ドラゴンクエスト ダイの大冒険「バーンパレス・大魔王バーン死闘編」をまとめてみました。
前回はダイとバランの竜騎士親子が手を組んでバーンパレスに潜入、まさかの黒の核晶により予想外の展開を迎えました。
今回はバランの死、そして大魔王バーンが登場。バーンの前にダイ達は壮絶な戦いを強いられる事になります。
バーンパレス・大魔王バーン死闘編 各話リスト
56話 「受け継がれる心」
57話 「魔界の神」
58話 「意外な救世主」
59話 「生存者たち」
心をひとつに
バーンパレスの姿
バーンパレスの全容。黒の核晶の爆発により死の大地が吹き飛んだためバーンの魔力により浮上した姿。
その姿はまるで不死鳥である。
バランの死
バーンパレスの入り口に辿り着いたポップ達。この後、恐ろしい後継を目の当たりにする。
流石の竜魔人でも黒の核結晶の破壊力の前では助からなかった。バランは地上の人々、そして息子であるダイを守る命をを賭けた。
竜魔人から元の姿に戻ったバラン。まだ微かに生きていた。
バラン「お前なのか・・・ダイ・・・もう目が見えん・・・」
ダイ「そうだよ!俺はここだよ!!」
バラン「仲間は・・・みんな無事か・・・」
ダイ「みんな生きてるよ、みんな無事だったんだ・・・!!」
バラン「そうか・・・よかったな・・・。だがダイよ・・・みんなを困らせてはいかん・・・私は・・・もう助からん・・・」
「私は真の竜騎士ではない。力と技はあったが、心がなかった。お前にはそれがある」
消えゆく意識の中、言葉を振り絞るバラン。
爆発の瞬間にバランはドルオーラの要領で全竜闘気(ドラゴニックオーラ)を使い爆発の規模を抑えていた。
バラン「泣くな・・・ダイ・・・強く・・・強く・・・生きろ・・・」
ダイ「父さーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!」
息を引き取ったバランにダイは力の限り叫んだ。
バランの心がダイの心の中に入ってきた。一度も語らなかった思いがこの瞬間に全て分かった。
目の前で父を失ったダイを気遣い一時撤退を考えるポップ。
ダイ「俺の事なら心配いらない、父さんはここにいる・・・」
親子の心が一つになった今、ダイに迷いはなかった。
壮絶、大魔王の力
大魔王バーン
悲しんでいられるのも束の間だった。なんと大魔王が自らダイ達の前に赴いた。
大魔王は言う、二人には一切手出しはさせないと。
バーンはダイ達がバーンパレスに立っている褒美として一人で戦うつもりでいたのだ。
例えミストバーンやキルバーンが相手でも戦うと意気込むダイ。だがこの後、バーンの恐るべき力の前に地獄を見る事になるとはダイ達は想像もしていなかった。
小さな火の玉を放ったバーン。ダイ達には一瞬なにかがわからなかったが・・・。
ポップ「みんな避けろ!!メラゾーマだ!!!!!」
その瞬間、バランの体が炎に包まれ消滅してしまった。
怒り狂ったダイは大魔王に飛びかかるも暗黒闘気により一撃でダウンしてしまう。
メラゾーマではないメラだ
ポップ「メラゾーマ!!!!!」
メラゾーマでバーンが放った小さな火の玉に対抗するポップ。
ポップのメラゾーマが破られて服に着火。
バランの体を燃やし尽くした時と同じく大魔王の火の玉が火炎となりポップを焼き尽くす。法術で編まれた服が最も簡単に燃えてしまった。
ポップ「あんな小さな火の玉なのに大魔王のメラゾーマは俺の何倍もの威力があるってのかよ!!」
この後、大魔王の驚愕の真実を知る事になる。
バーン「メラゾーマだと・・・今のはメラゾーマではない、メラだ」
バーン「同じ呪文といえども使う者の魔法力の絶対量によってその威力は大きく異なる」
バーン「つまり、余のメラとお前のメラゾーマとでは、余の呪文の方が威力が大きいという事だ」
ポップ「そんな・・・!!!!」
この事実に衝撃を隠せないポップ。大魔王との絶対的な魔法力の違いに驚きますが、何より「メラ」だった事が衝撃でした。
