実務未経験であってもポートフォリオの作り込みスキルをアピールすることで案件を獲得することも不可能ではありません。
また実務経験者であっても自分を売り込むための手段としてポートフォリオは大変有効です。
実務経験1年未満でフリーランスエンジニアになった僕がポートフォリオを作る時に意識した事を紹介していきます。
なぜポートフォリオが必要なのか?
ポートフォリオ作る目的
企業に自分を売り込むために必要
ポートフォリオは自分のスキルレベルをアピールできるツールとしては有効です。
制作物を相手の目で見て確認するので実力を証明する手段として説得力のある方法です。
またエンジニアとして働くにあたって前向きな姿勢を見せることもできます。
フリーランスで働くにあたって書類選考やWeb選考はよくあることなので、実務経歴に加えレベルの高いポートフォリオを添える事でより選考を有利に進める事ができます。
ポートフォリオがないとどうなるか?
ポートフォリオが無くてもスキルシートに書いてある実績や自分の売り方次第では案件を獲得できるでしょう。
フリーランスエンジニアが仕事を受けるにあたって、在宅型であればクラウドソーシングサービス、常駐型ではエージェントを使う機会が多いと思うのですがその際に書類選考がほぼ必須になります。
捻くれた見方になりますが、プロフィールやスキルシートに書いてある実務の実績だけでは本当にスキルを証明できるのか不可解な部分もあります。
スキルシートは自己申告なため実績を簡単に水増しする事が可能だからです。
ポートフォリオで作品として目で見える形で証明する方がテキストだけの情報よりも説得力が上がるのです。
中には「ポートフォリオを見て判断」という求人もあるため、案件を獲得する機会を逃さないためにもポートフォリオを作る意味はあると思います。
ポートフォリオの種類
作品系
ある技術のレベルがどのくらいなのかを証明するためのポートフォリオです。
Web系のプログラミング言語やフレームワークのスキルをアピールをする場合はそれらの技術や関連技術を使ってWebサービスを作ると良いでしょう。
たとえばPHP + MySQL + Laravel + JavaScript + Vue.js + BootStrapのスキルのアピールをしたければこれらの技術を組み合わせて作品を作ります。
コンテンツ投稿型のSNS系サービスでもよいですし、ミニゲームができるサイトやECパッケージなどを使ってECサイトを作ってみても良いでしょう。
多機能で使いやすく印象に残るサイトの方がポイントが高いです。
自己紹介系
これまでの自分の実績を紹介するポートフォリオです。
実績といっても実務経歴だけが実績ではありません。
実務経験がなくても自作Webサービスのポートフォリオ(作品系)があるのであればそれは立派な実績です。
簡単な自己紹介や今まで携わった案件、作った作品の紹介などを載せます。
ポートフォリオを作成する時のポイント
作品系
最新の技術・主流の技術を使う
プログラミングの勉強をする場合はなるべく最新技術・主流で需要のある技術を選択しましょう。
スキルのコレクションをするならともかく古くて需要のない技術を身につけても使う機会がなければ時間の無駄です。
また今後需要が伸びそうな技術でポートフォリオをつくるのも良いと思います。
なぜならそういった技術を使うエンジニアは少ないので案件の単価が高めに設定されている傾向があるからです。
効率重視なら現在需要の高い技術や将来性のある技術を選択した方が良いでしょう。
ちなみにプログラミング言語は複数使えたら便利ですが、廃れたフレームワークやライブラリーはアップデートがされない事もあるためセキュリティや機能面で問題になる事も多いです。
なので古いものには手を出さない方が良いと思います。
ー あらゆる機能を実装
一例としてWeb系の機能を挙げると、
ユーザー登録、
ログイン・ログアウト、
コンテンツ一覧表示・投稿・編集・削除、
エラーページ、
評価ボタン、
チャット、
OAuth認証、
外部APIを利用したデータ取得・投稿、
画像アップロード・修正、
CSV変換、ダウンロード
などです。
これらは現在当たり前のように出回っているWeb機能でフレームワークを使えば実務経験者でなくても比較的簡単に実装できる機能です。
フロント、 バックエンド(サーバーサイド)、データベースなど総合的に必要なので実践的という意味では最低限のスキルは身につけられます。
実務未経験者であればスキルアップもできますし、実務経験者であっても実際の仕事では一部の機能しか携わっていないケースも多いのでスキルアップになります。
プログラミングが好きなのであれば特別意識しなくても凝ったサイトが作れてしまうでしょう。
ー フルスクラッチで作るのもあり
フルスクラッチとは完全にゼロからアプリケーションを開発する事です。
