバー1」という願いを込めて「チップスター」なんだそう。(公式より)
チップスとスターの音が重複していますが、名前の構造としては「ハッピーターン」と同じく二つの意味が合わさった造語という感じですね。
アルフォート (ブルボン)
チョコレートにデザインされている帆船から「冒険・夢・ロマン」などをイメージした名前になっているそうです。(公式より)
「アルフォート(AlFort)」の”Fort”はフランス語で”強い”という意味から自ら切り開くという希望を込めたメッセージ的な造語だと思われます。
アスパラガスビスケット (ギンビス)
細長いビスケットの形状が発売当初は高級品だったグリーンアスパラガスに似ている事から名付けられたそうです。(公式より)
とんがり帽子に似てる理由で「とんがりコーン」という商品名が付いた様に、物の形から発想が生まれるパターンも多いですよね。
また”アスパラガス”という野菜の名前を付けることで無意識レベルで健康・自然・栄養といったクリーンなイメージを植え付ける効果もありそうです。
マリー (ブルボン)
”マリー”というロシア皇族名で名付けた世界共通ビスケットの様式です。
起源は”1874年のロシア皇族(マリア・アレクサンドロヴナ)の結婚を記念して誕生したビスケット”で、表面にエンボス加工された円形の薄型のビスケットの事をいいます。
元々は海外のお菓子なのですが、日本では「マリー」=森永製菓のビスケットというイメージがありますよね。
ぼんち揚 (ぼんち)
山崎豊子の小説で書かれている「根性がすわり、地に足がついたスケールの大きなぼんぼん…帳尻をぴしりと合わせるような遊び方をする男が”ぼんち”である」。
その言葉を気に入った創業者が大阪発祥の揚げ煎餅に「ぼんち」と名付けたのが始まりです。(公式より)
これは公式の情報を知るまでは全くの予想もしてなかった名前の由来でしたね。
てっきり盆地みたいに内側が凹んでいるから”ぼんち揚”と思っていました(笑)。
柿の種 (亀田製菓)
小さくて細長い形状が「柿の種」に似ていることから命名されたのだそうです。(公式より)
ちなみに公式によると命名のルーツとなった柿は新潟県産だとのことです。
おつまみってアーモンドやピスタチオの様な種子系のものが多いと思うので、そういう意味ではお酒と親和性のある名前だと思います。
チェルシー (明治)
明治の説明によるとキャンディのコンセプトとして英国・欧州風をイメージしており、音の響きの可愛さからロンドンの地名である「チェルシー」になったとのこと。
甘さや上品な雰囲気をイメージさせる名前として「チェルシー」が選ばれたともことですが、パッケージのデザインもコンセプトに合ったものになっていてセンスの良さを感じますね。
キャベツ太郎 (やおきん)
販売元の「やおきん」によると青のりのかかった丸い形状が”芽キャベツ”に似ている事から命名されたのだそう。
諸説はあるようで製造元の菓道も由来の明言はしていないとにこと。
もう一つの説はソースをかけた千切りキャベツを連想させるからというもの。
では”太郎”という名前の由来はどこから来たのか?になりますが、これも明言されていないので不明。
ちなみにパッケージに描かれているキャラクターは「カエルのおまわりさん」と呼ばれており”太郎”という名前ではないとのこと。
”太郎”の出所が気になるところですが、庶民感のある”太郎”という名前を語尾につけることで親しみやすさを出しているのかな?と思っています。
ドンタコス (湖池屋)
スペイン語で”ドン”は高い地位を象徴する意味がありタコスで最も優れているという願いも込めて「ドンタコス」と名付けられました。(公式より)
「〇〇界のドン」っていう様に日本ではその界隈で高い格を持つ人に”ドン”を付けますよね。
「タコス界のドン」という意味なのでインパクトが強いネーミングだなと思います。
ポリンキー (湖池屋)
公式によると一度聴いたら忘れられない語呂が良い造語だそうです。(公式より)
「ポッキー」に似た様な可愛らしさを持つ響きに、明るさやポップな感じが加わった印象がありますね。
ポリンキー三兄弟が歌う「ポリンキー♪ポリンキー♪三角形の秘密揚げ♪」というCMのフレーズも印象に残りやすく音・形・キャラクターを結びつけた秀逸なブランディング戦略だと思います。
ハイチュウ (森永製菓)
”ハイグレードなチューイングキャンディ”という意味合いから「ハイチュウ」になりました。(公式より)
個人的にユニークで印象に残る名前だなとは思っていましたが、高級路線という風には思っていませんでした。
同じく森永製菓の商品には「ハイソフト」がありますが、これもハイグレードなソフトキャラメルという意味で付けられたのかもしれませんね。
アポロ (明治)
「アポロ」の名前はギリシャ神話の太陽神アポロンが由来。
アポロ宇宙船からヒントを得たと思った人も多いようですが、名前の登録は明治の「アポロ」の方が先なようです。(公式より)
なお、「アポロ」チョコレートの形はアポロ宇宙船を参考にしたのだとか。
個人的にもアポロ宇宙船が月面着陸をした1969年の発売なのでそれに由来したのかなと思ったのですが、実際は太陽神アポロンからネーミングしたのは意外でした。
名前の由来は太陽だけど、形は月に関連する宇宙船とは面白いなと思いました。
トッポ (ロッテ)
スティック型のチョコレート菓子とのことから背が高いという意味の「トール(Tall)」と「のっぽ」という二つの言葉を組み合わせた名前だそうです。(公式のQ&A)
なんとなくそれっぽい理由だなと思っていたので個人的には想像との剥離がなくすぐに飲み込めた感じですね。
破裂音(ト・ポ)と促音(ッ)のテンポの良い音感が子供受けしそうなネーミングだなと思いますね。
カラムーチョ (湖池屋)
スペイン語でムーチョは”もっと”という意味があり”辛いのものもっと”という意味を込めて「カラムーチョ」になりました。(公式より)
個人的な想像の範囲では“ムーチョ”を付けることで辛さをコミカルに誇張しているのかな?とも思っていたのですが、スペイン語というのは初めて知りましたし少し意外でしたね。
お菓子の名前の由来の感想
今回は有名な市販品のお菓子について名前の由来をまとめてみました。
音の響きやテンポ感は親しみやすさや覚えてもらいやすさという意味でも重要なんだなと改めて思いましたね。
商品名の文字数も重要でその多くは3文字〜5文字以内に収まっており、口に出した時のリズムや語感の良い名前が多いことも共通点として感じました。
ジャンルごとに見てもネーミングの傾向には違いがあり、チョコレートであれば可愛い感じで上品な音の構成が多く、スナック菓子では歯切れの良いリズムのある名前が多い印象を受けました。
また商品名ごとに名前の成り立ちを分類してみると、大きくいくつかの傾向に分けることができます。
・音感創造された名前
(ポリンキー)
・意味創造された名前
(ビスコ、チップスター、ドンタコス、ハッピーターン、ハイチュウ、トッポ、アルフォート、ぼんち揚、じゃがりこ、ポテコ、カラムーチョ)
・当時の時代背景が反映された名前
(ハッピーターン)
・形状や音を揶揄した名前
(おっとっと、ポッキー、カール、とんがりコーン、なげわ、柿の種、キャベツ太郎、アスパラガスビスケット)
・異国文化や地名が反映された名前
(アポロ、チェルシー、マリー)
この様に整理してみてみると二つの意味を組み合わせた名前や形状に由来した名前が非常に多いですね。
商品名は単なる記号ではなくブランド戦略が凝縮された存在であることが分かりますし、お菓子の名前に対する意識も変わってくるのではないでしょうか。

