バーン「これが余のメラゾーマ。その想像を絶する威力と優雅なる姿から太古より魔界ではこう呼ぶ」
バーン「カイザーフェニックス!!!!!」
大魔王のメラゾーマがカッコ良すぎる件について。
カイザーフェニックスを受け止めるヒュンケル。しかし大魔王は第2撃を繰り出した。燃え盛る2つの不死鳥がダイ達を襲う。
この第2撃はドラゴンクエストのボス戦でもある2回攻撃っていうやつですね。ゲームでお馴染みの複数回攻撃がアニメで見れるとは思いもしませんでした。
総攻撃
ヒュンケル「大魔王覚悟!!!!」
百熱の炎の中、もはや守りだけではやられるのは時間の問題。そう思ったポップ達は自身の持てる最強の攻撃を繰り出した。
ヒュンケル「ブラッディースクライド!!!!!」
だがヒュンケルの必殺技はいとも簡単に片手で受け止められてしまった。
バーン「澄んだ目だ気に入らん、昔のお前はもっと魅力的だったぞ」
マァムやクロコダインも攻撃を繰り出すが弾き返されてしまった。
極大消滅呪文メドローアを作るポップ。大魔王に通じるかは未知数だが一撃で葬り去るにはこれ賭けるしかなかった。
ポップ「メドローア!!!!!」
魔法を放った瞬間大魔王が何かをしでかした。
ポップ「なんだ!!?」
バーン「マホカンタだ」
ポップ「相殺するっきゃねえ!!!!」
メドローアを相殺する事に成功したポップだが、もうメドローアを撃つ魔法力が残っていなかった。
魔法の次元が違いすぎた、大魔王の呪文には「溜め」という動画が無いのだ。時間をかけてエネルギーを増幅しなくても瞬時に呪文を放つ事が可能なのである。
大魔王からは逃げられない
ポップの提案により一度撤退して体制を整える事にした。
ポップ「ルーラ!!!!」
何かにぶつかって地面に叩き落とされるポップ達。
バーン「知らなかったのか?大魔王からは逃げられない」
だがこの作戦は失敗、バーンパレスにはバーンの魔力で結界が張られていたのだ。
メラの件と同じく、このセリフも有名ですね。ドラクエのゲームでも同じく大魔王からは逃げられませんからね。
力こそがすべて
大魔王がトドメを刺そうとした瞬間だった、呪文を使おうとした方の手が砕けただした。
マァム「掠っていたんだわ、あの時に。閃華烈光拳!!」
大魔王でも生物である事には変わりない、バーン打倒に小さな光が見えた。
この場で戦えるのはマァムだけ・・・挑発する大魔王・・・。
マァム「やるしかないわ!!!」
ポップ「やめろ!!!」
次の瞬間大魔王の手が即座に再生して暗黒闘気を放った。
死神「勘がいいねえ、この戦いの敢闘賞はあの魔法使い君だね」
マァム「からかっていたのね!!瞬時に再生出来たくせに!!そんな生殺しみたいな真似をして面白いの!!!」
バーン「面白いね、鍛え上げて身につけた力で弱者を思う様にあしらう時、優越感を感じないのか?」
バーン「力ほど純粋で美しい摂理はない。人間だけが気取った理屈を付けてそこから目を背けておる」
バーン「力こそがすべてを司る真理だ」
魔族というだけで魔界に閉じ込められてきた・・・。大魔王バーンは数千年に渡り力を蓄え地上を消し去り、魔界に太陽の光を当てようとしていたのだ。
ダイの奮闘
あまりのスケールの違いに落胆するポップとマァム。だがダイは諦めていなかった。
魔界を押し上げるために地上を消し去るという大魔王バーンの主張を真っ向から否定するダイ。
ダイ「お前は絶対に間違っている!!!!」
ダイに勇気を貰えた仲間達が立ち上がる。
バーン「カイザーフェニックス!!!!!」
ダイ「アバンストラッシュ!!!!!」
カイザーフェニックスをぶち抜いたダイ。
だが大魔王はイオラの連射。
それを剣弾くダイ。
ミストバーン「バーン様、お戯れはそろそろお止めになって、我々全員で攻撃をすべきです」
バーン「バカな、お主は余が奴にこれ以上傷つけられるとでも思っているのか?」