フルスクラッチのメリットは実装しようとしている機能の仕組みを知れる事です。
フレームワークを使ったありがたみってフルスクラッチでゼロから開発した事のある人でないとわかりづらいとおもいます。
「フルスクラッチなんて面倒だ!作れさえすればなんでもいいんだ!」という人はここから下は読み飛ばしてください。
Web系はフレームワーク一つで大体の機能であれば簡単に出来てしまうのですが、フルスクラッチで書いている時と比べたら複雑なロジックを書く機会ってあまりないですね。
あまり考えなくても作れてしまうというか、実際は複雑なロジックでできているはずなのに可視化されていない。
フレームワークは「使い方を知っていれば機能を簡単に実装できる」のでそれに依存する開発スキルって本当の実力という意味では??ですね。個人的な主観ですが。(怒られそう・・・^^;)
プログラミングが好きな人はセキュリティ面の知識を付けてフルスクラッチ開発でガリガリコードを書いてみると勉強になると思います。
この業界では「車輪の再発明はしない」とか風潮みたいなものがあるのですが、個人的には車輪を利用するより作る方が賢い・凄いと思っているので書いてみました。
ただ実際の仕事ではフルスクラッチ開発はあまりなく何かしらの部品が用意されていて、それらを利用する機会が多い様に思います。
ポートフォリオを作って案件を獲得するのが目的であれば非効率なので止めた方がよいでしょう。
使いやすさを意識する
見づらいサイトでなければデザインはこだわっても良いとおもいます。
またフロント画面の場合はJavaScriptの組み方一つで動作が重くなる事があるので実行速度の点では注意が必要です。
印象に残るポートフォリオ
企業に技術アピールするのが目的でポートフォリオを制作しますが、中途半端に作ってもあまり印象には残りづらいです。
印象に残るポートフォリオを作るには見てもらう相手に強いインパクトを与えることも必要です。
企業の方も表向きは「スキルをみている」という表情をしますが、人間はなんだかんだ感情の生き物。
没個性のありきたりなサイトよりも個性的で作り込んだサイトの方が人には印象に残ります。
ではインパクトをあたえるポートフォリオを作るにはどのような事を意識すれば良いかですが、「ユーザー目線を気にし過ぎない」ことです。
別に不親切な作品がいいよと言っている訳でなく、縮こまって没個性な作品は作っても効果が薄いのです。
「派手な演出はいらない」「作り込まなくても良い」とか言う人もいると思いますが、中途半端な作品はスキルの証明として薄いので、せっかく作品を作るのであれば高レベルのポートフォリオを作った方が良いと思います。
見た目の部分をアピールしたいのであればデザインは派手にしても良いですし、アニメーションも良いと思います。
システムの部分をアピールしたいのであればいろんなWeb機能を実装して作り込んでもよいでしょう。
作品が極端に使いづらいとかでなければ良いです。
ポートフォリオは自分の個性を出せるのでクリエイティブに「自分」を表現しましょう。
「自分のスキルをこれでもかってぐらいひけらかす」方が良いと思います。
社会に迎合した没個性の作品ではなく見る人の印象に残る作品に仕上げましょう。
Web上にアップロードは必要なのか?
Web上にアップロードするのは有効です。
これは書類選考時に使うスキルシート等にURLを記載するだけで企業の担当者に作品をみてもらえる可能性があるからです。
しかし、あくまで可能性です。
なので面談時にノートPCやタブレット持参して企業担当者に作品を見てもらっても良いでしょう。
ちなみに面談担当者がノートPC、タブレットを持ってくるとは限らないです。
そういう不確定要素の高い部分に期待するのではなく、自分でノートPCやタブレットを持参して「企業担当者に作品を見てもらう」のを自分の目で確認してください。
そして面談という場をフルに使ってプレゼンをしてください。
自分から主体的に行動してアピールした方が案件に参画できる確率も上がると思います。
自己紹介系
今までの実績をアピール
今までの実績やどんな人物なのかを知ってもらうために作ります。
自分がいままで作ってきたポートフォリオや実務経験の経歴を載せます。
その際に使用技術とツールなどを記載しましょう。
また技術系のブログを運営しているのであればリンクを貼ってもよいでしょう。
注意点について
例え限定公開であっても名前(本名)や生年月日、住んでいる場所など個人情報がわかるものは記載しない方が良いと思います。
トラブルのの種になるのと、自己アピールには必要がないので書かなくても良いと思います。
まとめ
◯ 作品系と自己紹介系のポートフォリオがある
◯ ポートフォリオを作る際には需要のある技術、伸びそうな技術を使う
◯ インパクトのあるポートフォリオを作る
◯ 個人情報は載せない方が良い