思念波でバーンに語りかけるミストバーン。いかにバーンとはいえダイの底力を知るが故に若干の不安があった様だ。
アバンストラッシュの直撃を受けた大魔王。
倒したか?と思いましたがアバンストラッシュ決まったからと言って倒せる程甘くはなかった。
黒焦げになる大魔王バーン。だが、回復エネルギーがバーンの体を包み込んだ。
倒したのに蘇るとかチートなのかと思ってしまいます。
光魔の杖
バーン「これほどとは思わなかった。素手では勝てんな」
ダイが相手だと素手で勝つのは難しいと悟ったバーンは伝説の武器「光魔の杖」を手にした。実はダイの剣や魔剣・魔槍を作ったロン・ベルク作の武器なのである。
・光魔の杖2
自らの魔力を吸う事で攻撃力に変えるという「光魔の杖」。絶大なる魔法力を持つ大魔王だからこそ最強の攻撃力を発揮する。
カラミティウォール
バーン「カラミティウォール!!!!!」
炎の壁が迫る中、ヒュンケルとクロコダインはダイを庇おうとするも3人とも吹き飛ばされてしまう。
もう逃げられない・・・そう悟ったポップ。
ポップ「頼みがあるんだ・・・手を・・・最後の瞬間まで離さないでくれ」
このまま大魔王の前で全滅かなのか、そう思った時だった。
バーン vs ハドラー
意外な救世主
絶体絶命のポップ達だったが「魔炎気」がバーンパレスの頭部を破壊する。バーンパレスから落下したポップとマァムは海上に落下。
ポップとマァムには一瞬ハドラーの姿が見えた。
ポップ「ま、まさかアイツが・・・俺たちを助けるなんて!!」
ハドラー親衛騎士団も早速、ハドラーの元へ向かうが加勢を恐れたミストバーンがすぐさま止めに入る。
ミストバーン「闘魔滅砕陣!!!!」
ダイ達を救出した事で大魔王の怒りを買ったハドラー。処刑という名目でハドラーに襲いかかる大魔王。だがハドラーは光魔の杖を素手で受け止めた。
ハドラー「あなたに二度殺されるのは御免を蒙る、どうしても私の命を奪うというのなら・・・この場であなたを倒すのみだ!!」
ハドラー「俺をナメるな!!!大魔王!!!!」
強力な魔炎気がバーンを吹き飛ばす。
大魔王の元に歩みを進めるハドラー。
ミストバーン「待て、ハドラー!!」
キルバーン「君の部下達がどうなってもいいのかね?」
ハドラー「かまわん、好きにするがいい。どうせ俺が死んだらそいつらも生きてはおれんのだ」
ハドラー「我らハドラー親衛騎団は一心同体。その目的はアバンの使徒の打倒だけ、目的のために死を恐れる者など俺の部下には一人もおらんわ!!」
この言葉に親衛騎団も嬉しかった様子。
ハドラーは分かっていた、自身のパワーアップだけでは大魔王に勝てない。だが大魔王は光魔の杖で無尽蔵に魔力を消費している。
いくら大魔王とはいえダイ達との戦いで魔法力が消耗した今であればハドラーでも勝てない訳ではなかった。
バーン「カイザーフェニックス!!!!!」
本来であればこれで黒焦げになるはずだが、魔法力が減少したバーンのメラゾーマは威力がかなり落ちてしまったためハドラーを倒すまでに至らなかった。
ハドラー「この機は野逃さん!!!!覚悟!!!!!」
超魔爆炎覇でバーンに攻撃を仕掛けようとしたその時だった。
ザボエラ「超魔生物に改造してやった恩を忘れよって!!」
ザボエラによってハドラーは動きを止められてしまう。
ヒム「あの、ダニが!!!!」
ザボエラ「いまです〜大魔王様〜!!」
ザボエラによって身動きが取れないハドラーをバーンの「光魔の杖」が襲う。
親衛騎団「クソーーーー!!!!!」
だがこの瞬間、ブロックの体が二つに割れて中から細身の人型が登場。ハドラーの位置とブロックの位置が入れ替わった。
身代わりとなったブロックに光魔の杖が突き刺さる。
ブロック「ミンナ、ハドラーサマヲタノム」
死の間際にして初めて口を開いたブロック。
ヒム「バカやろーーー!!!何がハドラー様を頼むだ!!!初めて喋った言葉がそれかよ・・・!!!」
ハドラー「ブロック・・・」
ブロックのキャスリングによって命拾いしたハドラー達は上空彼方へと消えていった。
マザードラゴン
ダイを連れていくマザードラゴン。
竜騎士が生涯が生涯を終える時に現れる聖母竜の事である。
ポップ「待て!!ダイは死んじゃいねえ!!ダイが死ぬ訳ねえだろうがよ!!!!待てーーーー!!!!」
ロン・ベルクの元に戻ってきたダイの剣と鎧の魔槍。
アポロ「持ち主ではなく作ったロン・ベルク殿の元に帰ってくるなんて」
マリン「まさか、ダイ君達が・・・!!」
バーンパレスの侵攻
バーンパレスによる地上侵攻が始まった。バーンパレス各所に埋め込まれた「ピラァ・オブ・バーン」によって世界各地の街が消滅していった。
ザボエラにゴマを擦るザボエラ。だがミストバーンにはザボエラがハドラーをバカにしたのが見逃せなかった。
そして黒の核晶が埋まっている事に気付きながらも放置したザボエラを許さなかった。
ミストバーン「カスが!!!お前如きにハドラーを貶す資格はない!!!!」
ミストバーン「バーン様を救った功績だけは認めてやるが、自分の成り上がりだけを目指すドブネズミに私は絶対に信じぬ」
ミストバーン「いずれまた必ず、己の欲のために主人を裏切るからだ。その時は容赦なく◯すぞ」
ハドラーを尊敬していたミストバーン。そしてザボエラを心底軽蔑するミストバーン。
天地ほどの差があるミストバーンのハドラーとザボエラの扱いが良くわかるシーン。まあ最終的にはそのザボエラも見捨てられるのですが。
生存者
気がついたら砂浜に流れ着いていたポップとマァム。だが、そこにノヴァ達が現れた。
カール騎士団に助けられたというノヴァ達。
かつて超竜軍団によって滅ぼされたと思っていたカール王国だったが、王女フローラも生きているという。
森の砦で戦いの疲れを癒したポップとマァム。二人が大魔王のあまりの強さに戦う気力を失いかけていた頃だった。
フローラ「あなた達はアバンの使徒なのでしょう」
フローラは魔王軍の猛攻から逃げ延び反撃の体制を伺っていた。
アバンはかつてカール王国騎士団の一員、マァムの父である騎士団長のロカと共にカールを守っていたのだ。
竜の神を讃えるテラン王国の上空にマザードラゴンが現れた。
だがマザードラゴンが感知した竜騎士はダイではなくバラン。ダイはまだ死んでいなかったのだ。
バラン「ダイよ、これからはお前がドラゴンの騎士の歴史を作っていくのだ。女性と子を育てて」
バラン「そのためには必ずバーンを倒せ、お前になら出来る」
ダイ「出来ないよ、父さんみたいに強くないんだ!!!」
バラン「お前は一人ではない、仲間がいる。そして私もソアラも常に一緒だ」
バランの説得により地上に帰されたダイ。まだ12歳の少年には重すぎる使命を背負ったダイ。だがこの後、今までにない壁にぶつかろうとしていたダイ。
そして魔王軍を離れたあの二人が処刑されようとしていた。
バーンパレス・大魔王バーン死闘編の感想
黒の核晶の爆発により竜騎士バランはこの世を去りました。その直後に起こった大魔王との戦いは壮絶なものがありましたが、結果的には大魔王の貫禄勝ちといったところだと思います。
個人的に印象的なのはやはり、あの有名な「メラゾーマではない、メラだ」のシーンですね。現在のポップの魔法力では大魔王の魔法力に遠く及ばないという、バーンの圧倒的な強さを表した象徴的なシーンだと思います。
ルーラで逃げられないシーンもゲームっぽくて好きです。
またアバンストラッシュの直撃を受けて倒れたのにも関わらず、ベホマで一瞬にして全回復してしまう大魔王はもうDQ2の「シドー」を彷彿とさせます。
そんな絶望的な状況をハドラーが救うという展開には正直意外でした。しかも魔法力が尽きかけているとはいえ、大魔王相手に善戦していたのも見ものでした。
もしザボエラが加勢しなければどうなっていたか興味深いところです。
まあ、大魔王バーンの本当の恐ろしさはまだまだこんなものではありませんが。